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【全容解明FF9ストーリー解説】永遠の闇・独りじゃない…名シーンも全て解説

FF7大好きだけども、FF9も大好き。FF9のストーリーの全容を全編ネタバレします。
フル字幕、ラジオ感覚でも見れる動画版もあります。

*テラの文明と失敗

宇宙にある、あらゆる星は、核であるクリスタルによって、魂が生成されて循環し、魂が死ぬとクリスタルに記憶ごと蓄積されていきます。その循環の際に流れるものが、FF7でいうライフストリームです。
星のクリスタルに記憶が蓄積された先に、より文明的な生物が誕生して、これ以上高度な文明も生物も生まれなくなったとき衰退して、星は寿命を終える仕組みで宇宙に点在していました。
魔法文明を持つ「テラ」という星は、自分たちの星の生命力が落ちると「融合」という究極魔法を使い、他のまだ生まれたばかりの文明のない未熟な星を取り込むことで、永遠に生きながらえていました。
物語開始からさかのぼること5千年前、テラは今までしてきたのと同じように「融合」を試みる過程で事故を起こしてしまいます。
融合は失敗し、テラの生命力はどんどん低下していきます。
テラの民は、長らく感じたことのなかった死の恐怖に怯えていました。
瀕死の状態のテラは、「ガイア」という「文明が十分に発達した星」を見つけます。
融合は未熟な星を選ばないと失敗の確率が上がるので、テラはリスクを避けてきましたが、融合せず星が消えるか、イチかバチかで融合をするかの2択であったため、後者を選びます。

テラは無理やりガイアとの融合を行った結果、ガイアの文明が完全に破壊されるほどの災害が起こり、テラはガイアの内部に取り込まれます。そして、2つの月だけ残り、いびつな星が生まれます。
この失敗により、テラの民は魂となって眠りにつき、テラの復活を実現させる役割を持った「ガーランド」という人造人間=ジェノムを造り出しました。

*ガーランドのテラ復活計画

ガーランドのテラ復活計画の指針は3つありました。

1つ目は、魔法樹イーファの樹をガイアとテラのクリスタルに届くように設置すること。
世界は融合の失敗により、テラの魂とガイアの魂が共存している状態でした。
そのガイアの魂だけガイアのクリスタルに還らないように阻害します。
その過程で魂から欲望や衝動を分離します。クリスタルの還れなかった魂の一部がガイアに吐き出された霧です。
生きた人間が霧の中にいると影響を受けて、本能的で攻撃的になります。
ガーランドは、これを利用してガイアで戦乱を発生させて、多くの戦没者を出し、魂をイーファの樹で処理してガイアの魂の循環をせき止めます。
こうしてガイアを星として人工的に老化させて、テラより弱ったときに再び融合しようとしています。

2つ目は、召喚獣の監視。
召喚獣はクリスタルに蓄積された命の記憶が具現化したもの。
ガイアの召喚獣は、テラを滅ぼしかねない強力な力を持っているため、テラの技術力を結晶させた、召喚獣を操る能力を持った飛空艇「インビジブル」をつくりました。
インビジブルは、魂を吸収する能力も備えており、ガイアをせん滅したら、その魂をクリスタルに還さずに閉じ込めることもできます。
ガーランドは、強力な召喚獣をガイアが召喚しようものなら、すぐに叩けるように監視をしていました。

3つ目は、人造人間=ジェノムの製造。
テラが1つの星として復活した際に、テラの民の魂を移植するための、自我・感情もなく、成長もしない、魂が移植された瞬間から成長を始める人造人間=ジェノムを次々製造していました。

ある日ガーランドは、偶然にも自我のあるクジャというジェノムを作り出してしまいます。
クジャは失敗作であり、気性も荒かったので、廃棄する予定でいましたが、戦乱をもたらす目的でガイアに送られます。
そして、ガーランドは、クジャが暴走しすぎて、手が付けられなくなる事を考慮して、24年で終わる命のリミットを設けていました。クジャには一切知らせずに…。
クジャが生まれた後に、ガーランドは赤ん坊から人間と同じように成長する「ジタン」というジェノムを造り出しました。
ガーランドは、クジャの請け負ったガイアを戦乱に導く役割を、より高次元の存在であるジタンに引き継ごうとしていました。
クジャは、自分が造られた生命であることを否定して、自分にはそれ以上の価値と能力がある人間だと証明するための行動が目立ってきます。
まず、クジャは自分より高次元の存在として造られたジタンを認めず、4歳のジタンをさらってガイアに捨てました。
そして、ジタンよりも優れた存在であることを誇示するために、ガイアに戦乱をもたらすだけにとどまらず、ガーランドからテラやガイアの支配権を奪おうと画策します。

