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14限目:地方の大学生向けの講義(お笑い入門、「おもろい人とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある♪」紳竜の研究、ウケる技術)

ご無沙汰です。さて、今回のお題は「お笑い」です。(笑)

桐島は、東京出身ですが、大学中に華麗なる関西留学を果たしました。
私が通った京都の大学は、大阪人比率が約半分でした。

東京出身の私は、偏見の塊でした。

それは「関西人はみんな、おもろい」「ボケ、ツッコミは会話の基本で、会話には絶対オチが必要」という偏見でした。

しかし、結論から言えば、関西人には、おもしろい人もいるし、おもしろくない人もいるというのが事実でした。(いまから思えば当たり前)

しかし、私は、おもしろくなろうと、日々、関西人で面白い人の会話を観察しました。そして、、、

「おもろい人とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある」

ということが分かったのです。

「紳竜の研究」

おもろくなるための努力の方法論、その答えは、「紳竜の研究」というDVD(2枚組)にありました。

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このお笑いの教材との出会いは、私が2回生の時に受講していた、武石彰 教授の経営学入門の授業中のことでした。先生が授業中のこのDVDを流して下さいました。

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「おもろい人とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある」

「紳竜の研究」の最大のポイントは、
「一発ギャグ屋ですぐに廃れてしまう芸人と、長持ちする芸人の違いは努力の方法の違い」ということです。

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縦軸(Y軸)を時間の流れ、横軸(X軸)を自分のできること、とした時に、売れ続けるお笑いは、時間が求めていることを、過去~現在~未来の流れで踏まえています。具体的には、売れた(売れている)芸人の技術を盗むために、かなり研究をして、自分のするべきことを時代とともに変化させていきます。

つまり、長持ちする芸人は、時代の流れを読む力に優れていて、過去に売れた人、現在売れている人の研究をしています!(お笑い第6世代までは、陰で努力していましたが、第7世代は努力をPRするという特徴があります)

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しかし、一発屋は、一瞬だけ、時代が求めることに「ズコーン!」と当てに行くのですが、売れる時間は一瞬だけです。

自分のできることが固定されてしまっていて、賞味期限が短いのです。

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理由は、わかりますか?

「おもろい人とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある」という、方法論を理解していないからです。

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紳助さんは、こう言っています。

「ある程度売れている自分が好きな芸人・漫才を見つけて、徹底的に真似ろ!」

ここからわかるのは、

お笑いの世界だって、ビジネスの世界だって、どこの世界だって、過去~現在~未来のトレンドを押さえて、適切に対応できる人が、プロフェッショナルと呼ばれている、ということです。

ポール・ゴーギャン風に言えば、「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」を押さえる=プロ!ということです。

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『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか(ポール・ゴーギャン作)@ボストン美術館』

実践するのは1%

そして、紳助さんは、我々にとって耳が痛くなることを言っています。

「この授業を聞いても、ほんまに実践するのは100人に1人や、頭で理解することと、それを実際にやることは全く異なる」という辛口コメントです。


桐島の実践

このDVDを知ってから、京都での桐島のお笑い人生が始まりました。

目標は、関西人に「こいつおもろない東京モンやな~」と思われないことでした。

紳助先生の「ある程度売れている自分が好きな芸人・漫才を見つけて、徹底的に真似ろ!」

を鵜呑みにして、「サンドイッチマン」、「タイムマシーン3号」、「タカアンドトシ」の漫才のDVDを何度も見て、研究しました。

そして、私が所属している、Good Samaritan Clubというボランティアガイドサークルの忘年会、追いコンの出し物で、Samaritanグランプリ1(通称S1)と勝手に称して、彼らのネタをコピーして、漫才を実践していました。

まさかの、ボランティアガイドサークルに、お笑いを導入すると無茶ぶりも、優しい先輩、同級生、後輩が暖かく見守ってくれました。

今から、振り返れば、なぜ、こんなにも熱心にお笑いを追求していたか分かりません。

「おまえ、おもんないわ!」と何度も言われた苦い経験もありましたが、そういった東京モンのコンプレックスをばねにして、学生時代にお笑いに熱中できたのは、いまとなっては、良い思い出です。

ウケる技術

私のバイブルは、「サンドイッチマン」、「タイムマシーン3号」、「タカアンドトシ」の漫才のDVDの他に、「ウケる技術」でした。

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学生時代に記載した、紹介文があるので、引用します。

「ウケる技術」(新潮文庫)。おもろない関東人は、その帯に惹かれた。
「相手を笑わせること。それはビジネスや恋愛を成功に導く非常に重要な戦術です。「自分は面白くないから」と嘆くのはまだ早い。本書は、笑いが生じる場面を詳細に分析し、それを応用可能な「技術」として体系化した、コミュニケーションの教科書なのです。これを読んでスキルを身につけたなら、あなたも必ず「ウケる人」になれるはず。」

