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M&A婚活短編小説 第9話 バインディングオファー③

この小説はエロ系趣味小説です。苦手な方にはごめんなさい🙇

 家に帰っておさらいをする。

『まず、そろそろプロポーズほしいなとやんわりと匂わせること』

 男性はプロポーズプレッシャーを受けると反発するので厳禁。
 逆に、自らの意思でプロポーズするという自信を与えると機嫌よく思い通り動いてくれる。
 単純なおこちゃまみたいなものらしい。

『そして、そろそろ大事な記念日があると伝えること』

 たまたま誕生日が近い人はそれを使えばいい。っていってたけど、そんな偶然ないわよ。
 ウソにならない範囲で適当に作れって?

『例えば、子供のころに大きな病気をしたけど、母の看病で一命をとりとめた。そのとき私はもらった命に感謝してその日を自分の人生の日と決めた……みたいな』

 って、これってウソにならない範囲を超えてない?

 ……でもまあ、他に思い当たらないし、借用するか。

『その日は、どこか記念になるところへ一緒に行きたいとおねだりする。これで彼はプロポーズの決心をするはず』

 ……そんな単純?
 記念になる場所かぁ。初デートの場所?ディズニーランド?高級ホテルのスイートルーム?

『最も効果的なのは、自宅に呼んじゃうこと。そして、手料理を振舞って、そのあとはふたりで……』

 きゃー!
 そんな恥ずかしいこと……
 でき、でき、できるわけ……

 えっと。手料理は、割と得意かも。
 そのあとは、ふたりでシャワーを浴びて……
 私の部屋のベットは(なぜか念のため)少し大きめ……
 ちょうど、注文していた新しい下着も届いたところ……紐をちょっとひっぱればスルスルって解けるやつ……

 もしかして、なんとか、なるかしら?

 ……

 こうして、私は無事に、彼からのプロポーズを獲得することに成功した。

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