憂鬱のぺるりん
市長の嫌われた公式ゆるキャラの命運とは
地方創生の要ともいえるゆるキャラを巡り
奮闘する女性デザイナーのサバイバル秘術
ペンギン?ぺるりん脱いだらスゴいんです
いきなりなのですが、この「憂鬱のぺるりん」は、こちらのKindle版でお読みいただけないでしょうか?読んでいただくだけで脱炭素から、さらに活炭素になるのです☟
脱炭素から「活炭素」へ
海に森をつくるために
二酸化炭素を活かす
海の森は「藻(も)り」
海の草木は「藻」なんです
ワカメとか昆布とかアマモとか海藻(かいそう)たち
藻たちにとって二酸化炭素は
人間にとっての酸素です
藻たちにとって二酸化炭素はエサ
そんな藻たちが世界的に減ってしまっているんです
どうして減ってしまったのか?
そして、どうしたら増やせる?
なんと今貝…もとい今回リリースされた
「憂鬱のぺるりん」を読んでいただくだけで
アマモが増えちゃいます!
佐藤潤さんのご協力により、収益を海にモリをつくる「海護(アマモ)り活動」に寄付させていただくことになったからです
特にKindle Unlimitedをご契約の方は、無料で読んでいただいたページ数分が支援になりますので奮ってご協力…ご購読いただけたらうれしいです
人にも環境にもやさしい
そんな「憂鬱のぺるりん」
ライター養成の森塾の森先生に師事し、めきめきと上がった、と思われる文筆力により大幅に加筆修正、読み物としてもかなりのものに…?!
こちらです!☟
他4つの短編との合本版、お得です!☟
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憂鬱のぺるりん☟
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「“ ペるりん ”がいる、っていうだけで 帰るって言い出して、本当に帰ってしまったんですよ」
副市長も 同席していて「そうもいかないでしょうし、わたしは残りますよ」と嗜めたが、聞き入れることはなく
「お前も一緒に帰るんだ」と
本日、下田を案内してくれた 謎の美女が、2軒目のスナックバーで語りだしたことはそれだった
彼女が ここ伊豆下田のために デザインした「ゆるキャラ」と呼ばれるジャンルのキャラクター、その名も「ぺるりん」
その存在そのものが、その市長…いやもうひとつ前の市長になるので 元市長のお気に召さなかった
そのゆるキャラ…そうあくまで ゆるキャラの「ぺるりん」が、下田の広告塔ともいえる黒船、その黒船で来航し、日本開国の発端ともなった「ペリー」
元自衛官だったその前市長は、その「ぺるりん」が当時の「アメリカの軍服」しかも黒い軍服を着ているのが「ありえない!」と
非国民であり、冒涜である
ちなみにオリンピックに新たに導入されている マリンスポーツ系の選手の練習や保養の場所として、オフィシャルに指定されていたという下田
そんな下田の市長…いや 元市長ですね…は「サーフィンは不良のスポーツだ!」と言い切り物議を醸し出したこともあるという
それでも、前期、ダブルスコアをつけて大勝した市長で、支持者も多く、きっと、海上保安庁の拠点もあり、漁村でもある下田は
「釣り」や「サーフィン」「水上バイク(ジェットスキー)」などの マリーンスポーツは、あくまで、遊びであり、そのレジャー感が、事あるごとにに自分たちの生業の邪魔になっていたのが 鼻持ちならなかったのかもしれない
もう半分の 観光業で暮らしてる下田の民の大打撃をよそに、そういった政策や対策、発言を繰り返していったらしい
5月に開祭され続けてきた、歴史と由緒ある祭り「黒船祭り」を 秋にズラす
10月や11月は、下田の観光業は、毎年多少は下火になるらしく、その時期に移せば 人も来るだろう、と