「自分は面白くないから」という短文が、喉に突き刺さって抜けなくなる感覚を覚えた。表紙を恐る恐るめくると、アンディ・ウォーホールの気の利いた一文が目に留まる。

「美しくない人でもうまい冗談をポケットに入れていれば成功する。いっぱいポケットがいるけどね。」

 肝心の「はじめに」では、「「ウケる人」の無数の会話を地道に整理していくと、誰でもマネすることができる有限のパターンの組み合わせに分解できる」と記載があった。

急いで目次を見る。

すると、戦略が1~7まであり、面白そう。しかも、戦略7は最終戦略「愛」となっていて、数字が上がれば上げるほど難易度が上がる、ドラクエ方式だ。

戦略1:ガイジン化、戦略2:ねばり強さ、戦略3:神の視点、戦略4:逆、戦略5:チューニング力、戦略6:番組化、戦略7(最終戦略):愛である。

そして、本を読み進めていくと、なるほど、ウケないBeforeの場面とウケるAfterの場面があり、場面も「あるある」的な卑近な例が多いので想像しやすい。

この本は一人で隠れて読んでこっそり練習するガリベンタイプにも、友達と複数人で一緒に読んで盛り上がる社交的タイプにもお勧めだ。

この本では、以下のウケる技術の身につけ方、が紹介されていました。

1.チェック済みのリストを確認⇒2.現場で意識的に・くりかえし使ってみる⇒3.チェックリストを更新・確認⇒4.新たに習得した技術をチェック⇒1に戻る

面白くなるために必死だった私は、この本をバイブルとして、友人と会話する前に予習しては、会話本番で、この本の戦略を使っていました。

実践野郎でした。

初めのうちは、ぎこちなさが目立ちましたが、何度も繰り返しているうちに、自然体で、意識せずとも、ここで笑いを取ろう!と思えるようになりました(笑)

この本には、いまだに感謝しています。

さて、この本の内容を知っていただくために、ケーズ0 しょうがない上司の味方になってあげる!を引用します。

Before
(居酒屋にて)
部下:料理来ないですね。
部長:そうだな……。よし―オレが厨房で料理作らせてもらうわ― (席を立とうとする)
部下:そんなことしなくていいですから。(苦笑いする部下)
部長:すみませ―ん。 (女の店員を呼びとめる。名札には加藤と書かれている)
 頼んだ料理が来ないんだけど。
 料理の追加もいい?えっと「軟骨のから揚げ」と「湯豆腐」あとメニューに載ってないんだけど「加藤ちゃんのストッキング」いくら?
部下:またセクハラですか?
部長:・・・(こいつといるとテンション下がるわ……)

After
部下:料理来ないですね。
部長:そうだな……。よし―オレが厨房で料理作らせてもらうわ―(席を立とうとする部長)
部下:(部長を止めて)部長が厨房でトントンやってる絵は見てみたいですけど!ここは板前さんを信頼しましょうよ。ウケる技術1ツッコミ
部長:さては……お前……。オレの料理の腕を疑ってるな?やつぱ厨房行ってくる―!
部下: 板前さんと張り合わなくていいですから! ウケる技術1ツッコミ
部長:すみませ―ん。(女の店員を呼びとめる。名札には加藤と書かれている)
 頼んだ料理が来ないんだけど 
 料理の追加もいい?えっと「軟骨のから揚げ」と「湯豆腐」あとメニューに載ってないんだけど「加藤ちゃんのストッキング」いくら?
部下:勝負師だなぁ。ウケる技術1ツッコミ
店員:ストッキングは5000円になります。
部長:加藤さん、ノリいいですねえ!ウケる技術1ツッコミ
……しかも5000円は値段的に、リアル!ウケる技術1ツッコミ
部長:(財布を見ながら)……3000円じゃダメかな。
部下:部長、ネゴシエーションは加藤さんに失礼っす!ウケる技術1ツッコミ
店員:(ストッキングを下ろそうとする)
部下:ちょっと……ディスヵウントきいちゃったよ!加藤さん、あなたも自分を安売りしちゃダメ! ウケる技術1ツッコミ
部長:お前、いいツッコミもってるじゃないか。そういうとこ仕事に生かせよ。
部下:・・・ボクたち経理部なんスけど! ウケる技術1ツッコミ
(P22、26、27から引用)

この引用は、少しネタが昭和臭が漂う、古臭いネタです(「マツコの月曜から夜ふかし」などが好きな方向き)。

300ページの本で、ボリュームがあり、沢山のテクニックの記載があり、どうすれば面白くなるかという解説が、BeforeとAfterのシーンで記載があるため、読むだけでも、「なるほどな~!」という深い気づきが得られると思います。

また、以下のように、ページ絵がシュールで面白く、全般的にしっかりと作り込まれています。

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面白さのスパイス(和風ダシ)を求めている方は、是非とも手に取ってみて下さい!

See you soon. 次回は15限目です。


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