【note】GDPマイナス27.8%だけど…?

2020年4-6月のGDP成長率が年率27.8%マイナスと8月17日に速報値としてリリースされた。金額に換算すると約30兆円のマイナスになる。
これか結構インパクトが大きい値で、戦後最大と言われている。

でも、不思議な事に、日経平均が思ったほど下がっていない。リーマンショックの時は1,000円超下落したというのに…。

考えらえる原因は2つ、1つはマネーストックが増大したために、株価がその分吸収してしまった。もう1つは、7-9月期に下落分の一部が回復する(格言に従うと10兆円プラス=2%(年率8%))事を織り込んでいる。

後者であれば、問題ないのだが(といっても、経済的には打撃が多いいのは変わりはない)、前者であれば、今後大きなインパクトが発生するという不安がある。

そのインパクトとは、「ハイパーインフレ」 

日本経済のデフレ基調がもう20年以上も続いているが、この懸念はその頃からまことしやかに囁かれていた。でも、表に出ると、そんな事は起きないという否定論で打ち消される。実際、「物価上昇2%」というインフレターゲットを掲げた金融政策も、事実上空振りに終わったが、これも行き過ぎるととハイパーインフレになるのでは、と懸念されていた。だから慎重になりすぎて…上手くいかなかったという見方もできなくもない。

実はM3ベースでは2009年7月から2%以上の増加が続いている。現在(2020年7月速報値)は1452兆円で前年比+6.5%。参考までに2010年12月は1082兆円だった(約25%増加)。でも、この10年20年は、所得はほぼ横ばい(実質賃金ベースだとむしろマイナス?!)。じゃぁそのお金はどこにあり、どこに向かうのか??? 

物価とともに所得が増えるのであれば、結果的に大きな問題にはならないだろうが、一般的に物価が先行して、所得が遅れて上昇(下落)する。通常であれば、少しの期間我慢すればよいが、ハイパーインフレが始まると、そんな悠長な時間は多分ない。終戦直後の日本の状態が再びやってくるのではないか…という懸念がある。

だから、政府は新型コロナの特効薬が見つからないうちに、GOTOなんちゃらなどの経済対策を打って出た。給付金などのツケは将来に払う事になっても、今手を打たないと…という思いである。でもそれも実はハイパーインフレの導火線にならないかと懸念はしているのだが…。 

それでも、私たちは、新型コロナにも不景気にも、勝ちにいかなければならない。懸念ばかりしていても仕方がないので、どちらにも打てる手を打ち続けていこうと思う。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?