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[レギュEダブル]ドラパキリン軸


構築経緯と基本戦術

レギュEの最後のシーズンということで,かなり前から気になっていたドラパキリンを組んでみることにしました.とは言え,WCS2023準優勝構築(バルドルさんの放送で並びは確認できます)であるドラパキリンはレギュレーションDの構築であり,レギュレーションEでは新たに使えるポケモンが増えています.ドラパキリンが実現している1番早いエースを隣に据えてリキキリンを置くことで追い風を使わせながらトリルを展開するという動きは強いと思ったのでそこを残しつつ新たなトリルエースとしてのガチグマ,ヒードラン以外の炎枠の検討などをしてみました.

完成した構築では最終三桁を取れたこと,自身の最高記録を更新できたことがうれしかったので記録に残しておくことにしました.

このパーティの基本戦術としてお相手に速いポケモンが多く,トルネロスを選出してくると予想する場合は隣のエースに強いポケモン+リキキリン,裏にガチグマと後発に対して対面で勝てるポケモンを選ぶトリル選出をしました.
ガチグマクレセ,カイナなどのスイッチトリルの場合は初手にドラパ+ウーラorオーガポンを選出し,裏にゴリラとリキキリンor初手に選ばなかった法のエースを置くことが多かったです.
イエアルマ等のガチトリルに対してはガチグマ+オーガポンを初手に出し,範囲技と高火力単体技で圧力をかけ,イエッサンのフィールドを取り返す+トリル展開後にグラスラビートに移行するためにゴリランダーを後発に置きました.最後の1枠は相手に対して刺さっていそうなポケモンを選出します.
対寿司に関してはゴリラで足止めしつつテラスを切らせ,ガチグマで削っていました.しかし,寿司使いは練度も高く勝率に関しては五分くらいでした.

構築紹介

個別紹介:リキキリン

リキキリン@ゴツゴツメット(テイルアーマー) テラスタイプ 水
のんき H108 B164 D236
209/*(95)/122/130/120/58
技1;マジカルシャイン
技2;てだすけ
技3;サイドチェンジ
技4;トリックルーム

実数値意図
すばやさ:最遅
耐久:HB ウーラオスの特化雨しずくすいりゅうれんだ乱数51.15%
           HD ハバタクカミの特化眼鏡テラムンフォ乱数18.75%
火力:無振り

ドラパキリンの核として追い風や先制技軸に抗うためのキーポケモン.
技構成はタスキ潰しの範囲技でドラパキリンの両方が不利を取る悪タイプ(特に一撃ウーラオス)に刺さるマジカルシャイン,追い風相手に積極的に張りに行くトリックルーム,先制技軸やトリル相手に主力技となるサイドチェンジやてだすけの4つを選択し,この4つで最強だった.
テラスタイプの候補としては悪タイプ意識のフェアリーと連撃ウーラオス意識の水があったが,追い風軸の主流である雨による火力強化や木枯らしやゴールドラッシュによる追撃を余裕をもって耐えるための水を選択した.

個別紹介:ドラパルト

ドラパルト@こだわり鉢巻(クリアボディ) テラスタイプ ゴースト
ようき A252 D4 S252
163/172/95/108/96/178
技1;ドラゴンアロー
技2;シャドーダイブ
技3;テラバースト
技4;とんぼがえり

実数値意図
火力:ぶっぱ
すばやさ:特化
耐久:あまりD

この環境にはあまり存在しないハバタクカミやテツノツツミ,パオジアンに種族値的に先制し,かつ水半減の十分な攻撃性能を持つゴーストタイプという稀有な特性を持っているポケモン.
このポケモンは耐性を生かした最低限のサイクルをこなせつつ,クリアボディによっていかくに弱体化されないかつガンメタされる水技,悪技以外の火力持ちということでエースとしてふさわしい活躍をしてくれた.基本的にはドラゴンアローによる削りを行った後に倒されて退場,隣のリキキリンと合わせて最速のトリルエース降臨+範囲技圏内という起点づくり要因だが,ゴースト耐性の甘い構築に対してはてだすけ鉢巻テラバーストで2縦,3縦してしまい,9世代ダブルにおけるゴーストタイプの強力さをこれでもかと示してくれた.また,この構築においてはテツノカイナに対して後出しから行動できるポケモンとして活躍をしてくれた.

