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[コーチング] マーク・シューベルト氏の講演会に参加した

私が初めて読んだ苫米地英人さんの本は『英語は逆から学べ!』。東京で大学院生をしていた約 10 年前だ。そのころも書店にはよく通っていたし(東京は巨大書店がいっぱいだ)、苫米地さんの本は書店で嫌でも目に入っていた。タイトルが仰々しいし、何よりデザインもピンクとかだったりして目立つんです。

読書記録を見て驚いたが、その後も継続的に苫米地さんの本を買い続けていた。ただ、サラリーマン時代はほとんど読んでいなかった。今思えばサラリーマン時代こそ読んでおきたかった。人生で一番苦しいときだったので、先生の本の自由や抽象度の概念などから日々のヒントが見つかっていたかもしれない。

最近は著書の多くが Kindle Unlimited の読み放題対象なので気軽に読めるようにもなった。

苫米地さんの本は自分なら到底考えないようなぶっ飛んだことが書かれているから面白いし、だんだんそのぶっ飛んだことさえ普通になってくる。気が付いたら自分の世界が広がっている。だからやめられない。一部の本は明らかに別の人が書いているっぽいものもあるし(おそらくコーチングの生徒が書いたんだろう)、ずっと読んでいると飽きてくると感じることがあるけれど、それでも時々すごい本がある(特に Kindle Unlimited に登録されていない本)。

ここ数年は苫米地さんが広めているコーチングを意識して学ぶようになった。結婚生活やフリーランスの仕事等でそれなりに悩みがあるので、コーチングがヒントになると思った。実際去年までやっていた読書会の開催も、コーチングで学んだマインドの使い方なしにはできなかった。人前で話すのが苦手な私が読書会を主催するようなことまでしてしまうんだから驚きだ。

ブログ(本 note へ移行前の旧ブログも含む)ではコーチングをやっていることは、ほぼ書いてこなかった。コーチングは自己啓発っぽいので、それに夢中になっていることを人に知られるのが恥ずかしかったのかもしれない。あるいは、コーチングで言うところの「ドリームキラー」(=ゴール達成の邪魔をする人)が出てくるかもしれないと思ったから。コーチングでは自分のゴールを人に話してはいけないということになっている。それはコーチングをやっていることすら言ってはいけない。だから、ブログでは公言してこなかった。

それを今回告白することにしたのは、本ブログがあまりリアルな人間関係とリンクしていないので、ドリームキラーの心配が少ないと判断したから。そして、コーチングの講演会に参加してきたので、ぜひ感想を書きたかったからだ。

* * *

苫米地さんの本は読むだけでなく、約1年前から先生のニコニコチャンネルにも会員になって購読している。私は時間がもったいないので、放送は生では見ず、倍速再生でアーカイブで見るようにしているが、過去のアーカイブもすべて見終えた。チャンネル購読者には時々案内メールが来たりするが、そこで最近講演会の募集のメールが来た。それに応募してみたらなんと当たってしまった。家計が厳しいんだけど、ワイフの許可が降りたので日帰りで東京まで講演会に行ってきた。

講演会のタイトルは「米国トップコーチから教育者へ伝える、新時代を強く生き抜く人材を生み出すための育成プログラム」。PX2(青少年向けのコーチング)に関連した講演会である。講師は元米国オリンピック代表水泳チーム監督のマーク・シューベルト氏で、解説が苫米地さんだ。マーク・シューベルトさんはあの音楽家シューベルトの子孫でもある。

講演会 2019年11月22日(金) 参議院議員会館 講堂 | BWF international 公式ウェブサイト
http://bwf.or.jp/archives/1607

参加対象者は学生、教育・医療関係者、保護者、コーチング関係者等であったが、私のようにニコニコチャンネルで当選した一般参加も多少いたようだ。

場所は参議院議員会館。国会の真ん前の建物で、参議院議員の事務室があるからセキュリティーも厳しい。緊張します・・・。ある程度ちゃんとした格好で行ったほうがよさそうなので、ジャケットを着用し、いつものユニクロの白ジーパンじゃなくてダークカラーのパンツで臨んだ。まさにコンフォートゾーンの外側であり、こういう場所にも普通に入れるというエフィカシーを持つことは私のゴールにも合致している。

当日はまず入口の金属探知機でチェックを受けたあと、今回の講演会のスタッフがいるので受付を済ませる。このとき身分証を提示する必要があり私は運転経歴証明書を見せた。通行証を受け取って、ゲートにそれをタッチして入る。これで会場となる講堂へ行く。

講演会案内メールには「建物に入って左側で受付を済ませる」みたいに書いてあって、受付の前にセキュリティーは通過しなくていいのかと思って警備の人に聞いたら、やはりセキュリティーはまず通る必要があった。講演会スタッフもところどころに立っているんだけど、小さい案内の紙を持っているだけで声掛けとかもない。初めての場所なので、講堂に到達するまで、どう進めばいいのか分からず戸惑った。そのあたりは、案内メールにちゃんと書いてくれるか、スタッフがわかりやすく誘導してほしいと思った。

まあそんな感じで戸惑ったり、警備の人がたくさんいたりして、会場に着くまでにめっちゃ緊張しました! でも帰るときには普通にリラックスして建物内を歩けたんだから、講演会に参加することでエフィカシーが上がったのかもしれない!