*マダイン・サリ崩壊とジタンの冒険

ガイアでは、マダイン・サリという召喚士たちの暮らす村がありました。
ガーランドは、この村をテラへの脅威ととらえて、インビジブルで出向き、崩壊させます。
このときの生き残りの末裔がエーコであり、この時に小舟で村を脱出した少女は、アレクサンドリア王国に流れ着き、王妃ブラネに拾われて、ガーネット姫として育ちます。
いっぽう、クジャに捨てられたジタンは、故郷テラの記憶もない状態で、劇団兼盗賊団「タンタラス」のボス バクーに拾われて育っていきます。
ジタンは一度、故郷を探してタンタラスを抜けて放浪の旅に出て、そこで失踪した恋人探し中のフライヤと出会い、1年行動を共にします。
しかし、故郷は見つからず、手がかりもなく、再びタンタラスへ入団して、その後FF9本編が始まります。

*クジャの目的 存在の証明手段

ガーランドから戦艦インビジブルを与えられていたクジャは、世界で戦乱を起こすために行動をしていました。
現在の国家は3つ。この3国は和平協定が結ばれていましたが、クジャは戦乱を起こそうと画策します。
まず、魂のかすである霧から、1年で止まる、感情のない人形である黒魔導士を生成する技術を確立します。
それを、夫を亡くし、失意に暮れていたアレクサンドリア王国のブラネ女王をそそのかして、戦争の道具として使うよう仕向けます。
表向きはガーランドの目論見通りに動いているクジャでしたが、裏の目的は違いました。
戦乱に乗じて、世界の4つの宝珠を集めて、究極の召喚獣アレクサンダーを手に入れて、ガーランドから世界の支配権を奪い、自分の能力を証明することがクジャの真の目的でした。

*旅のはじまり クジャを追う旅路

クジャの黒魔導士を生成する技術は不完全なもので、自我に目覚める黒魔導士が少なくありませんでした。
そうして、自我に目覚めた黒魔導士ビビが、アレクサンドリア王国に足を踏み入れるところから物語が始まります。
リンドブルム王国のシド大公は、乱心してしまったアレクサンドリア王国のブラネ女王のもとからガーネット姫を保護するために、ジタンの所属するタンタラス団に姫の誘拐を依頼します。
そこから、クジャの陰謀に巻き込まれて、仲間を集めて旅することになります。
世界を旅するにあたり、ガーネットは偽名としてダガーと名乗ることとなりました。
ジタンは旅の中で、女性にはめっぽう弱いけれども、人の悩みに寄り添い、時には支えて、危険にも軽快さと機転と客観的冷静さを忘れず、常に仲間を導き、対応するリーダーでした。

*クジャの思惑通りに動いたブラネの最期

アレクサンドリアのブラネ女王は、次々各国に戦争を仕掛けて、召喚士一族の血筋のダガーから抽出した召喚獣を使って勝利を収めました。
大陸の覇者となり、ブラネはクジャをも倒そうとしますが、返り討ちに遭いブラネは命を落とします。
このとき4つの宝珠は ダガーと召喚士一族の末裔エーコが持っていました。
母ブラネ女王の死によって、女王に即位したダガーは、クジャの襲撃から国を守るため、インビジブルの能力を知らず、エーコと2人で詠唱し、アレクサンダーを召喚してしまいます。
クジャは、アレクサンダーをこの手中に収めようと、インビジブルを用意して待機しています。

クジャの「究極の召喚獣アレクサンダーを手に入れて、ガーランドから世界の支配権を奪う」目的に気付いていたガーランドは、インビジブルを奪って、アレクサンダーを自壊させ、アレクサンドリアに壊滅的ダメージを与えます。この事をきっかけに、別の手段でガーランドから世界の支配権を奪う事を考えたクジャは感情の高ぶりによって戦闘能力が上がる「トランス」に目をつけます。
ブラネ女王などインビジブルで吸収した、生きることに貪欲な魂を使ってトランスすれば、強大な力を手に入れられると考えました。そして、テラへと戻ります。
それを追ってジタンたちも、クジャの陰謀に気付き、対抗するためにテラへと侵入します。

