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「行間にて_2024」を聴いてみた

2024.04.24 8年の時を経て再録された「行間にて(2024)」


その発表を受けた時の私の気持ちを綴ったのがコチラ


どこか緊張した感じで配信開始の0時ちょうどにイヤフォンを耳にセットし再生ボタンを押す。
モノクロだったジャケットは過去から現代に蘇ったように青色に変化している。

一瞬、え?水泡?みたいな音から始まる「青二才」その後のギターの音は旧作のギターに比べて歪みが増していた。一瞬にして違和感を感じてしまう。
その歪んだギターの音にリズム隊の音が重なっていく。旧作では一瞬音が鳴り止む間があって、そこからブワッと演奏が始まるところが好きだった。どうしよう、私は旧作の方が好きかもしれないという気持ちがふと過ぎった。
でも…凄く音の一体感が心地良い。そこへ旧作より大人びた寺口氏の歌声。
旧作は何となく浮いて聴こえてたその歌声がしっくりくる。ドラムの音もベースの音もギターの音もそれぞれの音がしっかり聴き取れるのに調和の取れた音、纏まりのある音、ライブでいつも感じる心地良さがあった。
続く「水泡」も最近のライブの音源を聴いているような臨場感溢れる音と歌い方、「劣等」に至ってはもはやライブ音源そのもの。
配信ライブで培った表現力なのか、寺口氏がブースでノリノリで歌ってるところを想像して楽しくなってしまった。
「she see sea」に関してはライブでの演奏力に圧倒されていて音源がすでに物足りなく感じていたので

(そうそうコレコレこの感じ!)

と、テンションが爆上がりした。
イヤフォンで聴き比べると音の拡がり方が全然違う。クラップ音は更に小さくなりドラムの音も主張しすぎずその分一体感が増してるように感じる。
「生きるとは悲しいのか ああ」の歌い方が切なすぎてぎゅうっと締め付けられる感覚がある。
そしてラストのとこ「これでいいんだよ」って歌ってる?
「可憐な花」でも「この世界で」のとこ「世界の中で」って歌詞変えて歌ってる?そんな些細なことに気付けると間違い探しをしてるみたいで楽しくなってくる。
ただ旧作の「可憐な花」の乾いたスネアの音が好きだと思った。ギターもクリアな優しい音が好きだと思った。  …最初は。
どうしても聴きなれた音に執着してしまうのだと思う。改めて「可憐な花(2024)」を聴く。やっぱり纏まりのある音が心地良く感じるし、何よりも歌声が真っ直ぐに入ってくる。
背景をぼかすと中心にあるものに焦点が合うみたいな感じ。
「故郷」はギターが情緒豊かに鳴っていてとても好き。断然こっちバージョンが好き。

旧作と聴き比べながらじっくり音源を堪能した。総じて「行間にて2024」はそれぞれの楽器の音に一体感があって聴いていてとても心地よい。
音の重厚感、拡がりも感じて臨場感があった。
何よりも歌唱力と表現力が増した歌声は格段に旧作よりも心を掴まれた。

ライブを重ねるごとに楽器や機材も変わり音作りも変化し、アレンジも加わりつつ育ってきた楽曲たち。そんな時の流れを感じて愛おしくさえ思った。

そこまでのアレンジは加えず旧作の良さを残しつつその違いを感じてもらえれば…とメンバーがインタビュー動画で言わんとしていたこと、行間で感じられた気がする←

私は「行間にて_2024」とても好き
そして旧作の「行間にて」もずっと好き

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