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モザンビークで卓球を
海外駐在したらスポーツをするといいよー、と駐在していた人から聞いたことがある。
別に海外駐在してなくてもスポーツはした方がいい、というのが真理な気はするが、駐在中の趣味としてスポーツは王道である。駐在中は、日本との違いからストレスを抱える人も多いのだが、スポーツは言語や文化の壁を越えやすい。ストレス発散の手段として最適なのだろうなあと思う。
で、自分はどうなのかというと、これまでそれなりに本気で卓球を続けてきたので、モザンビークでも卓球をしようと思っていた。もちろん卓球用具も一式日本から持ってきていた。
モザンビークで卓球ができるのか。まずは場所探しである。
モザンビーク在住の日本人に話を聞いたところ、卓球ができる場所を知っている人はいなかったので、Google mapで「table tennis」と検索をする。
すぐに出てきた。しかも近い。
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台も複数あるようだし、アフリカにしては、なかなかしっかりしてそうだ。
Google map情報では、火木日の週3回活動しているようだ。メールアドレスと電話番号も書いてある。とりあえず、簡単な自己紹介とともに、今度の日曜日に卓球の練習に参加してもよいか英語でメールを送った。
メールは火曜日に送ったのだが、金曜日の朝になっても返信はなかった。
それならば電話にするか、と金曜日の夜に電話したのだが、反応はない。次の手として携帯のショートメッセージでメッセージを送る。そしてダメ押しでFacebookにあったアカウントにも同じメッセージを送る。
そうすると、土曜日にこれまでに連絡したことのない番号からショートメッセージが来た。 "Sundays we play at 10am. "
よし、行ってみるか。
その卓球施設(?)の距離は家から2kmくらいだったので、日曜日の朝歩いて行ってみることにした。地図に示されたところまで行くと、他とは一線を画す中国ナイズされた建物が出てきた。
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建物の外観は知らなかったので、場所が分かるか少し不安だったのだが、絶対ここだろう。こんなに中国の雰囲気に安心感を覚えたのは初めてかもしれない。
建物の中に入ると、聞き慣れた音が聞こえてくるので、その音に誘われて足を運ぶ。
2人が卓球をしていた。
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ポコポコとボールを打っている。
卓球場に入った僕に気づいたようだが、Hi!とだけ言葉を交わして、2人のポコポコラリーが再開される。
しばらくその様子を見ていた。2人の卓球はそれほど上手くはないけれど、朝早くから2人で楽しそうに卓球している様子は、見ていて微笑ましい。
キャップを被って卓球している人は初めて見たかもなあ、とか思っていると、中東系の顔をした男が卓球場にやってきた。「連絡してきた日本人か?」と英語で聞かれて、そうだと答えて、簡単に自己紹介する。
そこから彼と卓球をした。彼は先にポコポコ打っていた2人よりは卓球が上手い。使っているラバーもテナジーだ。モザンビークでテナジーを売ってる場所があるのか!と思って、どこで買ったのか聞くと、ヨーロッパから買ってきているという。そりゃそうか。
そうしていると続々と卓球場に人が集まってきた。ヨーロッパ系の人もいれば、インド系の人、モザンビーク人もいる。思ったより多国籍のようだ。
そこから2時間くらい何人かと卓球した。少しプレーしただけで僕が上手いと判断されたのか、みんな打とうと声をかけてくれて休憩はできなかった。
居場所が1つ増えました。