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サニージャーニーのがん詐称(詐病)騒動のコレコレ配信を見て

私は元々サニージャーニーのお二人の存在は知らず、がん診断報告の動画を見てから、コンスタントにチャンネルを見るようになった一視聴者です。
コレコレチャンネルのことも知らず特に見る気もなかったのですが、2人がコレコレさんに書類を見せたということで、さすがに事が事だけに今回見に行ってみました。

※細かい経緯説明は省きますので、興味のある方は各自でキャッチアップしてみてください。



そもそもの私の見解

コレコレさんの配信によって膵臓がんステージ4の診断の真実性が高まった後に書くのは、後出しじゃんけんのようでもありますが。
一応、元々私が思っていたことにも触れておきます。

  • 症状の表出〜受診〜診断〜治療の説明は具体的で不自然さもなく、比較的信頼できる(私のがん知識は素人レベルですが)

  • 急なことでクラウドファンディングなど色々二転三転はあったものの、見ている感覚としては「まあそんなもんかな」の範疇

  • 診断書の書式のばらつきや個人情報を容易に出せないことなど、一連の説明はまとも。しごく常識的。

  • 何よりも2人の人柄は信頼できるし、応援したくなる


コレコレチャンネルの配信について

配信を見る前のコレコレさんの印象

  • 喧嘩動画とか暴露ネタとか、ゲスい煽り系ジャンルなのかな?

  • 登録者数100万人超えてるから影響力かなりありそう

  • 影響力を背景に小規模YouTuberをネタにしてつぶしたりしてそう


配信を見た後のコレコレさんの印象

  • 頭の回転が速くてロジカル、喋りもうまい。

  • こういう系の生配信をメインに据えてるとすれば、ネタは勝手に集まってくるし、関係者の話を聴きながら巧妙にポジション調整をしてリスクヘッジしてるのかも。うまいな。
    と思いかけたけど、事前リサーチが浅い状況で他者が介在するネタに突っ込んでいく分、比較的リスキーなやり方なのかなとか、ビジネスモデル・ビジネススタイルとしての興味もちょっと湧いた。

  • 凸者にズバズバ切り込んでいく姿勢が、人気を集めるためのポジショニングやリスクヘッジなのか、彼自身のポリシーや人柄によるものなのか、はたまたその両方なのか、この1本の配信だけでは計りかねる部分はあるものの、まあわりとまともな人な気がした。

  • サニージャーニーと互いに個人情報をZoomなどで見せ合ったという話を聞いて、これ普通は秘密保持契約なりを交わしてからやるレベルのことだよなと。やや緊急性はあるし双方の人柄は比較的信用できるとはいえ、けっこう危なっかしくてヒヤヒヤ…。
    影響力を笠に着て直接的に公開するほどバカなやつはいないとしても(刑事・民事責任のリスクが大きすぎるため)、もし相手が悪質なYouTuberなら、偶然の事故や悪意ある第三者の攻撃に見せかけて、情報流出させるような手に出る可能性も考えられる。


批判者全体に対して思った点

  • お金が絡むとシビアな見方をされるし、一定の説明責任が生じるのは世の常。
    とはいえ、法律面/道義面/感情面の論点、事実と推測、疑問と批判と誹謗中傷、色々と整理がついていない人が多いなという印象。まあ今に始まったことではないでしょうけど。あと、ネット上での発信におけるリスクコントロール意識がない。

  • 「真面目で慎ましやかで落ち度がなく、ステージ4がん患者らしい(ステレオタイプ)立ち居振舞いと、それを支える献身的な夫」という勝手に描いた理想像から逸脱したことへの、過度なバッシングが見られる

  • あと日本社会全体に言えることとして、公平性とか迷惑をかけないとか楽してお金を集めないとかへのこだわりが異常なほど強い。
    お金を集めるときはある程度の透明性が必要なのは当然だが、そこにさらに公益性? 正しさ? を過度に求める傾向がある。表現や呼びかけやお金集めに対して、王道ではないごく個人的な動機が出てくると激しく排除する傾向。

  • コレコレさんの指摘するように、サニージャーニー側にもコミュニケーションの取り方が下手な部分はあったかもしれないけど、取り立てて指摘するほどの落ち度は感じられなかった。
    組織性や専門性のないYouTuberならこんなもんだし、一常識人としての及第点はクリアしており激しく責められるほどの酷さはないと思う。

  • 公金が投入される、あるいは自身が寄付をしていて直接的な関係があるなら強く説明を求めることはあっても、あくまでもこれは民間の話なので・・

  • いまだにYouTuber = 半分遊び、みたいな古めかしい価値観を持っている人が多いのかな。
    一応世の中的には「YouTuberって遊んで金ももらえていいな」⇒「いや企画練ったり編集したり競合増えたりけっこうハードな仕事やぞ、単価もそれほど高いわけではないし」というところまで、理解が一巡している認識なのだが。

  • 働け(←そもそもYouTuberやってるし)、保険に入っとけ、寒いところに行くな、高いコートを着るな、など。感想を述べる程度はあり得ても、公開されている断片的な情報しか知らない外野が過度にあれこれ言うのはナンセンス。
    個人の判断であり個人の自由です。

  • YouTubeで影響力があって比較的容姿も整っている人が、ごく個人的な理由でお金を集められているのを見ると、妬んだり何か言いたくなる気持ちはわかります。
    でも、私も2人の立場だったら同じことをすると思います。自身が/パートナーががんになった、たまたま手元に活用できる影響力がある、そりゃ使うでしょう。
    エゴですよ、でもエゴで何が悪い。不平等うんぬんというよりも、手繰れるものは全部手繰り寄せて力強く生きる。がんに限らず人生ってそういうものだと思います。
    (もちろん、政治家などが公的立場・権力を濫用するのは問題ですよ。)


その他気づき

先日、書籍『がんをデザインする』を読んだりして、「がん=死、普通に生活できない」というイメージは過去のものでステレオタイプだというのはわかったつもりでいたけど、みずきさんの発信を通して改めて個人差が大きいことを実感しました。
そして、がんのステージはあくまでも医学的見地でのがんの進行度合いであって、要介護度のような直接的な生活自立度・身体機能度を示すものではないということを再認識しました。

あと、信用についても。
結局、信用なんてものはグラデーション。どこまでいっても100%はない。
誰もが名前1つで信用する大企業だって、粉飾決算や詐欺まがいの売り方をしていることがある。
生き方や価値観、情報の受発信手段や媒体等が多様化する中、グラデーションでリスクや信用を捉え、その度合いによって自らの行動を決めていく力は、これからますます必要になってくるなあと。


サニージャーニーのお二人へ

YouTuberとして顔や情報を出して活動する以上、誹謗中傷リスクはある程度は避けられないとはいえ、今回の騒動は本当にお気の毒です・・。Yahoo!ニュースレベルの話になったとは知りませんでした。
少し活動をお休みするという発表もされています。

病状的にもまだまだ不確実性の最中にいる状況かと思うので、まずは毎日を自分たちのために最優先に遣ってほしいです。
収入に直結するので難しいところですが、YouTubeや心的負荷の大きい発信媒体の比率はいったん下げて、うまいものを食べて過ごしてほしいと思います。


最後はおまけ。
ちょうど先月、サニージャーニーの動画を一例として紹介した、がん知識初心者の私の記事です。

あと、ネット上の誹謗中傷に備えたい人は、こんな選択肢も世の中にはありますよ。


'23/08/06 最終更新

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