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クロスバイク初心者が多摩川をふらふらしてオールドウェイブなラーメンを食べてきた話

以下のブログは実は2024年6月の半ばに書かれたもの。
なんだかバタバタしていてアップするのを忘れて放置していました。
でもせっかく書いたので投稿します。

2024年の6月といえば、自分史の中ではまあまあ重要な
「転職の失敗、そして無職へ」

というイベントがあった時でした。

現在(2025年1月後半)は無事に再就職してもりもり働いているので、そこから振り返って見てみれば大したことはないのですが、50歳を越えての転職失敗からの無職はなかなかハードな状況でした。
「選り好みをしなければ仕事はいくらでもある」
とは頭の中では分かっていることです。
だけど本当に選り好みをしなくていいのか?
自分がまったく興味のない分野でも心を入れて仕事ができるのか?
「やってみなけりゃわからん」という仕事が多いけど、もう自分にはそんな実験をしている時間はないぞ?

自分の人生の中ではかなり大切で重要な問題なんだけど、のんびり考えているほどの時間はない。
だけど熟考しないと再び同じような失敗を犯す確率が高くなる。
大丈夫なんだけど大丈夫じゃない。
このどんよりとした空気感は、同じくいい歳して失職した人にしかわからない感覚だと思います。

電車広告の中で
「転職を、冒険にするな」
というキャッチコピーが目に入りました。
わかりやすいメッセージだと思いましたが、正社員として7回以上転職してみた経験からいえば、転職は毎度圧倒的な冒険ですよ。

どんなに綿密にリサーチして事前に準備したとしても、結局のところ転職は人と人の出会い。
人と人の出会いは一か八かの大勝負です。やってみなけりゃ結果はわからない。

まあ、上記のキャッチコピーを
「恋愛を、冒険にするな」
と書きかえればわかりやすいですかね(笑)。
どんなに綿密に調査と準備をしてもやってみなけりゃわからん。

まあともかく、そんなモヤモヤ期に書いた文章です。
長い前振り読んでいただいてありがとうございます。

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無職になってしまってからすっかりクロスバイクに乗る回数は減ってしまった。
元々は通勤用に買ったわけだしその通勤先が無くなってしまったのだからそりゃ当たり前だ。
専業主夫的な暮らしをしているとクロスバイクに乗るような機会はほとんど無い。
外に出るのであればがっつり買い物をしたり子どもを連れて行くので、もっぱら車やママチャリの出番になる。
こうなってみると、自分にとってのクロスバイクとは、しっぽりと孤独を楽しむ乗り物だったんだなーと感じる。
そんなわけで、梅雨の中休みで雨が降らない間にクロスバイクでさくっと近所を走り回ってみた。

今日は連光寺坂を聖蹟桜ヶ丘方面から攻めてみる。
地元なのでいきなり何の前触れもなく「連光寺坂」と書いてみたが、多分都下の自転車乗りの方には有名な坂だと思う。
ロードバイクをよく見かけるから。
急登というほどではないのだけど、距離がそこそこあるので思い切りゼイハアできる。
私は自分に徹底的に甘い性格なので、甘いギアでゆるゆる登っていると、しゃー!とロードバイクの人たちが追い抜いていく。
その時にロードバイクの人のふくらはぎを見るのだけど、みんなすごいふくらはぎの筋肉をしている!

自転車を趣味にしてみてしみじみと分かったことがあるのだけど、それは
「上り坂のあとには下り坂がある」
という当たり前の事実(その逆もあるんだけど)。
がーっときつい上り坂を頑張って登ると、その後には気持ちいい下り坂がある。

本当に気持ちいいのです。下り坂。

やっぱ歌ってますよ。

もう自然に歌が出てきます。

何なら「下り坂と俺とお前と大五郎」みたいな歌を作詞作曲しています。

車輪さいこうー!と叫びます。

そんな感じで降りきったちょっと先に、今回のポタリングの目的地である
ラーメン屋さん「江川亭」がある。

具の中ではもやしが一番美味しいかな〜

「味付玉子麺の細麺」(そして大盛り)1,050円。

昔から変わらずに美味しい。
昔っていつから江川亭に行っているんだっけなーと考えたら、もう40年くらい通ってた(笑)

小中学校の頃は父親に連れられて小金井の本店。
高校生の頃は学校帰りに原チャリで同じく小金井の本店。
働き始めてからは仕事帰りに今はなき調布の駅前店。
結婚してからは西調布の調布店。
そして今は子どもを連れて南多摩店。

すごい(笑)
自分の人生に江川亭が寄り添っている。
これは江川亭のCMに出る資格があるのではないでしょうか。

ラーメンの味に関しては人それぞれなので試してみてください、としか言えない。ただ、そこに40年以上も通う人がここにいるよ、ということ(笑)
あとは昼時はいつも満席になるので、やはり多くの人たちにとっても美味しいラーメンなんだと思う。

自転車で汗をかいたあとにはたまらん塩梅。
ネットで調べると江川亭は「オールドウェイブ」なラーメンの味なんだそう。
オールドウェイブってなんだか時代遅れの古い価値観のような意味合いがありそうだけど、時代や流行に左右されずにどっしりと構えてくれていたからこそ、40年以上も通えるお店になったわけで、この間に消えていったラーメン屋さんなんてたくさんあるでしょう。

50年以上生きてみると、「生き残る」ということをよく考えるようになる。
生き残り方にも色々ある。
最前線で戦いながら生き残るか、少し下がったところで生き残るか、完全に後方に下がって生き残るか。
江川亭は最前線で戦いながら生き残る道を選んだようだ。
それは、40年前とは比較にならないほどに増えたメニューが物語っている。
試行錯誤の40年を過ごしてきたのだと思う。
自分も下がらないで最前線で生きていきたいな〜と無職ながらに思う。

ここからは目と鼻の先が多摩川だし、周辺は小さな用水路が流れていていい景色がたくさんあるので、自転車でふらふら走っても楽しい場所。

用水路を見つけるとときめいてしまうのです
水と植物の雰囲気が最高ですよ
画像では分かりませんが、ぬらぬらと水が流れています
素敵な小道
多摩川もこんないい感じの砂利コースあります
高架下も好き

隣の駅、稲城長沼まで走れば「装甲騎兵ボトムズ」の「スコープドッグ」も拝めます。美味しい立ち食いそば屋さんもあり。

1/1スケール。つまり実物大なのです

お近くの方はぜひぜひ自転車散歩してみてください。

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