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[9thGS]黒馬ザマゼンタ軸


構築経緯と基本戦術

2023年10月15日のCobalt杯に参加させていただきました.
筆者は構築記事を収集してまとめ記事を作成しているのですが,その過程でバドレックス(黒馬上の姿;以下黒バド,黒馬バドレックス)とザマゼンタ(盾の王の姿;以下ザマゼンタ)の組み合わせの構築がプレイヤーの練度が必要な構築なのではないかと思いました.
そこで,自分でもこの伝説のポケモンたちの組み合わせについて考えて使ってみたいと思いました.

基本戦術として,このゆびサポートで黒バド,ザマゼンタが積む→無双と黒バドの霊範囲技と格闘単体打点によるビートダウンの2通りの戦術を取れる組み合わせです.特に黒バドは素早さと特攻が高く,くろのいななきによる無双性能も併せてとても強力なポケモンとなっています.
この組み合わせを考えるうえでふぁらさんの構築記事を参考にしました.
この構築記事の構築のポケモンたちは

  • 黒バド

  • ザマゼンタ

  • イッカネズミ

  • オーロンゲ

  • ボルトロス(化身)

  • ランドロス(霊獣)

の6匹でした.この記事を読んで疑問に思ってた点としてH振りのみのチョッキランドロスでミライドンを見るのが怖いな(ハドロンエンジン特化眼鏡ミライドンの流星群→H振りチョッキランドロス確定1発(102%-120.9%))という点と耐久の高いザマゼンタに壁サポート(特にリフレクター)は必要なのかという点でした.

また,黒バドザマゼンタに関する独自の考察として,ザマゼンタは以下の3つが弱点となっていると考えました.

  • 炎による高火力(イーユイ,コライドン)

  • 電気による高火力(ミライドン)

  • 格闘への耐性+ザマゼンタへの行動制限(ヤミラミ)

そこで,これらの苦手なポケモンを倒しつつ特殊耐久を補強できる地面タイプはいないかなと探したところ,いました.
→ディンルー
そこで,伝説のポケモン2匹+ディンルー+相性補完のよいボルトロスを基本選出として,基本選出の一般枠2匹が選出できなさそうなときの補完枠をこの指役,苦手な相手対策を考えて構築にしました.

2023年11月03日追記
この記事のパーティに多少の改良を施して2023年10月28日の大会に参加しました.改良点と手ごたえについて追記します.

構築紹介

個別紹介:黒馬バドレックス

黒馬バドレックス@きあいのタスキ (人馬一体)  テラスタイプ ノーマル
おくびょう  B4 C252  S252
175/*/101/217/120/222
技1;まもる
技2;アストラルビット
技3;おにび
技4;わるだくみ

技構成は参照元からサイコキネシス→おにびにしました.これは著者がおにびのない黒バドを使ったことがなかったから不安になったためです.しかし,ザマゼンタと組ませたときに味方の物理耐久を底上げするための技であるおにびは不要でした.わるだくみを持っている場合は後述のように単体打点が必要なので原案通りサイコキネシスがよいと思います.
また,ザマゼンタのワイドガード択の緩和やこのゆびとまれポケモン,耐久補強といった要素をより強く使うため,ザマゼンタ構築ではタスキを持つより耐久調整をした方が強いと感じました.

(10月28日大会参加時)
黒馬バドレックス@のろいのおふだ (人馬一体)  テラスタイプ ノーマル
おくびょう  H92 B156   S252
187/*/120/217/120/222
技1;まもる
技2;アストラルビット
技3;サイコキネシス
技4;わるだくみ

前回大会で遭遇した状況で,フレンドガード込みのH振り黒バドに対して範囲アストラルビットで確2にするには無振りにアイテム強化があれば十分であることが分かったのでS振り残りの努力値をすべて耐久に回した.耐久ラインは特化ザシアンのきょじゅうざん耐えです.

