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合格するための各科目の得点目安

合格した人は様々なパターンがあるようです。中には基礎知識科目(一般知識)で満点を取って、法律系科目はスレスレで合格という人もいるそうです。しかし、そういう人はマレ中のマレなので、やはり、合格しやすい王道パターンというのを挙げていきます。

まず、行政法で19問中、15問は正解したいところです。受験指導者の中には17問という人がいるんですけど、現在の行政書士試験で17問取ろうと思えば、どうしても、地方自治法の難しい問題も正解にならないと難しいので、これは、結構、厳しいと思います。

次に民法ですが、9問中、7問を目指してください。これは条文知識と基本論点で十分、取れます。ただし、本試験の緊張状態で解くわけですから、ケアレスミスを無くすために、まずは、問題文を見て、正しいものを選ぶのか、誤っているのを選ぶのかに線を引いてください。次に、物権の変動など、どのように権利が移っているのか、対抗要件はいつ、具備しているのか、なるべく図示してください。たとえ、過去問とほぼ同じような問題が出て、答えを憶えていたとしても、そうした方が良いです。もちろん、この作業は時間をかけずに、サッとしないといけないです。

商法は、広範囲で勉強が大変なのですが、難易度はそんなに高くはないです。もう、条文知識があるかどうかくらいのものが多いので、勉強が間に合っている人は5問、全問正解する場合も珍しくないと思いますが、最低、3問は取りたいところです。もっとも、どこかの受験指導者の、商法は捨てるということを真に受けた人は、マグレでもない限り、ここで5問もマイナスになってしまいます。

問題は憲法と、基礎法学です。憲法は年度によって、難易度がかなり、変わります。難しい年度であれば、一通り、他の科目と同様に勉強していたとしても、5問中、3問取れない場合もあると思います。基礎法学なんか、広範囲すぎる上に、そもそもテキストにはまともに載っていないです。法律系科目なんですが、実質は一般知識問題のような

広範囲すぎて、対策が難しい

という性質を持っていますので、せいぜい、過去問とか、模擬試験などを見て、傾向を確認しておくといった程度でしか、対策は事実上、出来ないです。もちろん、基本的なことが問われる場合もあります。それは対策しなくてもわかるので、やはり、年度によって、当たりはずれがある科目だと言えます。そのため、2問のうち、1問正解すればOKというところでしょうか。

そして、基礎知識(一般知識)です。何と言っても、14問中の40%以上(ということは6問以上、正解でないといけない)という、足切りのある分野なので、意外と、これからの時期、大切になってきます。

今年の配分がよくわからないのですが、例年ですと、文章理解が3問出ます。ということは、この3問のうち、出来れば全問正解、少なくとも、2問正解にしておくと、足切りの可能性がかなり、下がります。あとは、過去記事にも書いてあるんですが、

何も考えなくても、常識で解ける問題が2問くらいは出ています。

あとは、それぞれの得意分野が出題されてくれるかどうかになるんですが、得意分野なんかないという人も少なくないと思います。そこで、オススメしているのが、

IT用語をそれなりに憶えておく

ことです。情報通信・個人情報保護の範囲は法律科目なんですけど、意外と難しい問題が出題されます。そのため、対策が出来るのは、

行政書士法

だと思います。これは今年から出題範囲になったものですが、おそらく条文知識を問うような、比較的、難易度の低い問題が出ると思います。ただ、出題されるのは1問くらいではないかと思います。つまり、文章理解+行政書士法+常識で解ける問題=5問なので、あと、1問なんとか正解出来るようにならないと、足切りになってしまいます。

私は去年、たまたまIT用語を憶えていたのと、ラッキーパンチ的なまぐれ当たりが少しあって、10問正解でした。でも、仮に今年受けたとして、どうなるか、正直、わかりません。ただ、一般知識問題だけに限るわけではなく、法律系問題でも、

2択までは絞れるけど、コレとコレ、どっちかなぁ

という問題は結構、出てくるものです。また、それらが全て間違いになる確率もそれほど高くはないはずです。ということで、確実な問題を5問は取れる程度にしておけば、普通は問題ないと思います。

最後に多肢問題です。要するに穴埋め対策です。これは、行政法2問、憲法1問が出題されます。1問、8点で合計24点で、部分点があります。ここで、最低でも半分の12点は取っておきたいところです。

対策はとにかく判例です。判例の

①論点(何が問題になったから裁判になったのか)
②結論
➂結論に至る理由

この3つが判例のポイントです。そして、➂の理由のところで、裁判官が使った文言を知っていないと、穴埋めできない場合があります。結論だけ知っていても、意味がどちらでも通じるような選択肢が用意されている場合が少なくないからです。そこで、この裁判官が言った文言をそれなりに憶えておく方がよいです。問題によっては、もっと細かいことも問われますが、憲法と行政法、合わせて200は憶えることになるでしょうから、あまり細かいことは無理だと思います。そこで上記の3点に絞って、憶えていくことをオススメします。

それでは、ここで記述式問題以外で、何点、確保しているか計算してみましょう。

基礎法学1問
憲法3問
行政法15問
民法7問
商法3問
一般知識 8問くらいで計算しておきます
ここで148点

多肢 12点

合計160点

あと、20点を記述式で取れば、無事、合格という計算です。もちろん、記述以外だけで、180点を超えるのが理想ですけど、どの科目をどれくらい、埋められるでしょうか?

商法(会社法)は捨て問でいい

とか言っている人が、信用できるかどうか、わかったと思います。

試験に出る問題について、特別知識がない人が普通に勉強した場合と、こんなパターンになるかなと思います。以上、参考にしてください。


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