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【備忘録】田中一村展 奄美の光 魂の絵画(2024/9/19)

2024/9/19
田中一村展 奄美の光 魂の絵画
会期:2024/9/19-12/1
会場:東京都美術館(上野公園)


本当は別の美術展へ行こうと思っていたのだけど前日にたまたまニュース記事を目にして興味が向いた。

今日が初日で、前日の記事の影響もあって人出どうかと思っていたけれども昼前はまだそこまで混んではいなかった。
ただ14時過ぎてからは人多くなってきたなーって感じだったかも。
平日だったので年配の方が(自分も含めて)多かった。

撮影は全面NG。

特に表装の作品はガラスケース内の展示がメインで、ガラスに鼻やおでこの皮脂汚れがまあまあついていた。
あと、途中明らかに屁臭が(´・ω・`)…
全体的に静かだったのがそこだけ周囲も咳や咳払いしてて、ですよねえ…って(´・ω・`)。

あと、すっっっごく不愉快な事もあって、なんでいっっっつも自分ばっっっかりこんな目に遭うんだろう。
いい加減にして欲しい。


展示のメインはやはり後半の奄美時代の作品だった。
モチーフは確かに南国の植物らしく力強いのだけれど、何処か退廃的で重たく、悍ましさすら感じて、これが当人の魂の投影だとするならば彼の目に奄美の風景は一体どう映っていたんだろう、と思った

と同時に、奄美行ってみたいなあ、と俄かに思った。

一村が移住した当時の奄美は、国内で言う所の南端の島だったそう。
そうか…そうだよなあ。
何かを変えたかったり、もしくは何かから逃げたかったり、そんな時に「最果て」を目指す気持ちは自分も経験あるんで少しだけわかる。かも。
奄美の記念美術館も行ってみたい。


休憩しながら2時間半、いつもよりサラッと、のつもりだったのが結構じっくりしっかり鑑賞した。

今で言う所の小学校入るか入らないくらいの歳の頃に書かれた鳥の絵は完成度高すぎてそんなんズルいわ反則やろ('A`)って思った
自分なんかその頃ドラえもんとか仮面ライダー描いてたんですけどw。

藝大を中退した直後の作品もハタチ底々の筆致じゃなくて圧倒されたし、戦後の伊勢海老や軍鶏の描写は狂気すら感じた。
あと個人的に数年前まで千葉市に住んでて親の介護で千葉寺や仁戸名のあたりを移動しまくっていたので地名が少し懐かしかったw。
あんまりいい思い出はないけれど。
本展と連動の千葉市美術館の常設展も、時間があれば行ってみたい。


全身全霊、命を削って取り組んで、でもそれがはっきりと形になって結実しないまま、平たく言えば"報われない"まま、この世を去る事になってしまった無念さは如何ばかりなのだろう。
後からいくら再評価されたとて、それが本人に届く事は絶対ない。

生きているうちに為さなければ、当人が報われなければ、何の意味も無い。
と自分は思う。
そしてそういった「報われない人」を支え続けるというのは本当に大変な事だとも思う。
深い愛情の上にしか成り立たない事だ

だとしたら今の自分に出来る事はなんだろう。
いや、そもそも今の自分は「許されている」状態なのだろうか?
もう嫌われているようにも思う。
だって迷惑でしょう。
私なんか、ただの厄介でしかないでしょう。

考えがまとまらないまま、鑑賞しながらどんどん暗澹たる気持ちになって、少しメンタル落ちた状態で帰宅した。

自分の中で結論はとっくに出ているつもりなんだけど。
もう少しいろいろ考えたい。
…いや結論はとっくに出ているつもりなんだけど(エンドレス


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