個別紹介:ザマゼンタ

ザマゼンタ@くちたたて (不屈の盾)  テラスタイプ フェアリー
わんぱく  H252 B76 D20 S156
199/140/187/*/163/168
技1;きょじゅうだん
技2;ボディプレス
技3;ワイドガード
技4;てっぺき

このポケモンの技は3枠固定だが努力値や配分が自由で型は複数ありそうです.個人的にゴーストに打点がないのが弱いと感じたので威力が高水準で安定しているきょじゅうだんを採用しました.
Sはスカーフイーユイを判定するための最速100族抜きです.
テラスタイプは竜と悪の耐性を維持したかったためフェアリー.

個別紹介:ディンルー

ディンルー@たべのこし (災いの器)  テラスタイプ 草
いじっぱり  H180 A100 D228
253/157/145/*/129/65
技1;まもる
技2;じだんだ
技3;しっぺがえし
技4;ふきとばし

本大会で黒バドザマゼンタを使おうと思ったきっかけとなったポケモンです.黒バドザマゼンタの弱点を見事に補っていてその高い耐久からザマゼンタとサイクルが可能という稀有な存在です.
技構成は災いの器を維持するための守る,イーユイに対する遂行技じだんだ,最大打点で割といいダメージを出すことが可能なしっぺがえし,積みやトリルへの回答となり,ザマゼンタの裏にいる耐久の低いポケモンを展開できたりもするふきとばしを採用しました.
ふきとばしは使わなかった+格闘打点が欲しいこともあったのでボディプレスを採用してもよいかもしれないと思いました.
テラスタルはミライドンに隙を見せないようにしつつカイオーガ対策が可能な草です.

個別紹介:ボルトロス(化身)

ボルトロス(化身)@おんみつマント (いたずらごころ)  テラスタイプ 電気
おだやか H244 B124 D140
185/*/106/145/129/131
技1;かみなりあらし
技2;へどろばくだん
技3;あまごい
技4;でんじは
この構築では草タイプに大きな打点がない+GS初期に悪テラスタルで黒バドにかいでんぱを無効にされた経験から原案のかいでんぱ→へどろばくだんに変更しました.
黒馬の嘶きの餌にするための適度な削りになってくれたので非常に重宝しました.おんみつマントという持ち物は役に立っている場面が分かりにくい持ち物ですが,もともとの目的として採用したねこだまし無効はイエッサン♀を採用したこともあって一度も打たれませんでした.

個別紹介:イエッサン(♀)

イエッサン@防塵ゴーグル (サイコメイカー)  テラスタイプ ノーマル
のんき H252  B252 D4
177/*/128/115/126/81
技1;このゆびとまれ
技2;いやしのはどう
技3;てだすけ
技4;トリックルーム

晴れパのねむりごなを無効にしたり,追い風をトリルで切り返したりととても活躍していました.もちろん,このゆびとまれという技は強すぎるのでこの技ばかり押すことになりますがそれでも強いです.
ザマゼンタは持ち物固定というデメリットから,ねこだましやいたずら挑発,アンコール,状態異常補助技(おにび,ねむりごな)が非常に面倒ということでメインでそれらの技を利用するいたずらごころポケモンに対するメタです.黒馬にサイコキネシスを採用した場合は火力の底上げも可能です.

(10月28日大会参加時)
イエッサン@防塵ゴーグル (サイコメイカー)  テラスタイプ ノーマル
のんき H252  B252 D4
177/*/128/115/126/81
技1;このゆびとまれ
技2;スキルスワップ
技3;てだすけ
技4;トリックルーム

技構成について候補を検討.いやしのはどうの方が使いやすいという結論だった.

個別紹介:テツノイサハ

テツノイサハ@とつげきチョッキ (クォークチャージ) テラスタイプ ノーマル
ようき H92 A252 B4 D4  S156
177/182/109/*/129/158
技1;サイコブレイド
技2;リーフブレード
技3;メガホーン
技4;でんこうせっか

グラードン,カイオーガ対策の草枠.ザマゼンタがテラスタルなしでは戦いにくく,アストラルビットでは2~3回の攻撃が必要になるテツノカイナへの回答にもなります.一度だけミライドン相手にも選出しましたが,単なる草タイプでミライドン対策とするのは不可能だということを再確認しました.

