オーディオインターフェースなしでVRDJをするためのセットアップガイド
DJの音をどうやってOBSなどに入れるか
主流な方法としては、DJコントローラーからケーブルを伸ばして、オーディオインターフェースに挿してそのオーディオインターフェースのマイク入力を配信する方法だと思います。
しかしこの手法は、有線で結線していることもあり、ノイズなどが載る可能性が高く、オーディオインターフェースの性能によって音に差がつく可能性もあります。
そこでこの記事では、オーディオインターフェースを挟まずに、仮想デバイスのみを使用してDJの音をキャプチャする方法について紹介します。
必要なソフトの用意
今回は、ASIO4ALLという、複数のデバイスをひとつのデバイスにまとめるツールと、仮想オーディオデバイスとしてVoicemeeter Bananaを使用します。
(Voicemeter Bananaは、Voicemeter Potatoでも代用が可能です)
ASIO4ALL
公式サイトでASIO4ALL 2.14 をダウンロードします
(最新版をダウンロードしたくなりますが、2.15には設定用のユーティリティが付属していないようです)
そして重要なのが、インストールの途中で、Off-Line Settingsにチェックを入れてください。
これがないと、設定用のユーティリティがインストールされません。
VB-Audio Cable
公式サイトでダウンロードして、ZIPファイルを展開し、VBCABLE_Setup_x64.exeを実行してインストールします。
ASIO4ALLの設定
ASIO4ALLの設定をするために、ASIO4ALL v2 Off-Line Settingsを開きます。
(インストールしたにもかかわらず、メニューに出てこない場合、インストールの時に、Off-Line Settingのチェックを入れていない可能性があります。インストールをやり直しましょう)
ASIO-4ALLが開いたら、画面右下のスパナをクリックし、バツ印がつくようにしておきます。
Latency Compensationの項目は、とりあえず32 Samplesくらいに両方しておきます。
(PCの環境によって調整してください。まあよくわからないなら、32Samplesくらいでいいでしょう)
画面の左側で、ASIO4ALLに認識させる音声デバイスを選択します。
今回は、「VB-Audio VOiceMeeter VAIO」、DJコントローラーの音声デバイス(DDJ-400など)を選択し、青い電源マークが点灯するようにします。
(今回のDJコントローラーのデバイスには、Traktor S4 MK3を使用しています)
ただし、ここで選択するデバイスは、他のソフトで参照しないようにしてください。
他のソフトで使用されていると、赤いバツ印がついて、正常に動きません。
VoiceMeeter Bananaの設定
Voicemeeter Bananaを起動して、Voicemeeter VAIOの列のB2Aをオンにします。
(画像の赤丸の部分が点灯していればOK!)
DJソフトの設定
Rekordbox
(Traktor S4 MK3はRekordboxに対応していませんが、DDJ-400も似たように設定してください。)
Rekordboxの設定で、オーディオの項目を出します。
オーディオの項目をASIO4ALL v2に設定します
(ASIO4ALLの設定を変えたときは、一度デバイスを切り替え直してください)
出力チャンネル設定は以下のように設定します。
Master Output
L VoiceMeeter vaio 1
R VoiceMeeter vaio 2
Headphones Output
L (DJコントローラーのデバイス名) 3
R (DJコントローラーのデバイス名) 4
Booth Output
L (DJコントローラーのデバイス名) 1
R (DJコントローラーのデバイス名) 2
デバイス名の末尾の番号はチャンネル番号なので、とても重要です!
多くのコントローラーは、前面のヘッドホン端子が3-4チャンネル、スピーカー出力端子が1-2チャンネルになっていることが多いです。
Traktor
設定のAudio SetupでAudi DeviceをASIO4ALL v2にします。
OutputRoutingは以下のように設定します
Output Monitor
L (DJコントローラーのデバイス名) 1
R (DJコントローラーのデバイス名) 2
Output Master
L VoiceMeeter vaio 1
R VoiceMeeter vaio 2
Output Record
L (DJコントローラーのデバイス名) 3
R (DJコントローラーのデバイス名) 4
これで設定は完了です。
OBSや、cluster、VRChatなどで、マイク入力をVoiceMeeter Aux Outputに設定することで、Master Outの音を撮ることができます。