[9thGS]テラパゴスギラティナ軸
構築経緯と基本戦術
2023年12月17日,藍の円盤環境に突入して初めて仲間大会に参加してきました.藍の円盤環境に突入して初めて参加するGSルールの大会ということで,藍の円盤で初登場したテラパゴスを採用したパーティを組みたいと考えました.
テラパゴスの注目すべき特徴としては史上初のノーマルタイプの禁止伝説であり,黒馬バドレックスのアストラルビットに対して無効耐性を持つ禁止伝説であるということです.また,テラスタル時限定ではありますが,威力120と強力なステラタイプの範囲技である「テラクラスター」を扱えます.
しかし,テラパゴスはテラスタル権を使用しない「テラスタルフォルム」ではとくこう種族値105,合計種族値600と禁止伝説としては貧弱なステータスです.また,テラスタルタイプは「ステラ」固定となっており,耐性変更による格闘技透かしが不可能なため,せっかく黒馬バドレックスの範囲攻撃を無効化できるにも関わらず,9世代で台頭し,黒馬バドレックスと組むことが多い格闘タイプ禁止伝説に弱いという特徴があります.
そこで,格闘タイプ(特にザマゼンタ)に強いゴーストタイプであり,黒馬バドレックスのテラスタルでかげうちを躱されるのがつらかったギラティナと組ませ,トリルや追い風などのS操作として組み入れることである程度戦えるのではないかと考えました.
基本戦術は禁止伝説ポケモン2匹に加えてサマヨール,ファイヤー(ガラル),テツノカイナ,ディンルーから2匹を選出し初手トリルor追い風からのビートダウンを狙います.
構築紹介
個別紹介:テラパゴス
テラパゴス@カゴのみ(テラスチェンジ→テラスシェル→ゼロフォーミング) テラスタイプ ステラ
ひかえめ H124 B4 D4 C252 S132
ノーマルフォルム: 189/*/106/128/106/88
テラスフォルム : 191/*/131/172/131/113
ステラフォルム : 259/*/131/200/131/113
技1;まもる
技2;テラクラスター
技3;ほえる
技4;ねむる
実数値意図
火力:特化
すばやさ:追い風下150族抜き+1
耐久:あまり
藍の円盤の看板ポケモンです.今回は中速のスイッチトリルの範囲アタッカーとして採用しました.
ステラフォルムでのテラクラスターは一致補正1.5倍程度 1.2倍の火力補正が常にかかる(独自検証結果;補遺参照)とは言え,C130では十分な火力が出せるか不安であったため火力に特化しました.
技枠について,テラクラスターが恐るべき一貫性を誇るため他の攻撃技を採用する理由が非常に薄いためかなり自由が利き,カスタマイズ性能はありそうです.今回はこだわり持ちでないので採用し得だと思っている「まもる」,ザマゼンタの起点回避のための「ほえる」,この耐久のポケモンが回復してきたときに絶望しそうになるためカゴのみと合わせた「ねむる」を採用しました.
個別紹介:ギラティナ(オリジンフォルム)
ギラティナ@だいはっきんだま(ふゆう) テラスタイプ ゴースト
いじっぱり H156 A252 B28 D4 S68
245/189/124/*/121/119
技1;ポルターガイスト
技2;シャドーダイブ
技3;おにび
技4;かげうち
実数値意図
火力:特化
すばやさ:S1段階下降で110族抜き
耐久:あまり
以前採用したギラティナと同様の努力値配分,持ち物で採用したギラティナ君です.今回はドラゴンテールの技枠をシャドーダイブにして戦います.
個別紹介:テツノカイナ
テツノカイナ@とつげきチョッキ(クオークチャージ) テラスタイプ 水
いじっぱり A252 B4 D252
245/189/124/*/121/119
技1;ねこだまし
技2;ワイルドボルト
技3;ドレインパンチ
技4;ボルトチェンジ
実数値意図
火力:特化
すばやさ:無振り
耐久:D252 あまりB
ADぶっぱの普通のチョッキカイナです.攻撃と耐久のバランスは考察の余地があると思います.
