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そっちは何時?

全ての頑張っている人におすすめしたい曲がある。
ケツメイシの「海外駐在員への唄」だ。

この曲は、孤独や困難に立ち向かう海外駐在員を応援している曲なのだが、歌詞の中には日本で同志として頑張っている友も登場し、海外駐在員だけでなく、離れた場所で頑張っている家族や友人がいる人にも刺さる名曲である。

そして、このミュージックビデオも素晴らしいので是非見てほしい。
お笑いコンビのザ・マミィが出演していて、彼らの演技がとても良い。独りで駐在生活をしている中での戸惑いや現地に溶け込もうとするシーンも上手く表現されている。特に、現地の民族服装で営業先に行くシーンは似たような経験もあって口元が緩んだ。
つけ加えると、このYoutubeページのコメント欄もとても良い。Youtubeのコメント欄は基本的にはしょうもないコメントばかりで、ついつい読んでは人生を無駄にしたような気分になってしまうのだが、ここのコメント欄はそんなことない。暖かいコメントが多く、顔も名前も知らないけれど世界に数多くの同志がいるような気持ちになれる。


この曲の中に「そっちは何時?」という歌詞がある。
海外にいる人とやり取りをすると、よくこの言葉を聞くし、実際に自分が使うこともある。日本とモザンビークの時差は7時間だとわかっているのに、日本にいる人と電話すると、つい言葉にしてしまう。
正直なところ、ちょっと前までは「時差ぐらいちょっと調べたら分かるだろ」とか思っていた。しかし、この曲を聴いてからは「そっちは何時?」という言葉は、単なる質問ではなく、遠く離れた人に対して思いを馳せる行為であり、その人が今どこにいるのか何をしているのかを考えて、その気持ちに寄り添うような言葉だなあと思うようになった。日本国内でも「そっちは暑い?」とか、「そっちの天気はどう?」とか、たぶん本質的には同じ意味の言葉を使うこともあったのだが、あまり気付いてこなかった。

僕たちは時刻が違うことや天候が違うことで、距離が離れていることを実感する。距離が離れていると孤独を感じることもあるけれど、思いを馳せるその言葉は、遠くにいる人との物理的な距離を超えて空間を一つに繋げるような、とても豊かなものだと思う。

今、そっちは何時?
こっちはもう少しで年が明けそうです。

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