2024 阪神牝馬S
向正面の中間やや奥からのスタートで3コーナーまでの距離は444m。コーナーは非常にゆったりしており緩やかな下り坂となっている。最後の直線は473mで残り200m~80mの間に高低差1.8mの急坂が待ち構えている。内回りに比べ外回りコースの当舞台ではペースは比較的に落ち着きやすく後傾ラップの瞬発力勝負になりやすい。TBを置いて考えるならば末脚をしっかりと繰り出せる差し馬が台頭しやすい。
◎モリアーナ
【前走 AJCC】
不良馬場&後傾ラップ(ラスト3F37.8)というタフなレースで、各馬が軒並み内を開けるような馬場で外の馬の好走しており、若干縦長隊列で直線に入ったため4角後方にいたこの馬には展開が向かず、掲示板に入った馬はこの馬以外はすべて先行していた。本質的には良馬場向きだと思うので馬場も合わなかったはず。
【2走前 秋華賞】
レースラップは、12.2-11.1-13.1-13.0-12.5-12.9-12.3-11.6-11.0-11.4、前半1000m通過は61.9秒のスローペース。この馬は4コーナー13番手で通過しており、前有利の展開かつインを突いたため捌くロスがあり一度減速してしまい、ハーパーとドゥーラを差しきれずの5着。
【3走前 紫苑S】
差し有利の流れで展開向いたとはいえ4コーナー14番手から直線詰まりかけ捌きながらの差しきりで評価できる内容。勝ち時計1.58.0は強く、ノームコアの1.58.0やファインルージの1.58.2に匹敵する。この日の馬場状態は平均よりも0.5秒程速い時計が出る馬場状態で、ノームコアの時は平均時計レベルの馬場状態でファインルージュの時は平均より0.5~1.0秒速い時計が出る馬場状態だった。馬場差を加味するとノームコアより少し劣るがファインルージュよりは評価できる時計で優秀。重馬場で走っているが本質的には早い馬場向きでハイパフォーマンスが出せる。
【4走前 NHKマイルC】
終始馬場の悪いところを走らされており、重馬場も向かないはずで度外視可能。
【5走前 NZT】
コーナー通過順位6-9-4と中団からの競馬で3コーナーで外6頭目あたりまで膨れていて、距離ロスが大きくポジションを下げた。そこからハイペースの展開を一気に押し上げているものの早めに脚を使った分だけ終い伸びきれずの0.3差4着と度外視できる内容。直線向いても手前替えできておらず、終始右手前のまま。
【6走前 クイーンC】
スタートで立ち遅れ、そこから後方で脚を溜めてのイン前有利の馬場を外回し。猛烈な勢いで追い込んだが、スタートのミスが響いてのハーパー、ドゥアイズに次いでタイム差なしの3着。前をまとめて差し切るかのような勢いだったものの、最後は1,2着馬と同じような脚色となっており、瞬発力やトップスピードに長けている反面、持続力には欠ける面がある。
【7走前 阪神JF】
太め残りで明らかに調整ミスからの惨敗。さらにレース前からテンションが上がって折り合いを欠く内容で度外視可能。手前替えもできてないし、チグハグな競馬。
【8走前 コスモス賞】
スタートを決めると逃げ馬をマークする形で2番手で先行。4コーナーから加速を開始すると、上り3ハロン2位の36.1をマークして、0.3秒差で着差以上に強い勝ち方。時計的価値もありG1クラスの内容。
【9走前 新馬戦】
2列目外2頭目と先行ポジションを確保して運び、新馬戦らしい超スローペースからのラスト3ハロンの瞬発力戦で上り3ハロンは最速の33.0をマークしており、2着に0.5秒差つけて快。東京の長い直線を手前替えなしでゴリ押し。
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