懐古のさなぎ#1
懐古のさなぎ#1
たまに思い出す
毒にも薬にもならない話
たしか小学5年生の頃
サッカー部の男の子数人と遊んだ秋口
団地住まいのAくん(サッカー部)の家は
サッカー部員にとって休日の溜まり場に成り果てていた
ぼくは当時帰宅部でサッカー部との関係はべつに極めて平凡
未だに何故誘われて、何を思って参加したのだろうか、皆目見当がつかない。
布団が敷きっぱなしの6畳程度
入ってすぐに中くらいのテレビがあり
横には漫画が大量に並んでいた、
まさしく子供のオアシス
そのうえAくんの部屋にはパソコンがあり
TVの横に置かれた当時任天堂から発売された
据え置き型ゲーム機「Wii」にも目もくれず
少年6~7人はパソコンの画面に喰らいついていた。
ぼくも最初はそれに準じて囲んでいたが
ある一人のやんちゃ坊主がエッチな動画を検索しはじめた
士気が高まる集団
とりあえずそれに乗る僕
流れて来る映像は至って普遍的なR18映像
けれどもそこに感じるのは
エロティシズムよりグロテスク
それを興奮材料に猿のようにはしゃぐメンツも気味が悪い
そそくさとその場を離れて
メルヘヴンを読みながら
ポケパークをやったのであった