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Italian Relieving Life 第6夜 スープに癒される日々、女性の美への厳しさはいいなぁ、もう34歳だし、聴く音楽の路線は固めるか

 イタリアの冬を舐めるな。
 と、参政党のポスター風に決めてみたものの、舐めていたのは僕の方でした。
 イタリアの冬は、思ってたより厳しいね。
 今日でようやくフィレンツェのゲストハウスに移動して来られて、3日目。
 イタリアの部屋は寒い、というか、暖房があまり効かないので、イタリアの冬を越すのはこんなに厳しいのかと、思いながら過ごしている今日この頃。
 だってまだ11月なんですよ?
 信じられますぅ?
 とZARDの坂井泉水風に言ったところで、イタリアにいない人にはこのことは伝わらないし、ロンドンはこの比じゃない寒さなんだろう。日本には英語留学ってことでよくロンドンに行く人がいるけど、聞く話によるとご飯は本当においしくないみたいだし、ロンドンに留学したり、住んだりする人って、相当、ロンドンになにか惹かれるものがあって住んでるんだな、なんでロンドンに移住したいと思ったのか聞いてみたいななどと、エアコンのないリビングで震えながら思っていた。
 前回の下見では、Firenzeの北の方には来なかったので、自由広場から向こうはこうなってるんだ、ずっと行くと山が広がってるし、もし機会があったら山の方も行ってみたいと思っている。
 逗子にいた半月くらい前から、疲れがどっと出ているのと、風邪を繰り返し引いていることがあって、仕事をして休んでの繰り返しの日々、イングリッシュパーティ以外はほとんど遊びや取材には出てないなと思いながらも、疲れと戦いながら、好きなInstagramの美人の写真を見ながら、安らぎを得つつ、婚活への意欲が絶えないように婚活の焚き火に薪を焚べているところだ。
 昨日の午後はスーパーのCarrefourで、食材の買い出しをしてきた。
 南欧はなんでこんなにヨーグルトがおいしいのか、ストロベリーヨーグルトを2パック、リゾット米、コンソメスープらしきものを作るための固形素材(説明がテキトーですみません、実際にわからないけどおいしいんです)、ペスカソースのペースト(魚介ソースの缶詰)、トマトソースペースト、ネスカフェのカプチーノ(イタリアのコーヒーメーカー、使い方がわからん)、レモントニックウォーター(ZEROって書いてあるけど、甘かった)、ソーセージ(脂身の部分が甘くて、おいしいんですよね、これ)を購入。
 イタリアのスーパーはウイスキーがレジの後ろに置いてあるんだけど、「ジャックダニエル」っていうと、スーパーの人が聞こえないふりをしたり、なぜか怪訝そうな顔をするので、買うに買えないということが数回あり、あれは偶然じゃない、イタリアのスーパーの文化なんだなと最近、察した。
 帰り道、道に迷ったので、公園で一休み。
 ギターを弾く青年、タバコを吸ってしゃべってる若い男女、パソコンに向かってなにかを打ち込んでいる大学生風の女性2人、お菓子を食べながらはしゃぐ子ども、いろんな人たちがいて、賑わっている中、思ったことがあった。
 生活のことで助け合える人を見つけないとこの先、厳しいだろうなということ。特に結婚するまでは、相当、ハードな戦いになるだろう。特に、仕事や芸術活動のために積極的に動くってなった場合、一筋縄では行かないはずだからだ。
 それとは別に、数日前からずっと思ってることがあった。
 オブラーテ図書館で受付の女性が、フィレンツェ買い出し紀行のチラシを「20、30部、チラシを持ってきてください」って言ってくれた時、最初、「ジャポネーゼ」って言って鼻で笑ってたことで、その後、僕が偶然、返却されてきた、フェミニズムの図鑑があったので、それを読みたいって言った時、すごく反応してたので、彼女、フェミニストか、伝統の女性らしさを大切にする女性なんだろうってことはわかって、結果、やさしく対応してくれたから問題はないんだけど、僕が気にしてるのはその背景にあることだ。
