見出し画像

50の手離れ

私にとって50歳は本当にターニングポイントだった。

見えた景色が全然違ったのだ。
峠の茶屋のごとく50の頂に立った時
今までの人生をよーく見渡せた気がした。

今まで歩いてきた道を俯瞰で見て、
なぜその選択をしたか
その根底にある気持ちは何だったのか
選ぶ時の主軸は本当に自分だったのか
周囲の圧力ではなかったか 
に思いを馳せた。
自己犠牲で生きてきたわけではないし
大きな苦労もなかった気がするが、
それでも
よくやってきたねと肩を抱いて泣きたいような気持ちになった。

そして私は3つの荷物を降ろした。

1つはしがらみ。主に人間関係。
2つめは思い込み。ねばならない思考。
3つめは見栄、偏見、バイアス。

そして手持ちのアイテムを吟味して
心地よさと好奇心をポケットに入れることにした。

実は50を迎えるにあたって、
数年前から心構えをしていた自覚がある。
今思えば「50代が楽しみだ」なんてフレーズは、
恐れ以外ナニモノでもないだろう。
だから待ちに待った50歳がきても、
本当は足がすくんで思考がとまっていたのだ。
人生の折り返し地点の赤い三角ポールを
ゆっくりスローモーションで回るような、
50歳はそんな1年だった。

そんな中で手放すか迷ってやめたものがある。
それが欲、である。
欲を手に入れるなんて言うと
良いイメージが無いかもしれないが、
ポジティブな欲だってある。
50でやめるには勿体ない。
もっともっと、いいじゃない。
好奇心にも心地よさにも
きっと必要な活性剤。

欲の手離れはまだまだ先だ。
50の節目を超えて
私は先へ先へ進んでゆく。
アンテナの赴くままに
見たことのない景色
聞いたことのない音楽
味わったことのない美味しいものを
自分で確かめるために。
そして
まだ知らない誰かとつながるために。

だから
50代でしたい100リストを記録します。


いいなと思ったら応援しよう!