東大前刺傷事件について、自分と重ねて思うこと
東大前刺傷事件の犯人が、
「東海高校の外来生」
「普通の家庭(医師の息子ではない)」
「東大理Ⅲを目指していた」(自分は京大医学部志望だった)
などの点で自分と共通していて身につまされたので、自分と比較して、事件について思うことを書いてみる。
~~~自分の場合~~~
自分は現在30代後半。公立中学から東海高校に入学。
中学の頃はあまり勉強しないでも成績が良かった一方、一生懸命勉強する気にもならず(勉強してもそれ以上成績が伸びる感じがしなかった)、学内テストでは2番が多かった。
高校入学後は、だいたい上位3分の1くらいの成績。もちろんこの成績で京大医学部など受かるわけがないが、もともと親から勧められて志望していただけで、深刻には考えなかった。上を目指せるだけ目指して、無理だったら目標を下げればいいだろう、という感じ。
2年進級時は理系A群に進んだが、総合的な成績は相変わらず。
ただ、理系のくせに数学や物理の成績が悪く、一方で、国語は上位1割に入るくらい、英語もまあまあ上の方だった。
数学や物理に関しては、やってもできる気がしないし、勉強しようとするとすごく精神的負荷がかかるからやらない、という感じだった。
3年時も理系A群で、成績は少し上がって上位4分の1くらい。
学校での進路相談で医学部は難しいと言われたが、浪人しますと明るく言ったらあっさり納得してくれた。結局某国公立大学の医学部を受験し、落ちる。
(この頃にはさすがに京大医学部は諦め、某国公立大学の医学部に志望変更していた。)
その後1年予備校に通うも、数学や物理が足を引っ張り、医学部レベルまでは伸びなかった。
医学部を諦めようと親に話したら激怒され、妥協の結果、前期は医学部を受けて、後期で他の学部を受けることに。
このときは親との争いに疲れて、なんとなく家出しようかとか、生きるのめんどくさいなとか考えてた。
(この事件のような他者への危害こそ考えなかったが、自暴自棄な気分にはなってた。)
そして前期で某国公立大学の医学部を受けて落ち、後期で某国公立大学工学部に合格し、入学。
その後は大学院まで出たものの、全然関係ない分野の会社に就職し、何度か転職を繰り返す。
物事の得意不得意や人付き合いの問題などで悩み、30代前半の頃に発達障害の診断を受ける。
現在は障害者雇用で転職活動中。
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と、こんな感じ。
自分は京大医学部に執着こそしなかったものの、その難しさをイメージできず、高3の途中辺りまで気楽に志望していた。
発達障害ゆえの想像力不足が関係していたのかなと思う。
理数系の成績が伸び悩んだのも、発達障害の知能検査でわかった不得意な部分が影響していたのだろう。
決めつけることはできないけど、この事件の犯人にも発達障害の傾向がみられると思う。
東大理Ⅲを目指してすごく勉強していたというけど、そこに具体的なイメージはなく、「東大理Ⅲは入るのが最も難しい」→「じゃあとにかく一生懸命勉強しないと」というだけだったんじゃないかと。
具体的なイメージがないまま勉強して、思うように伸びず(知能の偏りが影響していた可能性がある)、「やってもできない」現実を突きつけられる。
他の選択肢があることも一応わかってはいるけど、それを自分では選びたくないから、選択すること自体を放棄したくて、自暴自棄な行動に走ったのかなと。
最後に東海高校について。
東海は何も押し付けない自由な学校だけど、だからこそ何をすればいいかわからなくなることもある。
何かを押し付けられるなら、それに従うなり反発するなりすれば、当面の「やること」に困らないけど、東海にはそれがないから。
それと、自分の場合もそうだったけど、中学までは「できる子」でも、高校以降の勉強は質や量が変わることで、対応できなくなる子もいる。
勉強は必ずしもやればやっただけできるものではなく、人によって「この科目はやらなくてもある程度できるけど、やってもそれ以上はできない」ってことがある。
それを早く自分の特性として受け入れ、周囲にも理解してもらえれば、自分自身や周囲からの期待につぶされることなく、それなりに幸せな人生を送ることができるんじゃないかと思う。
なんかまとまらなくなったけど、以上が思ったこと。
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