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講師へのひどい待遇が招く教員不足  しゅこうの教育 11

 ネットニュースで「教員と講師の待遇の違い」について取り上げられていた。内容を確認すると仕方が無い。今までの対応が招いている。
 
 教師として勤めた初めの頃は気づかなかった。確かに行政からの指示でおかしな対応が数多くあった。経費の削減の為なのだろうが、そのしわ寄せは、常に現場や当事者にくる。
 指示をした行政者も、そんなことをしても自分に何かあった時には、行政は守ってくれない。指摘されれば、責任を押しつけられる。手続きのミスを自分がすると、更に責任をとらされる。一体何の為に頑張っていたのか分からないことがある。

 私も制度に従って業務をしていた時、おかしな対応に気づくことがあった。指摘すると誤魔化されることがあった。地方行政側の理解不足でも認めず、国に連絡を取らないと判断を曲げないことが多い。最後は裁判にしないと変えないこともある。地方行政側の理解不足もあるが意図的な場合もある。

 講師の採用は、多くが学校が独自に探すケースが多い。行政は形だけで努力することは少ない。単純に名簿にある人に連絡を時々しているぐらい。積極的な努力はしない。忙しくて出来ない場合もある。
 運良く講師が決まっても、地方の自治体によっては給与を安くしようと色々な手段で契約をする。その為現場の手続きが増え、学校側が煩雑になっても構わない。勿論講師になった人も給料が安くなり、あまりいいとは言えない。
 以前のように教師をめざす人の場合は、雇用面での不合理でも受け入れていたのだろうが、公立学校の講師より今は企業の方が待遇がよいために、そちらを選ぶ人がいる。

 公立学校の講師になると、教員と同じで残業がある。勿論残業代は出ない。定時で帰るようにしているところもあるが、その分持ち帰りの仕事になっている。

 業務内容の改善がされないで、人々の善意を利用している。これでは今の結果になっても仕方がない。

 公務員の給与は税金で賄われている為しっかりと活用したい所だが、行政の指導で、相場より高い値段で契約したりいらないものを押しつけられたりする。国の政策で予算があっても、必要ないものにしか使えない場合もある。

 色々な補助金・助成金・給付金などの処理があり、自治体の対応も煩雑になり、益々問題が大きくなっているように感じる。

 講師を探すよりも、教員として採用を多くして対応しようとする動きもある。しかし、今の働き方のままでは採用を辞退する人が増えている。企業に就職できなかった人が、採用試験が遅い教員に流れていた場合もある。

 やはり日本の未来を担う子どもたちをしっかり育てる意識がないように感じる。これから教員の離職者が益々増えるかも知れない。

 講師は、免許を持っていても経験のない人が採用されることもある。初めて勤めると業務の多さから、期間を全うすることが出来ない人がいる。

 教員の働き方に問題があることが原因。解決のために先ずは残業を認めることからだと考える。

 
 
 
 


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