![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/138270375/rectangle_large_type_2_083a23866751e1f419dab82843105e96.jpeg?width=1200)
こぬか雨
昨日の仙台は霧雨が降っていた。
霧雨か…、と思っていたら友人から「こぬか雨だね」とLINEが来た。
こぬか雨。
その言葉は知っていても、実際どんな雨なのか知らずに生きてきた。
「来ぬか雨」だと思っていて、ざーっと来るか来ないかくらいのパラパラ雨のことか、なんて勝手に想像していた。
![](https://assets.st-note.com/img/1713881770342-8xJFGAu5qd.jpg?width=1200)
本当は「小糠雨」
降る、と言うより、米糠のように微細な雨粒が音もなく降り、傘をささなくても良いほどの雨のことだそうだ。
「米糠のように」という比喩表現にびっくりする。
人生で一度も使用したことのない例えだ。でも昔の人はその例えに深く共感できたんだろう。細かくて柔らかいもの、と言えば米糠だったんだろう。
今の時代、「ミスト」やら「微粒子」以外の言葉が思い当たらない。
ミスト、微粒子なんてあまりに現実的で情緒がないな、とも思うけど、「米糠みたいだ」というこぬか雨だって、詩的に聞こえて其の実、ずいぶんと現実的な言葉だったんだな、と思う。