SGP 育成塾 第4, 5回 & プロジェクト進捗報告
こんにちは、どるちぇとウェンディ(青柳)です。
SGP育成塾4, 5回が内容的に連続していたこと、ゴールデンウイークを挟んだこともあって、久しぶりの更新になります。先日第6回も終了したのでそちらも直に更新しようと思います!
プロジェクトの進捗報告
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私はこれまでこのプロジェクトの市場・行政手続き調査や協力関係者の構築を一人で進めてきました。
疑問を解消したいときや客観的なアイデアが欲しいときはSGP育成塾の方や、積極的に協力してくださる企業の方などとお話しし、壁打ちをしてきました。
しかし、やはりプロジェクトのことを主体的に考え、ともに伴走してくれるパートナーがいたほうがより壁打ちをする機会も増え考えに厚みが増す・さらにはモチベーションの向上にもつながると考えました。そこで同じく京都大学に在籍し、光工学を扱っている友人に声をかけ、2人でともにプロジェクトを進めていくことにしました。
彼は快くプロジェクトへの参加を引き受けてくれ、またプロジェクトのボトルネックの1つである「公共の土地・河川の利用」に関して経験がある方も紹介してくれることになりました。
積極的な関係者を増やすことができれば、そこからさらに新しい関係者とつながることができる。そうしてプロジェクトに対するアイデアの多様性や実現可能性、知名度が大きくなっていくことを学びました。
また準備ができ次第協力者も詳しく紹介していけたらと思います!
講座の振り返り
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今回のテーマは「ナッジ」です。
「ナッジ」というワードは聞き馴染みがないかもしれません(僕も初耳)ので、自分の中で整理するためにも定義を確認して、これがどのように社会課題解決に役立つのかを示そうと思います。
ナッジ
ナッジとは、「行動経済学の知見から望ましい行動をとれるように人を後押しするアプローチ」のことです。ノーベル経済学賞を受賞したリチャードセイラーが自身の「ナッジ理論」にて初めて提唱し、世の中に広まった概念です。
これは、お金あげるから~してよ、のような「経済的インセンティブ」ではなく、また「罰則」によって人の行動を強制するわけでもありません。
ナッジは「意思決定の環境デザイン」であり、「自発的な行動変容を促す仕組みづくり」です。
例えば、男性のトイレ小便器に的の絵のシールを貼るだけで、トイレの衛生が劇的に向上したというのが典型的な例になります。
この例において、トイレの利用者は経済的もしくは強制的理由で行動を変えたのではありません。ちょっとしたアイデアでなんとなく行動していた人をポジティブな方向に行動変容させる。行動が変わった人は「こんな小さな工夫で自分が行動を変えたこと」に少し驚き楽しくなる。そんな風に、ナッジはグレーゾーンにいる人々(別に積極的に行動を変えたいわけでも、変えたくないわけでもない人々)を少し後押ししてポジティブゾーンに誘い込みます。
社会課題というテーマは「解決したほうがいい」「ないほうがいい」と多くの人が心の中では考えています。ですが「自分が解決の担い手になる」「解決のために行動したい」という積極的姿勢を持つ人はその中でも一部に限られてしまっていることも確かです。
私も環境問題には積極的にコミットしている一方で、他の社会問題には解決すべきだと思いながらも行動に移せていない(=グレーゾーン)のが実際です。
ナッジで僕のような人の周りの環境をデザインすることで、行動に移すことへの心理的・物理的ハードルを下げて行動変容を促すことができるのです。
トイレの例ではそこまでナッジと社会問題を結び付けにくいかもしれませんが、塾では「貧困」「健康」「政治」などのテーマでナッジをうまく活用した事例がたくさん示され、ナッジの可能性を感じました。
また、育成塾ではこのナッジをどうデザインすればいいのか、コツやポイントを教わりました。ここには石川さんの広告経験のプロジェクト立ち上げ経験が大いに反映されていて、新鮮な気づきがたくさんありました。
ちなみに僕がナッジの概念を塾で知ったとき、「仕掛学」という本を思い出しました。たくさんのナッジアイデアが載っていますので(ぼくは全部は読んでいませんが)、ぜひ手に取ってみてください。
今回は以上です。
ありがとうございました!!