そのあたりは、元自衛官で出世した人間ならではなのだろう、民衆の心理よりも 合理性を
そして 好戦的でもあったらしく、そのダブルスコアで打ち負かした前々市長の功績とされるものを、とことん打ちのめさないと気が済まなかった
その槍玉という、まぁ、アイコンというか広告塔的存在であることが キャラクターというものの宿命
槍玉に上がるほどの地位を築けていたという証でもあるわけだが
その「ぺるりん」をデザインした…本日のガイドである 佐藤潤(さとうじゅん)さんは、思い出すのも辛いという 苦々しい苦渋の4年を過ごしたという
「プロレスやん?」
世直しを真面目に語る演説よりも、殴り合いに 人だかりというものはできるものだ
Yahooニュースでも、この珍事を何度も取り上げてくれて、2ちゃんねるも盛り上がり、ある意味、全国区にのし上がった
プロレス…そう言ってくれる人もいたというが、当の本人はというと、イベントがカチあっただけで「帰る!」と公然と怒鳴るという状況
しかも有名とは言っても 小さな地方都市のである下田においては、立つ背がなかったというのも事実らしい
そんな彼女が、これまたプロデュースしたという「下田ハイ」
ポイントは専用のグラスだという…グラスの「波」の印に合わせて「黎明」という地元の米焼酎を注ぎ、炭酸と、これまた地元の柑橘をいれたら「下田ハイ」のできあがり、というグラスらしいが…
おいおい…「サーファーの” ぺるりん "」がいるぢゃねーかよ…
下田は「開国」の地というだけあって「文明開化の音がする」
かの 川端康成から始まり、三島由紀夫など、名だたる文豪たちが、夜な夜な屯したバーもあるという
川端康成は 宿で晩酌か…いずれにしても なにかと「お洒落」なのだ
佐藤嬢が「ぺるりん物語」について熱く語る その「スナック」も、もう49年続いているというのだが、やたらとキレイにしていて、
スナックなのか、バーなのか、わかりにくい言葉なのだが、もうこの表現しか浮かばない「オーセンティック」っていう、あの感じ
京都の「うなぎの寝床」のように長い店内は ホコリひとつない、店主の奥様のショートボブも 襟足がビシッと 一糸乱れぬ決まり具合だ
そんな「洒落の効いた町」に合うようにと、かのお騒がせ ぺるりんも控えめに、小さく白く、その専用グラスにデザインされているのだが…
「サーファーの ぺるりん」しかもグラサンにロングボード…おいおい…
齢70を超えるとされるその元市長が描く「古き良き不良」そのもの…
聞けば、佐藤嬢のお父様は、その筋の人も引くほどの酒豪かつ豪傑で、その果てに地元に居られなくなったほどの人物であったという
そのスナックバーの店主が、そのお父様の幼なじみで、いくつか破天荒なエピソードを聞かせてくれた…その場にいる人は誰もそのエピソードを否定しないどころか、まだまだ語りたりないという
よく考えてみれば、現職の市長が、その町公認の ゆるキャラを完全否定する事態の中で、4年も殴り合い続けていた…血は争えないってヤツなんですかね…見た目は華奢なのに
そんな 佐藤嬢の武勇伝は続く
下田のために、ゆるキャラを変わった角度で2ちゃんねるを騒がせるような全国区のキャラに押し上げたと思えば、下田の五番の目の道という道に並ぶ「シャッターアイランド」を どげんかせんといけん!と
その古民家のひとつを campfireのクラウドファンディング を駆使して「民泊」のできる ゲストハウス 兼 コミュニティスペースとして再生したという
250万円が目標額だったそうなのだ
クラファンには、目標額に達しなくても支援金を手にできる方式と、そうではなく 達しないとすべてゼロ、無しになってしまう方式がある
選べるがゆえに、達成しなくてももらえる方を選ぶのが通例となっている