*独りじゃない

テラに入ったジタンたちは、そこでジタンがどのように造られたのか、ガーランドのテラ復活計画の概要を聞かされます。
自分がガイアの世界に死をもたらすために造られたと知ったジタンは、絶望して、仲間を巻き込まず、単身でガーランドの元に乗り込み、彼を倒すことでガイアを守り、自分の運命にけじめをつけようとしていました。
しかし、それは、無謀な戦いであり、ジタンは敗れます。

ガーランドによってただのジェノムに戻す洗脳措置をかけられていたジタン。
その夢の中で、ジタンは仲間たちの記憶、声が浮かんでは消えていました。
かつて自分が、支えた仲間、助けた仲間、一緒に喜び、悲しんだ仲間の声が、今度はジタンを支えようと助けようとしている。
「人には関係ない自分の問題だ」記憶が戻り、起き上がったジタンは、まだ独りの殻に閉じこもり、ガーランドを、自分の運命を打ち倒そうとしていました。
しかし、仲間たちはジタンを迎えに来ました。仲間たちにはわかっていました。独りでどうにかなる敵ではない。ということが。
それぞれの言葉で、それぞれの行動で、仲間たちはジタンを引き留めます。
最後にダガーは、ジタンがしてくれた、数々の「やさしさ」や「支え」をみんなが返しにきたことを告げます。
そこでジタンは仲間の思いを再確認して、全員でガーランドと戦うことを決めました。

*絶望のクジャ

仲間たちと力を合わせて、ガーランドに致命傷を追わせた一行の前に、クジャが立ちはだかります。クジャはガーランドを崖下に突き落とし、ジタンたちの攻撃を力に変えて、トランスしてしまいます。
しかし、思念体となったガーランドによって、もうすぐ命が終わる事を知らされたクジャは、自暴自棄となり、テラを壊滅させます。そして、ガイアもテラも全てを道連れにしようと、星の根源であるクリスタルを破壊しに向かいます。

*最後の戦い FF9のテーマ

クジャを倒し、それを阻止したジタンたちはクジャの中にある死の恐怖が具現化した存在、永遠の闇と対峙します。
永遠の闇は、死の恐怖があるなら最初から生まれなければ良い、全てを無に返せば良いと言い、最後の戦いが始まります。

孤独や絶望、自暴自棄や衝動など、ネガティブな感情と戦い、
寿命を向かえた者たちを想い、受け継ぎながら、命ある人と助け合い共存して、自分のやれることやって生きていく。
その中で、生き方を探していこうとするファンタジー。

そんなFF9の最後を飾るボスは、死へ向かう絶望を肯定し、生きることを否定します。

ジタンたちは、この旅でたくさんの命の終わりと、生きようとする人たちを見てきました。
この旅路で出た答えは、死へ向かう絶望を肯定する永遠の闇を打ち倒すことでした。

彼らは永遠の闇を打ち倒し、絶望に打ち勝ちます。

*いつか、帰るところ

永遠の闇を倒したあと、クジャはジタンたちを逃し、イーファの樹の下で静かに最期のときを待っていました。
死の縁で、絶望と戦い、打ち砕いて生きようとするジタン達を見たクジャは、自身の絶望を打ち砕いてくれたジタン達を助けて、ようやく渇望していた生きている実感を得るのでした。
ジタンは、自身の信念により、クジャを助けに暴走するイーファの樹の中に入っていきます。
それから、彼は帰って来ませんでした。

それから月日は過ぎて、アレクサンドリアのガーネット女王の招待で、かつての仲間たちが集結し、皆でかつてジタンが所属した劇団タンタラスの公演を見に来ていました。
劇の終盤にフードで身を隠していた主人公が、フードを取ると、そこにはジタンの姿がありました。
ガーネット=ダガーは、身につけていた王の証、ペンダントやティアラを脱ぎ捨てて、一人の人間としてジタンのもとに走っていきます。
2人は抱き合い、その後ろにはテラとガイアの月の光が輝いていました。
2つの星は融合こそできませんでしたが、テラのジタンとガイアのダガーが、結ばれて、共存へと歩き出すのでした。

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※永遠の闇を掘り下げた動画も公開中


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