閨房美術館をつくりたい
国内外の美術館や展覧会に出向いては、エロティックな作品が印刷されたポストカードを集めるのをひそかな趣味にしている。
なかなかにイケてる趣味だと自分では思っているのだが、あまり大っぴらに人前で話せるものではないことも知っている。だからここに書く。こういう場所は誰かにこっそりと自慢するのにうってつけだ。
エロティックアートの代表といえば、日本の春画だが、ルネサンス期の西洋絵画もめちゃくちゃ春画である。なかなかにアブノーマルな性癖を宗教画にかこつけて描いた作品が美術館にドーンと飾られているとソワソワしてしまう。そしてミュージアムショップにその絵が印刷されたポストカードがあると即購入する。
そんな風にして集めたコレクションは現在、机の引き出しの中で眠っている。たまに眺めては、うーんなかなかと好事家を気取って悦にひたるくらいしか出番がないのだけど、いつかは壁一面に額装して飾りたい。
そして、キュレーターになった気持ちで毎月テーマを定めて飾る作品を選んだりしたい。
自宅をウンダーカンマーにしたい欲に加えて、おしゃれ秘宝館にしたい欲もあるので非常に厄介である。どう転んでもカオスな部屋になる予感しかない。
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