竹工作 [竹の内面あかり]
竹内面の美しさ
私はボランティで竹林整備に時々参加し、いただいてきた竹で工作を楽しんでいます。以前、孟宗竹で竹のスマホスタンドを作りました。その時から思ってました、竹は外も内も美しいと。特に内側のクリーミーな白さ。ここに光をあてたら、よりきれいに見えるのではと思いました。一般に竹に穴を開けて中に光源をしかけた竹あかりは有名です。それは主に穴のデザインの美しさ。そうではなく、竹の内面の美しさを感じてもらえるものを作ろう。
作ったもの
竹にLEDライトを組み合わせ、光が内面に当たって広がるあかりを作りました。
これは少し実用性を考えたものです。数百円で買える電池式のLEDライトを竹の内側に配置することで、極端に眩しくはなく明るい。そんな灯りができました。
また、表に絵を描いた紙をセットすれば美しく浮き上がると考え、そんなものも作ってみました(竹の内面は見えなくなりますが)。
その後、人に見せる機会があり「この絵も含めて、いいですね」と言ってくれる方がいました。その言葉に気をよくして、更にデザイン画を複数作成しました。
季節感を意識しながら、いろいろなデザイン画を作ってみました。モノクロですが雰囲気の良い灯りになったと思っています。
細部の詳しい状況は次の写真です。詳しくは次の「作り方」で紹介します。
作り方
1)LEDの整線
100円ショップで買った電池式のLED。小さいものがたくさんついたものを購入しました。今回みつけたものは電池Boxが丸型でLEDが8灯、電球色で点灯(点滅ではなく)するものです。電池Boxから伸びた電線を一度真っすぐに伸ばしてから、適度な長さで折り返し、ばらけないように釣り糸(透明)で2か所縛りました。折り返しは配線を完全に折るのではなく直径5mm程度に丸く曲げました。
2)大まかな加工
竹林整備活動の現場からもらってきた竹は、まず油抜きをします。周囲から熱をかけて浮いてきた油ごと表面の汚れをきれいに拭き取る工程です。その後、開口部をラフにカットし、節板に穴を開け、正面を細いノコギリで切ります。この時の寸法は、LEDの整線でできた長さによって決めました。
この状態で数か月、自然乾燥させます。乾燥すると正面の切った部分が開いてきます。こうすることで乾燥による割れを防止できます。十分に乾燥してから、次の作業にはいります。
3)電池Box配置
電池Boxが丸いので、そのまま竹の節の下に配置しようと考えました。だから節にもそれが通るように丸く穴を開けてあります。ここで1つ問題が。丸穴に差し込んだだけでは、スイッチを動かすと本体も同時に動いて(回って)しまう。また、よく見ると節の板は薄く強度が弱そうだ。
そこで、次のようにしました。
・電池Boxには左右に三角のアクリル棒を切って貼り付ける。
・それを通す穴も追加で切り欠きをつける。
・節の板とは別に竹の板で電池Boxを通す部品を作る。
4)LEDの配置
LEDは長い電線に8個ついていました。それを何度か折り返しています。その折り返しの丸くなった先に、ステンレスの針金で部品を作り、上部の竹串にひっかけて配置しました。
5)デザイン画のセット
デザイン画はパソコンで作成しA4にプリントアウト。その縦半分の大きさです。丸く曲げてセットします。竹の割れた間につけた隙間部品。これはやや斜め、奥に落ち込むように接着してあります。この隙間部品と竹本体の間にデザイン紙の下側を挟むことで固定されます。また上側はLEDセットに使う竹串があり、そこに当たって止まります。
丸めた紙が平面に戻ろうとする力で止まっているだけなので、それほど強い固定ではありませんが、屋内で使うには十分だと思います。
使う人が自由にデザイン画をつくり、取り付けて楽しむことができるものができました。
工業製品とは違う手作り品
かけた手間暇(=コスト)に見合う価値があるか?。今回のものは価値があると思っています。作って早々に、20代の方が1つ買ってくれました。とてもうれしい出来事でした。
乾燥に時間(期間)はかかりますが、それは待てばよいこと。手間は少なめで歩留まりも良く、まとめて作ればそれなりのコストで作れそうです(とはいっても作る人の時給次第ですが・・・)。
「欲しい!」と言ってくれる方がいれば、作ろうという元気が出てきます。ぜひご自身でも作ってみてください。作る楽しみこそが、手作り品の価値だと(買うだけの工業製品との違いだと)思います。そのためにも、竹林整備に参加してみてください。全国各地で増えすぎた竹の問題はあるようですので。
補足:
私は栃木県で、主に「NPO法人トチギ環境未来基地」の募集するボランティアに参加しています。また「農村ボランティアマッチングサイト TUNAGU」でも募集がありますよ。
おまけ
最後まで読んでいただきありがとうございます。おまけで、ミニサイズを紹介します。竹の太さが電池Boxギリギリサイズの、小型のものも作ってみました。(傾いているのも、自然の形、そのままです。)
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