(10月28日大会参加時)
ゴリランダー@とつげきチョッキ (グラスフィールド) テラスタイプ ほのお
いじっぱり H60 A196 B92 D156  S4
183/187/122/*/110/106
技1;ねこだまし
技2;グラススライダー
技3;ウッドハンマー
技4;とんぼがえり

ミライドンへの対処にディンルーのみだと十分でないと感じたのでテツノイサハに変えて採用.ねこだましと交代技が強かった.

大会結果

大会結果

7勝2敗で9位でした.

1戦目:ディアルガ+カイオーガ

お相手はディアルガ+ボーマンダの初手でのまもる追い風から展開.
こちらはザマゼンタ+テツノイサハを初手に決め,てっぺき+イエッサンに交換からスタート.
追い風に対してトリックルームで切り返して勝利.

2戦目:黒バド+グラードン

お相手はグラードン+ワタッコから展開.
こちらはザマゼンタ+テツノイサハを初手に決め,ザマゼンタ交換イエッサン+リーフブレードをグラードンに選択しました.
お相手の選択はねむりごなをザマゼンタ方向,ヒートスタンプをテツノイサハに選択していた.テツノイサハはひんしに追い込まれ,後発から黒バドを展開しました.
次のターン,こちらはこのゆびとまれ+アストラルビットを選択.お相手は追い風+だんがいのつるぎを選択し,グラードンがひんしとなりくろのいななきが発動しました.お相手は黒バドを後発から展開.
次のターン,こちらはこのゆびとまれ+ノーマルテラスタルを切りながらアストラルビットを選択.お相手はかふんだんご+アストラルビットの選択で黒バドへの攻撃を受け流しながら対面のポケモンを両方撃破しました.
ここで降参を頂いて勝利.

3戦目:一般ポケモンのみのパーティ

基本的には黒バドのアストラルビットで撃破しました.キリキザンとマスカーニャを残した時点でザマゼンタのボディプレスを連打して勝利.

4戦目:カイオーガ+ザマゼンタ

お相手は草オーガポン+ザマゼンタから展開.
こちらはボルトロス+ザマゼンタからスタートし,へどろばくだんを草オーガポン方向+てっぺきを選択しました.
お相手はザマゼンタで「とおぼえ」+草オーガポンのツタこんぼうをボルトロスに選択.急所には当たらずボルトロスはHPに余裕をのこして耐える.
次のターン,こちらはザマゼンタでテラスタルを切りながらボディプレスをオーガポン方向,ボルトロスでかみなりあらしを選択.
お相手のオーガポンはひんしになり,お相手のザマゼンタのボディプレスがこちらのザマゼンタの急所に当たり,HPが3割程度削られる.お相手は後発からカイオーガを展開.
このターンはカイオーガのスカーフを警戒しない明確なプレミですが,ザマゼンタでボディプレスをカイオーガ側,ボルトロスでかみなりあらしを選択しました.ここでお相手はカイオーガにフェアリーテラスタルを切り,こんげんのはどうとボルトロス方向にきょじゅうだんを選択していました.
お相手のカイオーガはたべのこしだったので有効ではあったが後ろに選出したイエッサンと黒バドだけではザマゼンタに守られたカイオーガを突破できず負け.

