天才
“努力の天才” #菊池萌水 選手をここで紹介。
私が初めて会ったその日。3,000mで日本記録を樹立した。
そのレース直後に伴野清貴コーチからタイムを告げられ、右こぶしを右胸にあげてガッツポーズ。
私はそれが何の意味かわからなかった。
数分後に場内アナウンス。「日本記録が出た模様です。」
後続集団を周回遅れにしてのぶっちぎりのレース。
パーフェクトなラップ。まるで精密機械そのもの。
一周111.1mのリンクをコンマ3秒違わず27周。
“努力の天才”たる所以。
私が二回目に会ったその日。
みちのく八戸国体。アウトのインターハイからの転戦と腰の痛みにも関わらず軽々と2種目制覇。
“その天才の名”を欲しいままに、早大へ進学。柏原監督監督に師事。
水と空気がこれ以上ないほど澄み渡る八ヶ岳山麓から東京へ。
最初は新天地の生活に慣れなかったのであろうか。
1,2年は我慢の期間であった。きっと次に花を咲かせる準備期間。アマリリスは何も咲かない寒い日に下へ下へと根を伸ばす。
#ソチOlimpic シーズンにきっちっとアマリリスの茎を伸ばしてきた。
スタート時にほかの選手と接触して、ブレードを割るといったアクシデントにも見舞われた五輪選考レース。
深くまで伸ばした根はそんな状況にも負けない。
雨にも負けず。
しっかりと自分の手のひらでソチ行のチケットをつかみ取る。
#オリンピアン としてその次のシーズンから再始動。
慢心が見られる。
2016年 新潟開催の距離別1,500m。同僚の黒川選手と接触後。レースを途中で投げる。
2017年 野辺山開催の距離別1,000m。下位レベル選手に後れを取り、同じように投げる。
話がそれるが。#長島圭一郎 氏はよくレースを途中で放り投げた。金メダル2個の #髙木菜那 選手も今シーズンのドメスティック大会でその行動をとった。ゴールドホルダーのプライドがそうさせるのであろう。ふがいないレースをしたくない、見せたくない。でも、途中からながしてしまった方がもっとふがいない。ダメな時こそ諦めないで前を向かなかったら己のイノベーションはない。 後者が #Beijing Olimpic に出場できなかったとしても私は何も惜しまない。
前者は橋本聖子日本スケート連盟会長にその行為を叱られていた。
ソチシーズンでいったん現役を引退。長野県岡谷市を拠点にスケートスクールを立ち上げた。
‘I shall return!’マッカーサー元帥やターミネータのように #ピョンチャン を目指して現役復帰した。
死力を尽くしたあと選手生活を終りにした。
橋本氏からの強いエールがあり、その長島氏が今シーズンからショートのナショナルチームヘッドコーチに就任。
熱い男が帰ってきた!菊池選手らのH.Cというわけだ。
再び。
‘I shall return!’
菊池選手も戻ってきた。フェニックスのように。不死鳥は必ず戻ってくるから不死鳥なのだ。
現役引退さえも考えたという、、、どれだけ辛かったであろう?私の想像では及ばない。
今季から全てを変えてやり直している。
練習拠点を東京から野辺山へ。スポンサーを変更。オリンピアン4人が生まれ育った南相木村での生活。
「気」「心」「体」の充足。
「技術面」では、今シーズンからナショナルチーム専任コーチとなった伴野清貴氏に師事。
あしかけ15年以上みてもらってきた恩師と二人三脚で“天才”をアップグレード中。
ほかの誰よりも悔しさをバネに #Beijing をはっきりと見据える。
まずは、2019年1月12日・13日の #全日本選手権 で二年ぶりの女王奪還を目指す。
姉。#菊池悠希 選手がANAの40人の大応援団。
妹。#菊池純礼 選手がTOYOTAの60人の大応援団の声援と拍手を受けるなか。
誰よりも‘できる’
誰よりも‘速い’
誰よりも私が‘女王’であることを証してほしい。
女王とは勇者である。
「勇者ひとり立つとき最も強し。天と地のあいだに我ひとりあると思うべし。」