試験は実力か運か
通常は試験は実力だと思われています。もちろん、全く勉強しないで運だけで受かるのは不可能です。ここでのポイントは、
合格ラインぎりぎりの人達の合否を分けるもの
です。去年の私の本試験で振り返ってみると、完全に運だったなと思います。行政書士試験は、一般知識問題で、足切りがあります。なのに、一般知識問題は範囲が広すぎて、事実上、対策らしい対策は出来ません。そのため、対策は文章理解とIT用語の整理をしただけで本試験に臨みましたが、たまたまわかる問題が多めに出て、足切りは無事にクリア出来ました。模擬試験ではギリギリアウトの時もあったので、これはラッキーでした。
法律系の問題も、会社法がかなり、広範囲なのですが、たまたま、わかっている問題ばかり出て、満点でした。その分、憲法などは全然、出来なかったのですが、とりあえず、合格ラインの段階に記述抜きでいきました。でも、
記述抜きでは180点にはぎりぎり、到達していませんでした。ここで、どうなるかなと思っていたのですが、蓋を開けたら、
記述式の採点基準が甘い年度
だったので、結果、合格だったんですけど、ネットを見てみると、記述抜きで150点台の方でも、合格している人を何人か見かけました。おそらく、例年、150点台の人だと、厳しいと思います。つまり、このレベルの人は明らかに
運で合格しているんです。
私だって、一般知識で足切りされた可能性はあります。出題された問題運が良かったのです。
合格までに平均、3年くらいかかるというのは、実力がつくのに3年かかると、普通は思うでしょうけど、実際は
幸運の周期が3年くらいでやってくる
からという人もそれなりにあると思います。つまり、
実質、3年間、実力はそんなに変わっていなくて、自分が出来る問題が出た比率が高かった年度がだいたい、3年に1回、やってくるということ
で、私はそれがたまたま、初年度に来ただけの人ではないかと思います。もちろん、繰り返しますが、既に合格あと一歩という実力は持っている人にだけ、当てはまる話です。択一でも範囲が広すぎる分野が何問かあるので、
満点は絶対に取れない
と思いますが、ちゃんとした教材がある上で、相応の勉強をすれば、記述抜きで180点は不可能ではありません。実際、結構、いらっしゃると思います(合格者全体で10%前後だから、数%だと思います)。ただ、その180点は完全に運の要素が一つもなくて、完全に実力なのか?と言われたら、
それもないと思います。
特に一般知識問題。それに、5択のうち、2つまで絞れて、おそらくこっちだろうなで正解だったものが、普通はいくつかあると思います。
それでは、どうやったら、運の要素を減らせるのか?なんです。答えは
1.まず、論点漏れがないこと
総合テキスト+某肢別本だと、載っていないことが本試験に結構、出ますから、運の比率が高くなります。
2.暗記を確実にしておく。特に頻出論点は曖昧にしないこと。
肢を全部、完全に正解しなくても、確実に正解の肢が一つ、わかるか、完全に間違っている肢が4つわかれば、絶対に解けますし、選択肢の組み合わせによっては、もっと少なくても、消去法で解けたりします
択一だと、これに尽きます。多肢問題は、日本語の文章の前後で分かる場合があるので、一般知識の文章理解同様の手順で解ける場合があることに注意して、あとは判例、条文の特徴ある文言を頭に入れておくことです。
記述式は、以前書いた通りで、解釈の余地が入らないように、問いにストレ-トに答えること、日本語としておかしくないこと、文字数制限を守ることです。あとは、普段から、出題されそうな部分の要件とか制度が言えるようにしておくことです。
そして、一般知識です。今年は行政書士法が追加されるそうです。条文を読み込んでおきましょう。こういう問題はひねりなんかないと思いますから。条文を整理して暗記出来ていたら普通は得点できると思います。