M&A婚活短編小説 第8話 バインディングオファー②
この小説はエロ系趣味小説です。苦手な方にはごめんなさい🙇
「M&Aの場合でも、ずるずるとプロセスがのびて買い手からバインディングオファーを引き出せないケースも多々あります。そのような場合どうすればいいでしょうか」
おお、プロポーズをもらうための得策があるのかしら?
「なかなか勇気がいりますが、そうならないために、売り手はある程度のタイミングできちんと期限を伝えます。そこで回答をもらえなければすっぱりとあきらめる覚悟が必要です」
うわ、どストレートだ。
「婚活は自由恋愛とは違います。強い気持ちで臨んでください。では、そこのあなた、ちょっと試しに、きちんと宣言する練習をしてみてください」
「え?わ、私ですか?」
「そうよ。あなたがこのクラスで一番進んでいるんですから。はい、どうぞ」
うう……みんなに注目されている。はずかしいよぉ。
「……えっと、あの、来月までに、プロポーズ、してください!」
シーン……反応がない。時が止まったみたい。やだ、私の心臓も止まりそう……
講師の目が、めちゃくちゃ冷たいよ……
「……ゼロ点ね。男心をわかっちゃいない。どストレートにぶつけてうまくいくわけないわよ」
……やっぱり、そうよね。もういいわよ、みんな私を笑ってよ……
「ではみなさん、今のは悪い見本ということで。これから良い方法をしっかりと勉強しましょう」
こうして第5回の講座は核心に迫る授業となった。
数々の見事なテクニック……なるほどさすがスペシャルレッスン……って、じゃあ私、最初に赤っ恥書く必要なかったんじゃないの?
「……それじゃあ、次回までにプロポーズをもらってくること。ただし、すぐにSAY YESしてはダメ。プロポーズされた人は次回の講座後まで回答を待ってもらうように」
こうして、私たちはプロポーズを受けるという、人生最大の宿題をもらって帰ることになった。
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