そもそも、それだと「予約販売となにが違うの?」という論議はあるにはあったが、そのあまりのリスクがゆえに、あまり論議されることもなく立ち消えになり、選択制という、カタチだけ残った感じになって今に至り
仮に「ゼロになる方を選ぶ」という、そんなリスクを負っても、支援する側は「そんなこと知らない」のであるからして、ホントになんの意味があるのか、と
それでも、佐藤嬢は「すべてを失う」方を選び、ひとり一喜一憂したそうだ
あと2日だというのに200万にも達しておらず、お詫びの文章を考えていたら、あと数時間というところで、一気に駆け上がり達成したという
クラファンはそういう性質があり、最初のスタートダッシュと、ラストスパートがすべてなのだとか
ずっと見てた支援者の「いじわるな心理」が、ギリギリになって「応援」に切り替わるとかあるのかもしれない
いずれにしても、佐藤嬢がそれ以来、西伊豆の「ダチョウ」だとか、他のクラファンのサポートもしているのだそうで
そういや、ダチョウも、牡蠣や昆虫と並んで「持続可能な食材」としてSDGs的なアレだったな…
空き家活用、探訪のスタートは、その「羽衣」と呼ばれる佐藤嬢が手がけたコミュニティスペースから始まる…羽衣…天女ね、なるほど
空き家活用といえば、下田に来たことがある方がいるならば、必ずを言っていいほど目に入る「廃墟」がある
町の至る所からから目に入ってしまう、山の上に鎮座する「元ホテル」の巨大な廃墟
廃墟になってからもう20年以上になるという
その姿のせいで「下田が寂れた」だとか、下田市民ら自身も「下田が終わった感」で出てしまうので、なんとかしたい、と
リノベーションして市庁舎にする案がでて、実行に移されるところまで煮詰まっていたらしいが、有耶無耶になったそうな
そりゃ、そうだろうね
高齢者もそれこそ役所の人も、市庁舎にいちいち坂道を登らないといけない
すぐそこの距離なのに、いちいち車を使うってのも難儀なものだし、エコでもなんでもなくなる
下田っ子が大好き?なケーブルカーでも付ければ また別なのだろうが、たまにくるだけの観光客だからこそ、下田を360度見渡せるその立地があれば、多少の不便も許せるというもの
そんな山の上の巨大な廃墟ゆえ、リノベーションするのも、取り壊すのもままならず
観光するなら必ず通るであろう「ペリーロード」に置いてある「大砲」が、その廃墟を狙っているのが、なんともね
いま多拠点移住型教育…要するにすべての授業が修学旅行な学校を創ってるんですけどね…その拠点…寮のひとつに使えないかな…
下田は人生初かと思っていたが「あんた子供のときに、下田に連れて行ってあげたわよ」と母に言われ…3才か4才…憶えてるわけねーよ…
そのときに宿泊したのが「下田東急ホテル」…「あれですか?」「いえ、違います」
実際に「シャッターアイランド」になってしまったのは、もう昭和の終わり頃とのことで、そんな中で下田の民は「なにで生き延びている」生活の糧を得ているのだろう…
「不動産を持っていたりとかもありますけど、なにかと秘密の収入を持っているのが 下田の人たちの特徴なんですよ」
さすがは、坂本龍馬が山内容堂が密約を交わしたというだけで、観光名所になっているだけのことはある
めちゃくちゃお金かかってそうな黒船にまつわる博物館的なもの…デザインも含めて金の使い方の方向性が間違っている、だとか
もうひとつの博物館は、オーナーが酒蔵なので、もはや博物館というより、試飲がメインのスポットなんですよ、だとか
下田には、そんなシャッターアイランドを どげんかせんといけん!と思うクリエイターたちは、佐藤嬢に限らず少なからずいるらしく
岡崎大五さんという「世界中の地元メシを紹介するベストセラー本」でも知られる作家の方が「空き家バンク」という、空き家を活用する町の ほっとステーションを開業されていたりもする