個別紹介:ウーラオス(れんげき)

ウーラオス(れんげき)@こだわりスカーフ(ふかしのこぶし) テラスタイプ 水
いじっぱり H60 A172 D100 S176
183/189/120/*/93/139
技1;すいりゅうれんだ
技2;インファイト
技3;アクアジェット
技4;とんぼがえり

実数値意図
火力:水テラスすいりゅうれんだでHBカミ高乱数1発(93.4%)
すばやさ:136族抜き+1
耐久:あまりD厚め(特化ハバタクカミのダブルダメマジシャ耐え)
   ゴリランダーの特化きせきのタネグラスラ低乱数(12.5%)

APPDATEさんにあるシャングリラさんの記事のスカーフウーラオスを参考にD厚めに育成した連撃ウーラオス.ドラパルトよりも遅いことでよいことも悪いこともありました.テラスタルと技構成は普通です.
このポケモンはドラパキリンで何より重い悪タイプ(一撃ウーラオス,ドドゲザン,パオジアン,イーユイ)に対して強く,受けだしもギリギリ可能ということでおそらくこの構築系統には必須のポケモンなのではないかと思っています.

個別紹介:ガチグマ(赫月)

ガチグマ(赫月)@シルクのスカーフ(しんがん) テラスタイプ ノーマル
ひかえめ H100 C252 D156
201/*/140/205/105/72

技1;まもる
技2;ブラッドムーン
技3;ハイパーボイス
技4;しんくうは

実数値意図
火力:特化
すばやさ:無振り
耐久:D厚め

リキキリンのトリックルームから展開するエースとしてドラパルトと補完が良く,特殊と物理のバランスを考えて採用した.
技構成は最初,まもるの枠をだいちのちからにしていたが,打ちたい相手がサーフゴー,ヒスイウィンディ,ヒードランしかおらず,それらのポケモンは他のポケモンでも対処可能であった(というより炎枠で対処した方がトリルターン稼ぎ等で逃げられずに倒せる)という事情からほとんど打つことがなかったため,欲しくなったまもるを採用した.
このポケモンのハイパーボイスは非常に強力で,地面の耐性の弱点を突かれることも多いが耐久自体は高いのでノーマルテラスタルを積極的に切っていけるのが強い点だと感じた.なんだったら,この指サポートのみの無トリルでも戦えるので,ドラパキリンの柔軟性を上げてくれるトリルエースだったと思う.

個別紹介:ゴリランダー

ゴリランダー@とつげきチョッキ(グラスメイカー) テラスタイプ 炎
いじっぱり H12 A252 B4 D172 S68
177/194/111/*/112/114
技1;ねこだまし
技2;ウッドハンマー
技3;10万馬力
技4;グラススライダー

実数値意図
火力:特化
すばやさ:無振り91族+3
耐久:HP 16n+1かつDをできるだけ高く

ねこだまし枠兼チョッキ枠兼草枠兼対イエアルマでのフィールド奪還役.
後述の竈オーガポンにグラススライダーを仕込んだのでグラスラビートの起動役でもある.技構成は10万馬力の枠がとんぼがえりと選択だが,このパーティはヒードランやサーフゴーが割と重めなので10万馬力を選択した.

個別紹介:オーガポン(かまど)

オーガポン@かまどの面(かたやぶり→おもかげやどし) テラスタイプ ほのお
いじっぱり H252 A76 B100 D76 S4
187/165/117/*/126/131

技1;ツタこんぼう
技2;グラススライダー
技3;じだんだ
技4;このゆびとまれ

実数値意図
耐久:HB 無振りガオガエンのフレアドライブ2耐え
           HD 臆病眼鏡カミのテラムンフォ乱数2耐え(1.17%)
火力:11n
すばやさ:4振り

もともとこの枠は炎枠として原種ウインディをHAベースのおにび日差し型で採用していた.しかし,この構築では炎枠でサイクルする必要が少ないこと,いかくがあってもリキキリンやドラパルトが倒されて,いかくの必要性が薄いと感じたことなどからこのゆびを使えてビートダウンに参加できるオーガポンに変更した.
当初の技構成はじだんだの代わりにニードルガードを採用していたが,対ヒードランやヒスイウインディなどの処理が遅めであったこと,ニードルガードがなくても割と攻撃を耐えたこと,リキキリンがいることでニードルガードで防ぎたいねこだましを受けなくなったことなどから技を変更した.
努力値振りははじめはHAぶっぱで使っていたが,ある時にレギュF用の調整を考えていて振りなおした.この変更によりこの指役としての信頼度が上がりカミのパワージェムを削れていてもミリ耐えしたりと非常に役に立った.
このポケモンは素早さや火力にも振りたいという欲望がでてきて,また努力値振りによって戦術がかなり変わる非常に魅力的なポケモンだった.

結果と感想

R1791で387位!

リザルト

レギュレーションEではガチグマ,オーガポンの強みとダメージ感覚が得られたのは大きな収穫だったなと思います.

レギュレーションFでも新たなポケモンが解禁されて,戦術の幅が増えた難しい環境を戦うことになるとは思いますが,気長に楽しんでいきたいと思います.

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