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幸せと感じるところからスタートしよう
雨上がりの快晴の田んぼ道を歩いた。
地面の気温がどんどん上がっているからか、刈られたばかりの草の匂いが湿っけたっぷりの空気と一緒に鼻に入ってくる。
おでこに当たる陽の光も暑い。
夏が近づいているなぁ、と嬉しくなる。
一人でウォーキングをする時は、たいてい音楽ではなくPodcastがお供だ。
今日の伴歩相手は、クラウドカレッジのライターコースで聞き慣れた、田中健士郎さんのα波たっぷりの声。
同じ収録を昨日から繰り返しリピートして聴いている。
聴いて考えることで、よれよれだった自分軸があるべきところに戻ったので、この心の動きを残しておきたい。
幸せのスタート地点には立てていた
中村さんのライターコンサルを受けた後、書きたい気持ちは取り戻せたが、実は諸先輩方の活躍が眩しすぎて怖気づいてしまっていた。
ネタとして内面のひっかかりをメモに書き止める習慣はついたので、それを膨らませてnoteに書こうとする。
それなのに、執筆の前についつい読んでしまった諸先輩の素晴らしいnote記事を前にすると、風船があっという間にしぼんでいく。
「自分はライターとして成功できるのだろうか。」
書いていないうちにこんなことを考えても本末転倒なのは分かっている。
止まって考えていても文章力が上がる訳ではないことも。
それでも、自分のライターとしての成功はずっと先に思えて、再度もやもやに突入しかけていたのだ。
そんな時に聞いた田中さんの「働き方ラジオ」。
そこで紹介されていた、ライターの佐々木ゴウさんの言葉にハッとした。
(幸せは主観的なものなので、一つの例ではあるのですが)
ライターのキャリアで、ここまでいったらまずは幸せと感じてみませんか。
・3-4社のクライアントと仕事をしている
・嫌だったり苦手だったりするクライアントの仕事は断れる
「あっ、これなら、今の自分はできている」
他のライターさん達と比較をして、自分のできていないところばかりを考えていたが、まずはライターとしての幸せのスタート地点に立てている。
3カ月でここまで到達した自分を誉めてあげよう。
そんな気持ちが湧いてきて、今の立ち位置にようやく納得できた気がした。
ライターとしての成功=人生の幸せ?
そして田中さんは優しい声でこう続けた。
頑張っているのに、幸せが先だと感じ過ぎている人が多い。
それは、ビジネスは常に成長を追い求めて先を目指すものだからだ。
ビジネス=自分の幸せと考えて、みんな無理をしてしまう。
まさに昨日までの自分がこの状態だった。
ライターとして成長したい。
そのためには、あれも足りない、これも足りない。
インプットのためにパソコンと携帯の画面にかじりつく。
そこで嬉々として書けばいいのだが、出るのはため息ばかり。
「好きなことに打ち込んで収入を得る!」
と家族には宣言したのに、とても好きなことをしているようには見えない。
ライターとして成功しなかったら、私は幸せじゃないのかな?
自分にとって幸せとは?
まずは自分を幸せと決めちゃいましょう。
そのために、自分はどういう状態なら幸せなのか、条件を設定して言語化しましょう。
「これさえ満たしていれば幸せと断言できること」
田中さんはそういって、ご自身の幸せの基準を4つ紹介していた。
それに倣って、私も「自分の幸せの条件」を考えてみた。
1)美味しく食べて美味しく飲める
私は自他ともに認める酒豪だ。
胃袋に消えていったアルコールをお金に換算すると、おそらく田舎の一軒家ぐらいは買えるのではないか、と同じく酒豪の姉とよく笑っていた。
お酒を飲んで人と楽しく話す時間が好きで、それさえ確保できていれば幸せのゲージはかなり高い。
風邪をひいても「アルコール消毒」といってお酒を飲むくらいだが、美味しく食べて飲むためにはもちろん健康でいなければならないので、この項目には必然的に「健康でいること」が含まれる。
2)自分をスキだと言ってくれる家族に心からスキを返せる
自己評価が低いので、褒められても素直にそれを受け取れない時が多い。
それでも今は、欠点を笑いの中に織り交ぜて「そんなキミでも好きだよ」と言ってくれる旦那と、「ママが大好き!」と抱きしめてくれる娘がいる。
「いや、私なんて」と自分を卑下したら、相手の「スキ」に申し訳ない。
抱きしめ合って「スキ」を返すことで、ここが自分の居場所だと確認できる。
家族3人の調和が取れていて、この居場所を確保できるだけの収入があれば、それ以上は望まない。
3)目指したいものがある
地元⇒東京⇒イタリア、と、目指すものを追って場所を変えてきた。
ずっと変わらないことが苦手なのか、数年に一回「学び」の波が来る。
そして来た波には乗ってきた。
目標に辿り着けなくて苦しむのも、目指したいものがあってこそ。
「じゃぁ止めればいいじゃん」と言われても結局止められない。
何かをやりたいと思う情熱の波を自分の中に持っているのは幸せなことだ。
幸せがスタートなら、あとは「過程」を楽しもう
ラジオを聴いてこのnoteを書く前に、Twitterでこんなことを呟いていた。
2月から3カ月全力疾走して、5月病気味でした。
— ロマーノ尚美@ライター🇮🇹 (@dolphinsring) May 14, 2021
キーを回しても空回り。動いていない劣等感で焦っていましたが、ようやくエンジンがかかり、動きたい気持ちになってきました。
フェラーリを羨ましがっても仕方がない。
大好きなFIAT500みたいに、ゆっくり時間をかけてこそ見える景色を楽しむぞ。
もやもやから抜け出す片鱗はあって、うっすら気がついていたこと。
それをPodcastに後押ししてもらった形だ。
まず大前提。
もやもやしたら、深呼吸してこう思おう。
ライターであってもなくても、自分はいま幸せだ。
それにプラス。
ライターを目指す道は孤独な一本道ではない。
悩んだ時に相談できるメンターさんがいる。
目標にしたい先輩方がいる(これでもか!というぐらい)。
一緒に進む仲間がいる(新しい学びに挑戦します!)。
こんなキラキラ眩しい道なんだから、もう楽しむしかない。
逆に、急いで通り過ぎたら勿体無い、くらいに思おう。
性格は変えられないから、この先も3歩進んで2歩下がるだろう。
ただそれでも、納得して楽しんでいけるなら、成果がでなかったとしても自分は決して不幸じゃない。
内面にばかり目を向けて心を閉ざしていたら、外の風は感じられない。
顔を上げて、新しい空気を思い切り吸い込もう。
今年初めて初夏を感じた朝、気持ちは青空のように澄んでいた。