家づくりで知らなきゃ後悔する性能とは!?
車と同じく家にも性能ってあるんです!!
家づくりの際には限られた予算の中で、どこにこだわりもって進めていくかとても悩みますよね。キッチンやフローリングなどのデザインも大切ですが、目に見えない住宅の性能もとっても大切。くるま選びでは燃費や快適性を気にするのに住宅では無頓着な方がとっても多い!住宅の性能は後からリフォームもなかなかできない部分だからこそ、家づくりの前にぜひ覚えておいてください
住宅2大性能「気密」・「断熱」!!
家づくりの際によく目にとまるのが「高気密・高断熱」「冬暖かく・夏涼しい」などの謳い文句。断熱という言葉は何となくわかるけど、気密って何でしょう?気密とは家の隙間です。
家って隙間があるの?って思われる方もいるかもしれませんが、家って1軒1軒手作りなので、絶対に隙間はあるんです。
冬に建物内にいても、窓がちゃんと閉まっていなかったり、強い風の日にはすきま風を感じたことはありませんか?
この隙間の量は1軒1軒ちがっています。あとから説明しますが工事の際に気にするかしないかで大きく変わってきます。
家は断熱だけでは足りないのです。気密と断熱が両輪となることでグンと快適性がアップします
住宅気密のメリット!!
①ランニングコスト・断熱性能向上
家に隙間が少ないと、冷暖房時に内気の流出や外気の流入を避けることができ冷暖房費を
抑えることができます。最近流行りの全館空調では、
②長持ちの住宅
結露は「室内と室外の温度差の境目」でおこります。家にすきまが多い場合、意図しない場所での結露が発生し、断熱材や木材を腐らせ家の寿命を縮めます。
③快適な生活・安全性
カビ・ヒートショック先ほどの結露の状態が続くとカビが発生し、住民の健康を害する可能性があります。又、断熱性能と両立することにより交通事故死亡者数以上といわれている「ヒートショック」を防ぐことができます。
④計画換気
気密性の低い建物ではあちこちから空気が出入りしています。このすきまからの空気は量も一定ではなく外気に含まれる花粉やほこりが含まれています。室内で発生する臭いや湿気、汚れた空気を室外に排出し健康的な環境を保つためには気密性の高い住宅での計画換気が必要になります。
気密性能を高くするには
①気密仕様の住宅
住宅には多くの種類の工法や材料が存在します。その中でも気密がとりやすい物、そうでない物が存在します。わかりやすい部分では断熱工法やサッシなどはこだわる事により気密性能がグンとアップする部分ですので、検討中の住宅会社さんに要確認ポイントになります。
②職人さんの丁寧な作業・現場監督の細かな指示
気密の取りやすい材料や工法で施工しても、現場で実際に作る職人さんのこだわりで大きく変わるのが気密性能になります。細かな部分まで気密テープや気密シートを丁寧に施工したか?電気配線後に気密処理したか?基礎の配管廻りは大丈夫か?などなどポイントはたくさんあります。
③気密測定の実施
①・②を真面目に行っても実際は隙間があるケースが、とても多いです。実際にどこに隙間が空いているかは人の知恵と経験だけではわからないのが現状です。
根拠なしに問題ないという住宅会社は要注意です。机上の設計だけで絶対にわからないのが気密性能なんです。
それを理論的に数値化できるのが、気密測定です
気密測定とは?
『 家の隙間を測定(気密性の測定)すること』をいいます。
測定方法
「気密測定」には、送風機、流量測定機、内外の圧力測定、内外の温度計などで構成されている「気密測定器」を用います。
①気密測定器で建物内の空気を外に出す
②空気を出すことにより建物内の気圧がさがり、隙間から空気が入ってくる
③気密が悪い場合:隙間からの空気が多く入ってくるので建物外と内の圧力差が少ない
気密が良い場合:隙間がないので建物内の空気を出す量が多いので建物内の気圧は下がり、建物外との圧力差が大きくなる
④排出する空気量と圧力差などを気密測定器が計算して、隙間の面積(C値)を算出
少しむずかしい話になってしまいましたが、計算は機械がしてくれるので深く考えないで大丈夫です。
大切なのは、隙間面積(C値)は、計算で出すのではなく、「実測」ということです。
現場の中に、気密測定器を持ち込んで、一棟一棟、2時間程かけて測ります。
どんなにモデルハウスで気密の数値が良くても、実際の現場では良いとは限らないという事です。
しかも高気密住宅を売りにしている会社でも、実は気密測定を実施していないケースも少なくありませんのでご注意ください!
気密測定依頼方法
住宅会社・IBEC気密測定技能者従事事業所
家を建ててもらう住宅会社さんに依頼するのが一番良いと思います。
住宅会社に断られたなどで、個人的に頼みたいという方はネットで「気密測定技能者従事事業所」で検索されると、全国の気密測定をやっている会社が出てきますので参考にしていただければと思います。
費用
地域・業者で価格差はあるみたいですが
3万~7万円/回 程度
今後のランニングコスト削減と住まいの快適性を考えるとお安いですね。
まとめ
・気密は住宅では断熱に並び最重要!
高気密と高断熱はどちらかが欠けると意味がありません。
・知恵と経験だけでなく現場実測が原則です!
数値こそ真実!裏付けがあるからこそ安心できます。
断熱と気密の性能は新築時しかこだわれない部分なのでぜひ参考にしていただければと思います。
最近流行りの全館空調をやる際も、気密が良くないと温まらないのでご注意くださいね。