 以前、Firenzeに来た時も、Marenaというハンガリー女性にパーティで、「日本人です」って聞かれたから言ったら、鼻で笑われたことで、その後仲良くはなったけど、やっぱりフェミニストとか伝統の女性らしさを守る女性は判を押したように、日本人が嫌いなんだなということは、結婚から遠ざかることなんだろうということ。
 僕はそういうタイプの女性と結婚したいからだ。
 要するに、マッチングアプリをやっても、日本人って書いてあるだけで、相手にされないとか、直接会った時も、積極的に話さないと拒否されたまま終わるということなのだろうということを推測したのだ。
 なかなか結婚のハードルは高いなと思いながら、やけに高く伸びた木を眺めていた。
 家に帰って、スープをかけて、リゾット米を膨らませて、ソースをかける方法で、ペスカトーレリゾットを作ろうと思ったんだけど、なにか忘れてると気づく。
 あ、バター買って来んの忘れた!
 リゾットは、以前、バターなしで作ったことがあるんだけど、米が硬くてまずかったからな、早めに気がついてよかった。
 今日の夕飯は少なめ、ヨーグルトと、ソーセージと、スープ(具材なし)を食べることに。
 スープを多めに飲むと、体の芯からあったまって、お腹も膨らむので、幸せな気分になった。
 スープを飲みながら、懸念していたのが、朝入るシャワーがお湯がぬるま湯しか出ないということで、こんな冷たいシャワー浴びてたら、冬、凍死する、「文学を志してイタリアへ来たジャポネーゼ、浴室で凍死」なんて新聞に載ったら、大変だと思い、ネットで記事を漁って見ることに。
 偶然、イタリアに留学してた人の記事が見つかって、彼女は石原裕次郎風にガウンを着て、温風ヒーターであったまりつつ、日本人の友人に15分待てばお湯になるという話を聞いて、なんとかしたと書いていて、なるほどそんなに待つのかと、1つ生活の知恵が増えてうれしかった。
 今回のItalian Relieving Lifeは、シエナの時と違って、サバイブしてる感が満載ですが、いつかもっと有閑マダムのように暮らしながら、仕事や文学活動、人付き合いをやるという豊かな生活エッセイにしたいです。
 今回のものは、あまりに無粋なので。
 ゲストハウスに着いた当日、骨の中に埋まってる肉を炙ってもらって食べたのですが、絶品でした。
 もう一回食べたい。
 今日の朝はスープのみだけど、これもダイエットと思って、過ごしてます。
 夜、テレビでは、偶然ショスターコヴィッチやってたし。
 ウェブサイトリニューアル・管理のための動画をUdemyで見てて、わかりやすいけど、なかなか見られてない。しっかり見ないと。あとイタリア語も。
 ポーランドのオルガ・トカルチュクのエッセイ、そろそろ読み終わるので、評論の第2弾も書けそう。
 構造より奥深い、東ヨーロッパのインスピレーションの源泉のような言葉、夢のようなイメージこそが芸術、世界にとって最も大切なものなんだ、みんなで東ヨーロッパ、女性らしさを大切にする女性を守ろう。
 聴く音楽もあっちこっち言ってるとよくないと思ったので、最近は、Leyona、小野リサ、ZARD、セルシオ・メンデス、マッシモ・ファラオ、アントニオ・ファラオ、Laura Pausini、シェリル・クロウ、ピチカートファイブなど、路線を固めた上で、そのルーティンを回すことを意識してます。
 文学は古典も最先端も。
 生活はスローに保守。
 遠い船旅をしながら、魚を釣ってるみたいに、アイディアをたくさん集めながら、だらだら仕事するのが好きなタイプなので。
 これからも南野尚紀をよろしくお願いします!











了 

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