5戦目:カイオーガ+ザマゼンタ(再戦)

こちらは変わらずボルトロス+ザマゼンタからスタートし,お相手はハバタクカミ+ザマゼンタから展開.
でんじは+きょじゅうだんで推定めがねのハバタクカミを何もさせずに突破し,ザマゼンタのボディプレスをこちらのザマゼンタが受けました.
お相手の後発からカイオーガが展開されます.
こちらはワイドガード+かみなりあらしを選択.お相手の選択がテラスタルしてのこんげんのはどう+ボディプレスであったためこちらのボルトロスが少し削られる代わりにダメ―ジをザマゼンタとカイオーガの両方に与えました.次のターンはテラスタルを切ったカイオーガにきょじゅうだん選択して突破+シングルダメージのかみなりあらしでザマゼンタを削りました.向こうのザマゼンタのボディプレスをこちらのボルトロスが耐えました.
次のターンにこちらのザマゼンタのボディプレスでお相手のザマゼンタを突破しました.ツタこんぼうによる攻撃をボルトロスが被弾しますが耐えてへどろばくだんで削ったところで降参を頂きました.

6戦目:カイオーガ+ザマゼンタ(再再戦)

お相手から初手降参を頂きました.

7戦目:黒バド+ミライドン

お相手はイッカネズミ+黒バドから展開,こちらはザマゼンタとディンルーから展開.イッカネズミを攻撃したが黒バドにわるだくみを積まれて,フェアリーテラスタルドレインキッスでディンルーが大きく削られる.その後,まもる+こごえるかぜの択にも負けて後発からイサハを出さざるを得なくなって負け.
この戦いは選出の時点でイサハを選出せず,初手黒バド+イエッサンから入って黒バドの積みあいを挑むべきだったと思います.
相手がノマテラならイエッサンディンルーに通るサブウェポンを持っている可能性が小さいしそれ以外なら積みあった後に押し切れるはずでした.
もちろんこの戦術を取るにはこちらの黒バドに単体打点がなくてはならなかったのでおにびの採用が反省点だと思っています.

8戦目:黒バド+ディアルガ

お相手は初手黒バド+イーユイから展開,こちらはボルトロス+ディンルーからスタート.
黒バドはまもる+イーユイはオーバーヒートをボルトロスに.こちらはあまごい+じだんだをイーユイに選択.攻撃に振っているのでイーユイを撃破.
お相手は後発から水オーガポンを展開.
一発なら耐えるとディンルーでしっぺ返しを黒バド方向に,ボルトロスはオーガポン方向にへどろばくだんを選択.お相手はアストラルビット+テラスツタこんぼうをボルトロス方向に選択していた.黒バドとボルトロスがそれぞれ突破され,後発からディアルガ,ザマゼンタが展開される.
ディンルーに草テラスタルを切りながらしっぺ返しをオーガポン方向に選択しザマゼンタはボディプレスをディアルガに選択.ディアルガとオーガポンを突破して勝利.

9戦目:黒バド+コライドン

初手黒バド+トルネロスに対してこちらはザマゼンタ+ボルトロスで展開.
お相手はアストラルビット+ちょうはつをザマゼンタ方向に.こちらはかみなりあらしとワイドガードを選択.トルネロスをたすきまで削る.
次のターン,お相手はアストラルビットと追い風を選択.
こちらはザマゼンタできょじゅうだんを黒バド方向に選択しボルトロスでかみなりあらしを選択(トルネロスにはずす).
次のターン,お相手の黒馬はまもるを選択し,トルネロスをイーユイに交換.こちらはザマゼンタがきょじゅうだんを黒バドに,ボルトロスでかみなりあらしを選択.
次のターン,お相手はアストラルビットとかえんほうしゃをザマゼンタ方向に選択.こちらはボルトロスであまごいを選択し,テラスタルをしながらイーユイにボディプレスを選択することで突破.お相手はトルネロスを展開.
次のターン,お相手はアストラルビットとおいかぜを展開.こちらはザマゼンタをディンルーに交代しつつかみなりあらしを選択.
その後,ボルトロスとザマゼンタを交換することで黒バド+ボルトロス対コライドンの対面になってアストラルビット2回で勝利.

(10月28日大会)
5-0で1位でした.

大会結果

また,対戦した伝説のポケモンの組み合わせの表を示します.

伝説のポケモンの組み合わせと勝敗

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