見出し画像

職長私服裏地について

9番太です。
今回も自分が描いたものについて文字を書いていこうと思います。
前回の職長私服に続き、
今回は描き起こした上着の裏地についてです。

具合を見る

地獄と極楽を描きたいと思いまして、どういう風に見えるか?配置するかを裏地にはめ込みながら確かめています。
左はねぷた祭りの鬼かっこいいな~と思って、参考にしながら描いたものですが、ねぷたの画は墨で輪郭を描くとそれらしくなるので刺繍っぽくするにはちょっと不向きかな?と思い(刺繍は様々な色の糸で輪郭を取る)スカジャンの刺繍を参考に描いたのが右です。
もちろん熟練した職人さんならねぷたをモチーフとした素晴らしい刺繍だってできると思うのですが、自分は素人なので冒険しないでおこうと思いました。

よく地獄と極楽が一緒になった図を描くんですが、
これは、鬼がこういうものを作るとしたら「自分らは仏様のお役に立っているんだ、立派なもんなんだ」というプライドを表現するんじゃないかな~と考えてるからです。

なんで裏地?

裏地、当初はドカジャン裏地の使いまわしでいいじゃんと思ったんですが、

これのドカジャンの裏地です。職長の基本コスチューム。現場監督の仕事着です。

原則しめきりも無く、普段より絵を描きたいんだ!と主張する自分がこういうこだわるべきところをサボってどうすると思い、決心いたしました。(おおげさ)

おおまかな色と、人物配置

ToDoリストを書き込んでます(笑
大きく、金色の部分をとってゴージャスに
且つ黒色をちりばめて全体を締めていきたいと思いました
鬼ってかっこいいのでポーズもかっこよく描きたいなーと思って描きました。ホームラン決めた後みたいなポーズですね。

線画

下の騒々しさに対し、極楽負けてるなぁと思って、助っ人「鳳凰」を追加しました。
鬼と亡者は 職長の脇下に見えるように配置しました。
極楽は職長の背中で全隠れします。
見える部分は殺伐としているのに背後に極楽を隠しているって素敵だなと個人的に思っています。

完成するぞ!完成するぞ!

色調整。とにかくやるだけのことをやるターンです。

そういえば地獄は混沌、極楽は整然と対比感を出したいという意図がありました。表現できているかはわかりませんが。
また、裏地としては地獄部分しか露出しないので 地獄エリアだけで職長の好むド派手な裏地として成立させないといけないのですごい色悩みました。
実際に裏地としてはめ込んで確かめたりもしました。
特に鬼の色、最後まで決まらなかったな。。

仏様描くのも緊張しました。
自分なりのアレンジを加えるのはおこがましいと思い、仏様のあらましを調べたり仏像をよく見て描きました。
目連様も一応調べました。日本風、インド風のいでたちがありました。オレンジの服を着ていることが多いのでこういたしました。

お完成

完成です。
何をどうしたとか書き出すときりがないので割愛しますが
まじで照円寺の『地獄極楽図』にめっちゃ影響受けて描いているということはしっかりとお伝えしないとといけません。
このようなものを一から考えられるわけはありません。
皆様照円寺の『地獄極楽図』を見てください。無名の仏絵師のお作品ですがなんで無名なんだ?ってくらいものすごい作品です。

このページの中間あたりにあります!小さいけど。



はめこんでみた

意図通りになっているのか?というと自分ではわからないのですが。。。
前回の記事で書いたようにお話に関連した絵になっているし、
ドカジャンと同じ図案よりかは良いと思うので満足しております。

多分、ドカジャンとこの法被は同じ店で購入したものです。ここの店の趣向が職長の好みなんです。

たぶん店主に「旦那こういうの似合いますよ!」とおだてられ、職長は「オレ旦那って歳じゃねぇし。。」っていいつつまんざらでもない感じで購入に至っているんだと思います。



というかんじです!
最後までお読みいただきありがとうございました!

いいなと思ったら応援しよう!