2024年3月期2Q決算 信越化学工業 TOPIX CORE30④
信越化学工業が27日に第2四半期決算を発表していました。
前年同期比
前年比、減収減益、EPS減。
売上 ▲15.1%、
営業利益 ▲28.8%、
純利益 ▲23.2%、
EPSは+149.65円・前年比▲40.55円でした。
配当は前年と同等相当で、年間100円(分割前500円相当)の予想です。
通期業績予想は据え置き、減収減益予想となっています。
もともと▲25~29%の減益予想となっています。
営業利益率は、31.9%でした。(日本基準)
※信越化学工業は4月1日付で株式分割を実施しており、EPS等は株式分割後の数字です
セグメント別の状況
主要4セグメントの内、加工・商事・技術サービスのみ増収減益、それ以外の3セグメントは減収減益。
特に生活環境・基盤材料は▲25%減収、▲43%減益と最も大きいです。
地域別売上高の状況
日本 減収(約2.2%減)
米国 減収(約24%減)
アジア・オセアニア) 減収(約6.3%減)
うち、中国 減収(約8.3%減)
欧州 減収(約16.8%減)
その他 減収(約35.3%減)
合計 減収
キャッシュフロー・財務等
キャッシュフローは 営業<投資+財務 で大きくキャッシュアウト。
流動資産>流動負債、差額は約2兆5339億円で余裕はある。
最終的な営業CF自体は法人税の軽減により前年より大きく、むしろ微増。
キャッシュアウトの原因は投資CFで 定期預金5330億円も増やしていることによるもの。
実際、BCを見ると流動資産の現金および預金が1兆6784億円もある。これは以前から現金をかなり厚めに持っている傾向があるものの、持ちすぎでは無いか(何か投資に充ててもいいのでは)感もある。
決算時レート
1ドル=147.61円(現在約149.65円 ※10/28現在)
当初想定レート 1ドル135円程度 1ユーロ145円程度
10月移行想定レート 1ドル140円程度、1ユーロ150円程度
円安が想定以上に進行も、少しずつ切り上げて修正している印象。
コメント
かなり現金を厚めに持っているのは、工場等への設備投資が約2000億円分ほどあるためと思われるが、それにしてもまだ現金が多い印象。
業績も前年比で大きくマイナスではあるが、それでも営業利益率はかなり高い。ブームが過ぎた感もあるが、そうそう赤字転落するようなことは無いと思われる。
日本国内での売上減少は比較的少ない方であり、売上高割合では依存度がむしろ上昇している。
前年が大きすぎた反動が見えている内はあまり印象が良くないかもしれないが、実態としてはそこまで心配が無いように思う。
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