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応援うちわとペンライトは苦手でも 藤井風ライブの スマホライトは心和む

私は月に数回、ライブやコンサートに行きます。
聴くものは クラシックだったり、ジャズ.フュージョンのインストゥルメンタルです。

こういうライブは例外をのぞけば、掛け声やフリはがあるものは 本当に少ないです。クラップが入ることはあっても とにかく『聴き』ます。

『聴く』だけ。これがいいんです。

歌がない音楽の楽しみ方。
演奏者の息遣い、表情に注目すること。
ソロやアドリブに聴き入ること。
演奏者同士のアイコンタクトのやり取りを察して、この先の演奏の行方に思いを馳せること。

ステージから遠くなってしまうと、これらのこと
を見られるのは難しいですが…。その時は ステージ全体の雰囲気を楽しんでいる自分がいます。


先日、テレビの情報番組で とあるタレントの周年コンサートが開催された、というものを見ました。
会場はサントリーホール。

https://www.suntory.co.jp/suntoryhall/


ドラマ『のだめカンタービレ』
最終話 をここで撮影していたホール

タレントさんが オーケストラをバックに歌うコンサートだったそう。
タレントさんにとっては、この会場で歌えるのは 感慨深いことだっだろう。お客さんも 応援している人を 輝かしいステージで見られることは 思い出に深く刻み込まれたことだろう。

…と 微笑ましくテレビを見ていた私。
その後すぐ 凍りついてしまった。

ファンのおひとりが インタビューを受けていたのだが、その手には『応援うちわ』が…。
アイドルのライブでよく見られるあのうちわ。
『ちょっと待って。まさにかサントリーホールで それ振ったの?』

私の中の サントリーホールのイメージ。
格式もあり、ちょっとドレスアップして、気持ちの高揚を抑えつつ、最高のクラシックを味わう。
数回 ここで 演奏を聴いたこともあるし、ちょっと特別な場所。

そこで『応援うちわ』を振られたのか…。
大好きなホールを安っぽくされたような。
この 悲しみにも似た感情はなんだろう。

でもこれ、私一人の 直感。

主催者やホール側が うちわOKにしていたかもしれない。
それに うちわは 目に見えて『応援してるよ』アピールができる。なので タレントさんは その思いをまっすぐ受け取れる。よって コンサートのパフォーマンスも上がる。


私が過去に行ったフュージョンのライブで  自分の近くの席で うちわを振られたことがあった。ミュージシャンはとても嬉しそうだったっけ。

冒頭に書いたが  それでも 私は応援うちわが苦手だ。
うちわを振っていたら、ミュージシャンの発する音を聴き逃してしまうではないか。自分の近くで 振られたら 音に集中出来ないではないか。

いや待て。うちわを振りながら、音も漏れなく聴く。このスキルが私にはないんだろうか。

ミュージシャン側は
『とにかくノリノリで聴いて欲しい』
『自分の 渾身の演奏を 漏らさず聴いて欲しい』
どっちなんだい?! いや、どう考えているんだろう。

日頃から 拒否反応を示している 応援うちわやペンライト。テレビを見て ちょっと書きたくなったのです。

そんな私ですが『これ 会場に居たら 絶対やってた』なのが先日の 藤井風さん 日産スタジアムライブ。
『満ちてゆく』で お客さんが 自発的にスマホライトをかざしたシーン。

客席が スマホライトで輝く
YouTubeより。


作為的でないところ。
ファンが 初めからライトを点けるつもりでいたとしても『その時』スマホをかざしたくなる心境になったのではないか。 おそらく あの広い会場で 1人歌う 風さんを応援したい、の気持ちからのライト。


うちわとノリが違う、というか。
また、応援するグッズと 会場との相性、というか。

あくまで 私の主観なので、全世界のうちわやペンライトを否定するものではないことも含めて 読んでいただけたら幸いです。
ライブは楽しくありたい。
でも その楽しみ方や考えも一人一人違うのです。


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