個別紹介:ディンルー
ディンルー@たべのこし(わざわいのうつわ) テラスタイプ ゴースト
のんき H244 B36 D220
261/130/165/*/128/45
技1;まもる
技2;じしん
技3;カタストロフィ
技4;じならし
実数値意図
火力:無振り
すばやさ:最遅
耐久:H奇数振り切り,B11n 残りD
カイオーガの雨はテラパゴスのゼロフォーミングでふきとばすので実質チョッキを主張したいディンルー君です.テラパゴスの横に並べることはあんまりないと思います.
個別紹介:サマヨール
サマヨール@しんかのきせき(おみとおし) テラスタイプ 草
なまいき H252 B152 D100
147/*/169/80/179/27
技1;ナイトヘッド
技2;かなしばり
技3;くろいきり
技4;トリックルーム
実数値意図
火力:無振り
すばやさ:最遅
耐久:特殊;Cぶっぱ黒バドの眼鏡アストラルビット耐え 物理;あまり
ギラティナ君がおにびを撒けるので以前採用したHDベースのサマヨール君の「おにび」をかなしばりに変更して採用しました.ある程度ザマゼンタにあらがえるようにくろいきりの採用です.
個別紹介:ファイヤー(ガラル)
ファイヤー(ガラル)@オボンのみ(ぎゃくじょう) テラスタイプ 炎
図太い H252 B156 S100
197/*/143/80/179/27
技1;もえあがるいかり
技2;バークアウト
技3;いたみわけ
技4;おいかぜ
実数値意図
火力:無振り
すばやさ:ギラティナ抜き
耐久:物理;特化ザマゼンタのボディプレス乱数2発(98.43%),11n
スイッチパーティとしての追い風役としての採用.新習得のいたみわけがどの程度機能するのかを実験してみたいと考えて採用しました.
大会の結果と環境の雑感
3勝3敗で11位/23人でした.
本大会では新登場の伝説のポケモンということもあり,テラパゴス入りのパーティと戦うことが多かったです.テラパゴスを使ってみてですが,予想通り火力が足りないので技構成はめいそうまでが確定枠かもしれません.ただ,テラパゴスの耐久は素晴らしく,ディンルーの支援があれば瞑想を積んだテラパゴスの効果抜群テラクラスターでも耐えてくれました.
また,新たな挑戦としてのファイヤー(ガラル)のいたみわけですが,かなり場持ちを良くしてくれたので強力な技でした.しかし,バークアウトではなくもえあがるいかりで圧力を掛けに行く方が強いのですが,構築的にテラパゴスに瞑想を積まれるときの起点阻止にバークアウトを打ち続けなければならなくなったのが非常に弱かったので他のポケモンに起点回避を任せたいと感じました.(ディンルーのじならしを変更し,ふきとばしを採用するといいと思います.)
また,流し技であるドラゴンテールをシャドーダイブに変更したギラティナでしたが,ガオガエンとテラパゴスに打点がないのが非常に良くなかったです.ノーマルタイプの禁止伝説ポケモンとガオガエンが来たことでゴースト一本の技構成では戦うことが難しいと感じました.黒馬構築を組むときにも生かそうと思います.
また,サマヨール君ですが,自前でおにびを撒けた方が強いと思います.
テツノカイナのいかく対策と合わせてもう少し改良すべきかなと思いました.
補遺:テラパゴスのテラクラスターの火力
ラティオスの癒しの波動でHPを満タンにしたヒートロトムに対してテラクラスターを3回打った場合のダメージです.ほとんど変わりがないことが分かります.(ステラテラスタルした後の技枠の光も消えません)
また,4枚目はとくこう実数値がほぼ同じサーフゴーのシャドーボールのダメージです.このことから,テラパゴスのテラクラスターにも1.5倍程度の火力補正が乗っていることが分かります.
2023年12月26日追記:1.2倍のようです.ポケモン対戦ウィキ:テラパゴス
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