ねんきんネットを使ってみたよ
先日、ねんきん定期便のはがきが日本年金機構から届いた。
以下は、ねんきん定期便に刺激を受け、実行・想起したことである。
あゝ年金
思い返すと、大学を休学して本格的に稼がなくてはとなった頃に、所得税や公的年金については最低限調べて学んだ記憶がある。
あと今の会社に入ってからだが、FP(ファイナンシャルプランナー)の3級・2級も勉強して取得した。
だから、それなりに関心と知識は持っているつもりだが、とはいえ日常の中で年金について考えることはあまりない。
はがきにも一通り目を通した。
※日本の年金制度がこの先どれくらいもつのかや、政策のあり方等についても考えてはいきたいのだが、まだまだ追いついていない。
はがきの中の『2.これまでの年金加入期間』の数字に若干違和感を持ったので、どうにか確認する方法はないかと思ったところ、
目に入ったのが「ねんきんネット」の文字。
これまであまり興味を持たずにスルーしてきたねんきんネットを初めて使ってみたので、感想を書き出してみる。
ねんきんネットとは?
個人的に人に説明するなら、通帳ではなくインターネットバンキングのような感じ、と言うだろうか。
日本年金機構の公式マニュアルによると、以下のような説明となる。
お客様がインターネットを通じてご自身の年金の情報を手軽に確認できるサービス
使い始めの手順
まずはこちらのねんきんネットの画面を開く。
今回は、ねんきん定期便のはがきに記載のある「アクセスキー」なるものを使ったので、簡単に利用登録ができた。
アクセスキーは、ねんきん定期便のはがき到着後、3か月間有効らしい。
ただ、サイトを見る限り、アクセスキーがなくとも登録はできるようなのでご安心を(余計に時間がかかるかどうかは不明)。
※マイナポータルというマイナンバーのサイトにログインしていれば、より簡単にアクセスできるとの情報もあり。
アクセスキーがあれば、あとは氏名・住所等の基本的な情報入力だけで済むが、注意したいのが「基礎年金番号」。
これは年金手帳を見れば即解決なのだが、なにせ年金手帳なんて年に一度見るかどうかのレベル。
たしか~ここにあったよな?と手帳を引っ張り出した。
(紛失した人は、早めに再交付申請をしよう。)
ちなみに利用登録にあたり、メールアドレスは登録必須だが、電話番号は任意だった。
実際に使ってみて
さて、さきほど入力したメールアドレス宛に送られてきたログインIDを使って、いざログイン。
とりあえずの感想としては、
⚫️ けっこう見やすい、分かりやすい。
⚫️ 自分の年金記録を確認するのは楽しい、大切。
の2点だろうか。
年金は20歳になると加入するが、私を含め大学進学した人のほとんどは、「学生納付特例」を活用していると思われる。
この制度は、年金の受給資格期間には算入されるが、給付される年金額の算出時には加味されない。
つまり、追納(過去の年金保険料を遡って納めること)しない限り、年金保険料を支払ったとはみなされない。
ねんきんネットで「月別の年金記録」を見た際も、ばっちりと追納の案内が表示されていた。
この点は、納付の猶予なのか免除なのかといった利用する制度によって変わってくるので、是非とも知っておきたい部分だ。
※受給資格期間:この期間が10年以上ないと、老後の年金はもらえない。
ちょっと分かりづらかったところ
1つ、とても分かりづらい部分があった。
「年金記録の一覧表示」だ。
このページでは1年間の保険料納付額が確認できるのだが、この算出期間が実にややこしい。
毎年発行される、ねんきん定期便のデータを差し引きして算出しているせいで、誕生月によって期間が違う上に、一覧で表示されている年度との乖離がすごくてなんか気持ち悪い。
こちらのQ&Aを参考にして電卓を弾いたところ、金額はぴったり合っていたので、ひとまず胸をなでおろしたのだった。
ちょうどこの時期
そうそう、ちょうどタイムリーなので書いておくが、春先の今の時期は、自身が次の1年間に納める年金保険料(健康保険料も)の算出根拠の期間にあたる。
いわゆる定時決定だ。
第1号被保険者(自営業者や学生)が支払う国民年金保険料は約1万6千円で一律だが、
第2号被保険者(会社員や公務員)が支払う厚生年金保険料は、稼ぎによって増減する「等級」方式がとられている。
※具体的な等級と保険料額はこちら。
4~6月に受け取った平均給与額を基に、その年の9月から翌年の8月までの1年間の年金保険料額が決定するのである。
※大きな昇給・降給等によって途中で年金保険料額が変化することもあるが(随時改定)、ここでは省略する。
そして、この算出には残業代も加味されるので、今の時期に残業をし過ぎると損になる。
私の場合、給与は末締め翌月振込なので、3~5月の勤務分給与が定時決定に影響する。
そして、定時決定で算出された厚生年金保険料は、その年の10月~翌9月の振込分給与から源泉徴収される。
それがあるので、今の時期は残業に気を遣っている(つもり)。
最後に
今回、ねんきんネットにログインしてみて、「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」なるものが始まっていたことを初めて知った。
この仕組みが1年前に始まったことが、国の施策として遅れているのか進んでいるのか、期間は十分なのか等は、私にはすぐには判断できない。
ただ1つ言えるのは、
知らなくて損をすることがこの社会にはたくさん溢れている
ということ。
学校では教えてくれない、就職したら会社が教えてくれるわけでもない、親が教えてくれる保証はないしそもそも親だって知らないことが少なくない。
自分で知りにいくしかない、調べて賢くなるしかない。それか知っている人にうまく頼ること。
それがあるべき姿かというと疑問符がつくが、少なくとも現状は上記の通りである。
だから、身近な小さなことからでいいから調べてみよう、話してみよう。
それで知ったことは、自分自身を守ることに繋がり、さらには家族や友人や周りの人が困った時に力になれる可能性に繋がる。
ちょっと壮大に締めくくってみた。
'20/04/19 最終更新