ご本人はいなかったが、普段は ヨガの先生をしているという、これまた謎の美女が迎えてくれた
「ビーチヨガ」という下田のキレイな砂浜でヨガらせてくれるとかくれないとか
最近、知人がオンラインでトレーニングしたりヨガしたりするサブスクを始めていて、そのモニターをさせてもらっている
月額固定で、オンラインではあるが、ちゃんとパーソナルでトレーナーがついてくれる…
絵面としては、おっさんが部屋でひとり、邪魔な贅肉を押しのけながらストレッチみたいな筋トレみたいなものをしてるの図…
かといってね、輝くようなビーチで公然とヨガるにはさ、本末転倒なんだけど、その醜いボディを改めてからでないと猥褻物陳列罪…とかどうでもいいプライドがまだ邪魔をする面倒なお年頃…
そういえば、佐藤嬢の幼馴染みで、創業100年という老舗の本屋さん「村上書店」の後継ぎも女性だという
何かと「天女」に事欠かない町だな、下田は
そんな「空き家バンク」が最初に手がけたという、空き家を活用した「居酒屋」が斜め前にあって
そこが1軒目の「忠誠(ちゅうせい)」さん
東京は葛西にて、40年以上も「すみよし」という居酒屋を経営したのち、コロナで緊急事態宣言がでる直前の昨年4月に、地元である下田に凱旋した
そんな店主は、その空き家バンクから手に入れた「空き家」を活用して、住居であり、居酒屋であり、民泊のできるゲストハウスとして、新たなスタートを切っている
下田は、京都よろしく「ウナギの寝床」的な、縦に長すぎる物件が多い
間口からは想像もできないほどの奥行きがあり、だからこそ それだけの施設を内蔵することができたそうで、なにより「家賃を聞いたらびっくりしますよ」と
それだけの機能を内蔵して運営できる、その売り上げを考えると信じられない、のだそうだ
具体的な金額は聞かなかったが、一泊ひとり¥2500で、しかも ひとりで泊まってもOK、相当広い部屋を使えるとのこと
他の「空き家活用ゲストハウス」もだいたいそのくらいの金額なので、数珠繋ぎで止まり歩いて生活しても、都内のワンルームマンションよりも安い
こういう出会いもあるしね、リモートワーカーから「リゾートワーカー」に
そんな風にしこたま「下田ハイ」もいただき、その探訪には、風情ある老舗の干物屋さんにて「アジの開き」を買うというアトラクションもついている
そうやって手に入れた下田の珍味たちを、その「空き家活用居酒屋」にて「下田ハイ」片手にいただく
まだまだ謎深き佐藤嬢だけでなく、そのツアーを企画されている「CRAFTRIP」さんの うら若き女子スタッフまでアテンドについてくれる
昨日の場合だと、参加者はひとり…そう僕だけだったので、そんな美女が二人がかりで 町を案内してくれて、酒まで付き合ってくれるという図式が成り立っていたことになる
その「空き家居酒屋」の家賃ではないが、聞いて驚くなかれ、それで・・・
¥3600(税込)
しかも ガイド代だけでなく、干物などの珍味、下田ハイなどオールインクルード、すべて込み
2軒目以降は別となるが「割り勘で」という…あまりに申し訳なくて、2軒目くらいは出しますよ…
個人的にも「空き家活用」や「地方創生」などを手がけたいと思っている中で、どうやって採算をとってるのだろう…
やればやるほど赤字ちゃうんか?
そのあたりのモチベーションやカラクリなどは、またの機会に
まだしばらくは滞在するし、そういった美女と殻む理由は ひとつでも多く残しておきたいしね…ところで…
ぺるりん…お前は「ペンギン」なのか?
下田にペンギンなんて関係なかろうよ…
そっと服を脱ぎ捨てるぺるりん…
ぺ、ぺるりん…お前…
本日もご拝読感謝
そんな下田トリップ☟
岡崎大五さんが気になって調べたら、こんな著作があり、それがキッカケのFacebookページとかが活況、コロナ禍でもウハウハされてるとか…