劇場版 名探偵コナン ベイカー街の亡霊 レビュー
本文は一コナンファンによる「劇場版 名探偵コナン ベイカー街の亡霊」レビュー文になります！良かったら読んでくださいね！
本日2022/7/1、クッソ暑いですね！こんな時は涼しい部屋で文章でも書こう！ということで早速...
基本情報です！
劇場版 名探偵コナン ベイカー街の亡霊
監督:こだま兼嗣 脚本:野沢尚 音楽:大野克夫
興行成績:約34億円
主題歌 B'z 「Everlasting」
東京で開かれた新型仮想体感ゲーム「コクーン」の完成発表会を訪れたコナン達。しかしその発表会を前にゲームの開発者が殺害され、現場には「コクーン」の内容を暗示するダイイングメッセージが残されておりコナンは事件の手がかりをつかむためゲームの世界へ入り込むがゲームは人工知能「ノアズ・アーク」に乗っ取られてしまい・・・というストーリーです！
これまでと随分毛色が違う！ので"異色"の文字を多用して
本作の個人的解説・レビューを書いていきます！
①コナン映画随一の異色作
ストーリーが明らかに現在に至るまでのコナン映画とは明らかに異なる本作、脚本は小説家・脚本家の野沢尚氏が担当しており、俺達の剛昌神こと青山先生の関与は比較的少ない作品と言われています。
「メイン舞台が当時としては現実離れの仮想現実の世界」「開幕早々のショッキングなシーン」「終盤のコナン君の行動」など当時・現在にしても名探偵コナンではまずないような題材や展開に「こんなんコナンじゃないやい！」って声も当時あったとかなかったとか。(実際当時子供だった自分もおぉ...ってなってました。)
じゃあこの映画、面白くないの？というといや、そんなことはなくクソ面白映画になっています！
仮想現実ならではの主要登場人物が退場(実質"死")の可能性があり先読みのできない展開、コナンタッチで描かれるシャーロック・ホームズの世界(ホームズは青山原画！)、今回の設定ゆえのある登場人物の意外な正体などコナンらしくない部分がある本作だからこその面白み・魅力が大変溢れています！
その中でも珍しいのが下で書いていく2つのテーマです！
②コナン映画異色のテーマ１"親子愛"
ストーリーには書いていませんでしたが本作には2022年時点で唯一「工藤優作・有紀子」の新一の両親が登場します!!(有紀子の方はある形でですが...)
仮想空間の事件をコナン(新一)が、現実世界の事件を優作が並行して捜査していく構成になっていますよね！
それだけでなく本作は他作品では描かれていないテーマ、「親子愛・絆」が描かれています！現実世界で起こった事件の根幹にある「被害者とノアズ・アークの関係」、現実・仮想世界両方の事件の「犯人の動機」、ゲームの世界に閉じ込められた「子供達と親の関係」、そして「コナン(新一)と優作の少ない言葉で分かり合う親子の絆」、様々な形で「親と子・血のつながり」を明暗それぞれに描いています。
ラブコメ、近作であればダークな捜査機関の一面などがテーマになりやすいコナン君の中では珍しいテーマで、観た後に残る気持ちが子供の頃、親になってからで変わる映画になってると思います！
主題歌のB'zの「Everlasting」も「親子の絆」を感じるいい歌詞になってますよね！
③コナン映画異色のテーマ２"成長"
さあ、コナン君の映画でも珍しいテーマ、それが成長！
え、そんなん結構多いのとちゃいますん？と考えられると思いますが、名探偵コナンに登場する子供たちってコナンや灰原は元より精神レベル100の高校生ですし
少年探偵団たちも事件ごとで失敗したり怒られたり教訓は得ていますが
「何かの困難を乗り越えて心境の変化が起こる」ような成長ってほとんど描かれていないように感じます。
今回コナン君たちと「コクーン」に挑戦する子供たちは冒頭でも揶揄されるように政治家や官僚・医者など現代風で言うと「上級」と言われるような人たちの子でそれゆえか他人を見下したり自分本位な面が強い子たちです。
しかし、コナン君達とゲームの世界で危機に瀕する中で他者と助け合ったりする心を学んでゲームを通して明らかな変化を遂げていきます！素敵やん？
そして①の異色な面でコナン君の終盤のある行動と言いましたが原作でもコナン君の「挫折」ってあんまり描かれないですよね...
本作からは通常のコナン映画にはない「テーマ性」を感じるよ！って話をさせていただきました！
こんな感じで語りたいことはまだまだありますが今回言いたかったことは
「コナン映画の特異点ともいえる異色作だけど故に通常のコナン映画にはない魅力にあふれたオンリーワンな作品！」ってことです！
当時はアレコレ言われましたが今は人気投票上位にくる作品ですしコナン映画も後年変化を遂げているのでコレはコレでちゃんと名探偵コナンですよね！
この時は本当にコナンがロンドンに行くことになるとは思わなかった...
最後まで読んで頂き誠にありがとうございました！