さて講演会は 16 時から 18 時で、15 時 15 分に開場、ということだったけど、15 時すぎに行ったらもう入れたし何人か参加者が入っていた。なるべく中央前のほうに座ろうとしたけど、プロジェクター用スクリーンがかなり高い位置にあったので、適度に後ろの位置に座った。

私は講演会やセミナーは録音して後で個人的な復習に使っているんだけど、今回は開始前に撮影・録音は NG だと言われて録音は断念した。こっそり録音することもできたんだろうけど、やめておいた。メモをしっかり取ればいいし、感じたことをこの note に詳細に書いたりすればいい。

講演会は3つのパートに分かれていた。最初の 30 分はマーク・シューベルトさんの講演、次の1時間はマーク・シューベルトさんおよび苫米地さんが参加者からの質問に答える Q&A コーナー、最後 30 分がスタッフによる PX2 プログラムの案内だった。過去は Q&A の代わりに苫米地さんが講演をしていたようだが、せっかくマーク・シューベルトさんが来てくださっているので、今回は参加者の質問に二人がそれぞれ答えるというスタイルにしたみたい。

会場は 200 人程度が入る会場であり満席だった。国会議員の方も参加していたようだ。

シューベルトさんの講演では、コーチングを使って水泳選手のマインドをいかにコンディションしてきたか話されていた。それはオリンピックが終わった後の選手たちの人生にも大きく与えるものであったという。普段苫米地さんの本に書いてあることが、こうやって実践され結果が出ていることを知って、ますますコーチングのすごさが分かった。

シューベルトさんは写真で見より結構年をとっている感じだった。ゆっくり丁寧に話をされるので、英語は聞き取りやすかった。通訳の人も優秀な方で、分からないところはちゃんと聞き返していたし(これが普通の人はできないことが多い)、シューベルトさんに聞き返しているようで実はシューベルトさんが言い間違えていただけだったこともあり、プロの通訳ってすごいなと思った(私は大学院で通訳・翻訳学を学んだので、こういうところが気になる)。苫米地さんが普通に英語で会話しているところを見て、英会話という観点でも大変刺激を受けた。

Q&A は最高峰のプロコーチに直接質問できるんだから貴重な時間である。その際、苫米地さんから「自分のことを聞くのではなく、他の人にも関係ある抽象化した質問をせよ」との指示があった。これは結構ハードルが高いよね。確かに普通の講演会とかでは自分話ばかりする質問者ばかりだ。私は質問はしなかったけど、自分ならどんな質問ができるかを考えたし、そのとき考えただけでも訓練になった。今度から講演会では「抽象化した質問をする」という視点を持とう。

いろいろメモしたけど、特にハッとしたのが、苫米地さんの「ハッピーになりたいなら、毎日ニコニコする以外ありえない」という言葉。スコトーマの原理で、暗い顔をしていたら幸せになる方法が見えなくなる。自分がハッピーなら褒める言葉しか出ないし、いいものしか見えないのだ。

あと、どうでもいいことだけど、シューベルトさんが苫米地さんのことを "Dr T" と呼んでいた。確かに苫米地という名前は外国人には難しいしね。

Q&A が終わるとシューベルトさんと苫米地さんは退場。PX2 の案内はスタッフが行っていた。私も未成年者の保護者なので PX2 に参加資格がある。東京で開かれる「オープン開催」に参加するのをひとまず目標にすることにした。東京への旅費・宿泊費と研修費を合わせても、ちょっと頑張れば行ける金額である。近いうちにぜひ実現したい。

そして、いつか大人向けのコーチングセミナーも受けてみたいと思うようになった。たしかに、苫米地さんの本はいろいろ読んできたけど、所詮書籍は「触り」だけである。コーチングの本質はセミナーに参加しないと分からない。苫米地さんもコーチングは「高度に抽象化され、体系化された知識」だと言っていた。ここまできたんだから、最後まで知りたいじゃないですか。

コーチングは私にとって人生を掛けて追求することではないかもしれない。でも、やるなら徹底的にやりたい。今のままでは中途半端な知識なので、「物足りない感」だけが残ってしまう。「本当はもっと奥が深いのに・・・」という苛立ちだ。だから、書籍で分かって気になるだけじゃなく、やるなら徹底的にやりたい。

別の言い方をしよう。ここ何年かでやってきた、けん玉、読書会開催、ルービックキューブ、シャーロック・ホームズ研究はどれも納得するところまでやってきた(ルービックキューブはもうちょっとやりたいことがあるかな)。もうゴールを達成してしまったから、次のゴールを探したい。そのゴールがコーチングを学ぶことだ。まあ、コーチング的にはこの程度のことはゴールというより、エフィカシーの一部なのかもしれない。いずれにせよ、納得するところ(=正式なコーチングセミナーを受けて学ぶこと)までやりきりたい。

私がコーチングに興味を持っていることを今回明らかにしたので、今後もコーチング関係のことを note に書く予定だ。

それと、マーク・シューベルトさんを招いた講演会は毎年開催しているようなので、来年もぜひ参加したいと思った。

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