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このお店を「教えられない」3つの理由

※ええっと…長文です…あしからずや🙏

6,7年前のことになりますかね
とある町の…周りは畑…みたいな廃墟のような2階建ての建物に案内されましてね

どうやらその建物は「ありし日」はスナックやら居酒屋やらが入居していて、その町の憩いの場だったらしい

そもそも周りの街頭も疎らでまだ夕方だってのに薄暗く、その建物はまったく灯りがないので、間もなく日も落ちて、うっすらとみえるまさに廃墟と化していった

ふと見ると、その一階の一画だけ灯りが燈っている

それがその日紹介されたホルモン中心の焼肉店

前述のとおり畑の真ん中の廃墟スナック団地…
しかも寂れて他はみな潰れている…
最寄りの駅なんて無くて…車でしか行けないようなところ…

なのにそこだけ生き残っている
おのずと期待も高まるってもので

で、その期待を裏切らず、食べたホルモン群?がどれも絶品で…ありきたりな言葉ではありますが

いままで食べた中で一番旨かった

そのあたりはもっと描写したいところですが、僕の文才の限界と「百聞は実食にしかず」っていういつものアレで割愛

ーー実食…ってならお店を紹介しないとおかしいだろ?

ええっと…もう少しだけ話を続けさせてください

で、ですね、なぜそのホルモンがそんなにうまいのか聞いたんですよ、そしたら

「最高の牛🐂の内臓を回収できるから」

とだけ

ときはまだ殻付き生牡蠣の普及啓蒙を「オイスターマイスター」てな資格とかつくったり、あの手この手での活動をしていた終盤のことで、肉の知識は皆無に等しかった

このあとくらいから「世界一うまい牡蠣をつくろう=セカウマ」なんて旗を掲げて活動をはじめたあたりから

おかげさまで「肉のプロ」しかも頂点レベルな人財に囲まれる機貝…もとい機会に恵まれましてね

「最高の牛🐂の内臓を回収できるから」

ってことがどれだけスゴイことで、どれだけ価値あることで

その一言が「なぜそのホルモンがうまいのか」をすべて見事に言い表していたことを…

その店主がなぜドヤ顔でキメ顔で余計な説明をしないのかを、やっとこさ理解するに至り

牛の世界は、下手すると牡蠣よりも厄介で、屠殺場には表だったり裏だったりと様々なルールがあって

自分の育てた牛の内臓だったとしても回収することができない、手に入れることができない

すべて屠殺場にその権利がある!みたいなことなわけです

あの尾崎牛の尾崎さんでさえ、最初のうちは自分の育てた牛の内臓を回収できなかったそうで

そのために奔走して、屠殺場関係者とあの手この手で交渉し続けて…なんと「10年以上」苦労して

やっと特例の取引で自分の牛の内臓を回収させてもらえるようになったとか

その町にはそこまで有名ではないですが、ブランド牛がありましてね

その屠殺場は小さくて「その限られた牛」しか屠殺しない

つまりはそこから仕入れたら「その大切に育てられたブランド牛の内臓だけ」になるというシステム

しかも屠殺場が近く、知り合いがやっていて、屠殺後にすぐに生のまんま持ってこれるのだとか

なにを食べて育ったか、どうやって育ったかもわからない、他の牛の内臓とゴチャ混ぜになったりせずに、しかも新鮮な状態で手に入る!

僕が殻んでる牡蠣も「なぜうまいのか」のロジックは明確だから、肉のプロたちからその話を聞いたとき、真っ先にこの店主の一言のスゴさを思いだしたのでした

ぶっちゃけ小腸だが大腸だか、周りに脂?がたくさんついてる「ザ・ホルモン」は、脂が重すぎてそんなに好きではなかったんですよね

でも、そこのはなんていうんですかね…別モノ?

あれから幾年月、数年ぶりにそのお店へと足を運んだんですよ

さすが!というべきか、まだ生き残ってました…相変わらずの廃墟…廃墟風の建物に鎮座してました

まずは生千枚から…そしてホルモン群登場…

なんで「群」なのかというと、盛り合わせを頼むと少し大きめのステンレスのボールに「どちゃ」っと…マジでドチャッといろんな内臓が放り込まれて運ばれてくるからでございまして

そして用意された七輪でチリチリと…

「牡蠣と御肉」のコラボを重ねられて…おかげさまで肉の知識や経験をたくさん積んでしまったいま…

そんな「悲しき肉食モンスター」となってしまった僕は…そのホルモンをどう感じるのだろうか…あらためてそのホルモンを食す…

アンサーは「変わらずうまい」
いや「変わらず」はおかしいな、なぜなら半端ない知識と経験を経たいまの僕は、判定員としてはややこしいくらいにややこしいわけだから

その「うまい」はもうそのややこしさを通り越したさらに先にあるわけだから

正直なところ、当時はなんにもわかってなかったし「美化」してしまってるとも思ってたんですよ

ヒトの記憶なんてそんなもんですしね

でもそうではなかった

あらためて「ちゃんとしたロジック」の大切さや価値を感じました

って今日はそんな話ではなかった。。

なんでそんなお店を紹介したくないのか、いや紹介したくてもできないのかって話でございました…

このまででも長いのにまだ続くのかよ…と…

まぁ、ここまででもそれなりにまとまってるので、ここで閉じていただいてもなんら問題ありませんが、

この話はいましばらく続きます

僕はこの数年、おかげさまで「にくがとう」さんとのコラボや「尾崎牛」「菊池牛」をはじめとして、たくさんの素晴らしい牛たちに出会うことができました

素晴らしき御肉たち
そんな御肉たちは嫌がおうにも僕の味覚を脳を破壊的に狂わせ虜…もはやジャンキーにしている…

昨日、その「やっぱいままでで一番うめーわ」っていうホルモンだけでなく…そのブランド牛の正肉…ロースとかカルビとかね…を頼んだわけです。。

すると…あれ…アレレ…アレレのレ。。

そこまでうまくない…

いやいや、きっとうまいんだとおもいますよ…でもね…でもね、と。。

コレぢゃない。。

あれほどうまいと思ったホンモンのあとだから?

いや僕の脳は言っている
「コレぢゃない」と。。

そこで(望んでないのになってしまった)悲しき肉食モンスターは、ふと思ってしまうのです

もし…もしですよ…
あの「菊池牛」とかそのレベルの…
しかもその中でもその牛飼いたちが「特別」とおもうレベルの…

そんな牛のホルモンを…肉のプロが…

ベストな状態で準備し、しかもベストな状態で焼いてくれたなら…

でも「その牛」のホルモンは回収できない。。

要するに、僕は知ってるんです
あの「菊池牛」レベルの内臓を回収して、周りの肉のプロが焼いたら、きっとセカウマ(世界一うまい)なんだろう、ってことを

というわけで

①僕はその上を知ってしまった
②それをなんとかしたい
③なんとか実現した上でそれを紹介したい

※2021年9月現在、あの「尾崎牛」であれば宮崎市内の「くらした」さんで内臓も含め食べることができるようになってます

いやー、長かったですね
なにかしら伝わりましたかね…

本日もご拝読感謝

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