同窓会 メモ
なにぶん暗い投稿が続いていたので、人物は特定出来ない形で同級生の素晴らしい言葉を残せたら。
「気まずくても親には会え」
その子は、「今親御さんと折り合いの悪い方もいらっしゃると思います。でも、親が棺桶に入っていたらもう終わりなので。」というようなことを言っていたと思う。
教員や、学校の模範生のような同級生は決まり文句のように「親孝行をしろ」というが、世の中には様々な家庭環境や家族のかたちがあることを内包した上で親に顔を見せる重要性を壇上で訴えたその子は素晴らしいと思った。
わたしも、正直母のことは大好きで大嫌いだ。22年間育ててくれた恩もある。美味しいご飯やスイーツを作ってくれた。わたしの推しを模したワッペンも作ってくれた。でも、期限を損ねた母の言葉に傷つけられて、歪んだ生き方しか出来なくなってしまったのも事実。
年末年始も、帰省をするつもりはなかった。でも、母も、わたしも、ほかの家族も、いつ会えなくなってしまうか分からない。今の自分ができることを、精一杯やろうと思った。
「生存!!それが1番大事〜〜!!」
同窓会は学年全体で参加する第一部と、クラスごとに集まる第二部があったのだが、わたしはその中間で当時仲良くしてくれていた友人たち何人かと談笑した。
そこにとても快活で、クラスメイトの誰とでも打ち解ける女の子が輪に入ってきた。
ひと通り彼女は近況を話し終えると、「みんな最近何頑張ってる?」とその場の全員に話を振った。
彼女は留学経験もあり、他国ではあるが留学経験のある友人と話し終えたあと、わたしにもそのような質問を投げかけた。
留学どころか、国内で大学生活を送るのも精一杯で、ましてやいつ自分はみんなのために首を吊らなければいけないか迷っている状況だったので、なんて答えたらいいかしばらく逡巡した後、ただ「生存」というほかなかった。
すると彼女は間髪入れずに、「生存!!それが1番大事〜!!」とツッコミを入れてくれた上で、「生きてないとみんな会えないから!!生きてりゃいいんだよ!」と力強く言ってくれた。
華々しい大学生活の話を聞いた後で、ただ一言「生存」としか言わなかったわたしはなんてしょぼかっただろう。普通なら、そこで一瞬場が白けてしまうはずだ。でも彼女はそうではなかった。
彼女が高校時代、集会でよく講堂の壇上に立つ人とも、放課後の教室に集まってソシャゲをやるナードな同級生にも、どちらにもなりきれず、表向きは真面目だが心には学校や社会や時代に憤りと諦念を抱えたわたしのような存在(オマージュ元:ナンバーガール「透明少女」のMVコメント欄)にも好かれていたのはこういう部分にあったのだろう。
わたしは高校時代彼女に救われたし、4年後の今も救われた。
「椎名林檎と大森靖子の音楽性は違う」
⚠️敬称略。にわかの自己解釈を多分に含むので閲覧注意。両アーティストもJPOPカルチャーに多大な影響を与えているため、わたしの語彙と文章力では両者の素晴らしさを伝えきれていないことに留意いただきたい。
高校時代仲の良かった友人と同窓会後、サシ飲みをした。彼女は椎名林檎の愛好家で、先日開催されたコンサート「景気の回復」にも参加したそうだ。
椎名林檎が好きだというと、「大森靖子も好きなの?」と聞かれることが多いそうだが、彼女はそうではないらしく、上記の発言をしていた。
わたしは椎名林檎も大森靖子も「女の子たちのために音楽を作る」という信念は共通していると思う。しかし、ミーハーのわたしが椎名林檎や大森靖子の音楽を聴いた感想は、表現方法がほぼ正反対にあるのではないかということだ。
あくまでわたしの感想に過ぎないが、椎名林檎は婉曲的な表現を用いる傾向にあると思う。確かに初期の頃の『無罪モラトリアム』には、ストレートな歌詞表現も多く見られるが、近年の『三毒史』や『放生会』には宗教色が色濃い楽曲や自立した大人の女性像が詩的に、時には妖艶に描かれているのではないかと思う。椎名林檎は様々な生き方があることを楽曲を通して提示し、大人の立場から少女たちに「大人になるのも悪いことではない」と呼びかけているのではないかと解釈している。
一方で大森靖子はストレートなリリックが印象的だ。「女の子」の持つ可憐さや若さゆえの儚さ、残酷さ、悲痛さ、喜びをキャッチーな言葉で表現しているように思う。固有名詞が多く登場することも特徴的だ。
「子供じゃないもん17」には、
こんなの こんなの はじめて
バカばっかっておもってるんでしょ
こういうのがしたくてせんせいになったって女子のなかで噂だよ
まあ、その噂流したの私だし
困ってる顔がだいすき!だいすき!
だいすきだいすきだいすきだいすきだいすき!
傷ついてよ
間奏にこのような語りが登場する。
思春期の少女が持つ自己中心性、幼さ、独占欲、冷酷さが凝縮しているように解釈した。
いわば、大人の立場から少女に多様なロールモデルを提示する椎名林檎とは対照的に、大森靖子はリスナーと同じ立場に立ち、様々な女の子の心情を代弁しているのではないかと考える。
(大森靖子は今年に入って聴くようになったため、解像度の低い感想ですみません、、
他にも名言を残す同級生がいたが、これを書いていると深夜2時を過ぎていたので、朝のバイトのためにもここまでにして今は寝ようと思う。また追記しようと思う。
(同級生の名言をメモしようと思っていたのに、椎名林檎と大森靖子の音楽性について語るのが大半になってしまった、、)