Criteo S.A.Q2 2024 Earnings Call Transcript まとめ (2024/08/01)

Q2 2024 Earnings Call Transcript まとめ (2024/08/01)



会社紹介

Criteo S.A.は、Commerce Media プラットフォームを提供するグローバル企業です。主に以下の2つのセグメントで事業を展開しています:

  1. Retail Media: 小売業者向けの広告テクノロジーソリューション

  2. Performance Media: ターゲティング機能、リターゲティング、コマースオーディエンス、供給側プラットフォーム(SSP)など

Criteoは225以上の小売業者とパートナーシップを結び、2,900以上のグローバルブランドと提携しています。米国とEMEAのトップ30小売業者のそれぞれ65%と50%をカバーしており、Retail Media市場でリーダーの地位を確立しています。

目次

  • Q2 2024業績ハイライト

  • Google Chromeのサードパーティクッキー廃止計画の変更について

  • Microsoft Advertisingとの戦略的提携

  • Retail Media事業の進捗

  • Performance Media事業の進捗

  • 財務実績の詳細

  • 2024年通期および2024年Q3の見通し

  • 質疑応答

Q2 2024業績ハイライトと今後の見通しに関する考察

Criteoは2024年第2四半期に力強い業績を達成し、3四半期連続で二桁の有機成長を記録しました。Q2の売上高と調整後EBITDAマージンは過去最高を更新しました。

  • 売上高: 4億7,100万ドル

  • Contribution ex-TAC: 2億6,700万ドル (前年同期比14%増、為替変動の影響を除く)

  • 調整後EBITDA: 9,300万ドル (前年同期比67%増)

  • 調整後希薄化後EPS: 1.08ドル (前年同期比104%増)

Googleによるサードパーティクッキー廃止計画の変更は、Criteoにとって好ましいニュースです。これにより、従来予想されていたよりも小さな影響で済む可能性が高まりました。
MicrosoftとのRetail Media分野での戦略的提携は、CriteoのRetail Media事業の成長を加速させる可能性があります。2025年からMicrosoft AdvertisingのオンサイトRetail Media広告主をCriteoプラットフォームに移行する予定です。
2024年通期の見通しを上方修正しました:

  • Contribution ex-TAC: 前年比10-12%増 (為替変動の影響を除く)

  • Retail Media事業のContribution ex-TAC: 前年比20-22%増

  • Performance Media事業: 高単位の成長率

  • 調整後EBITDAマージン: 31-32%

Criteoは、Commerce Mediaプラットフォームのリーダーとしての地位を強化し、持続可能な収益性の高い成長を実現する戦略に自信を持っています。GoogleのChromeでのサードパーティクッキー対応の変更により、将来的な信号損失の影響は以前の予想よりも小さくなると見込んでいます。

Google Chromeのサードパーティクッキー廃止計画の変更について

Googleは当初のサードパーティクッキー完全廃止計画を変更し、ユーザーの選択に基づいてサードパーティクッキーをサポートする新しいフレームワークを提案しました。これにより、Criteoはオプトインユーザーのサードパーティシグナルへのアクセスを継続でき、以前予想されていたよりも小さな影響で済む見通しです。
Criteoは引き続きGoogleと協力して新しいフレームワークの形成に関与していきます。具体的な影響や時期を特定するのは時期尚早ですが、広告業界全体にとって好ましい展開だと考えています。

Microsoft Advertisingとの戦略的提携

CriteoはMicrosoft Advertisingとの長年のパートナーシップを拡大し、Retail Media分野で協力することを発表しました。この提携には2つの側面があります:

  1. MicrosoftのAdvertising需要をCriteoのグローバルな225の小売業者ネットワークに提供

  2. Microsoft AdvertisingのRetail Mediaサプライ(オンサイト広告)をCriteoプラットフォームに統合 (2025年から開始予定)

この提携により、CriteoはRetail Media分野でのリーダーシップをさらに強化し、広告主にとってより統一されたアクセスを提供することが可能になります。

Retail Media事業の進捗

Retail Media事業は引き続き好調で、Q2のContribution ex-TACは前年同期比24%増(為替変動の影響を除く)の5,400万ドルとなりました。主な成長要因は以下の通りです:

  • 既存クライアントからの成長 (同一小売業者のContribution ex-TAC維持率131%)

  • 新規小売業者の獲得と立ち上げ

  • エージェンシーパートナーからの強い需要

  • ブランド予算の堅調な伸び (特に美容などのCPGカテゴリー)

Q2には約200の新規ブランドを獲得し、activated media spendは前年同期比30%増と市場を上回る成長を達成しました。

Performance Media事業の進捗

Performance Media事業のContribution ex-TACは前年同期比11%増(為替変動の影響を除く)の2億1,300万ドルとなりました。主な成長要因は以下の通りです:

  • コマースオーディエンスターゲティングの継続的な成長 (前年同期比41%増)

  • リターゲティングの回復 (4%増)

  • 供給側・AdTechサービスの成長 (3%増)

AIを活用したパフォーマンス最適化により、Contribution ex-TACが二桁百万ドル規模で増加しました。

財務実績の詳細

  • 調整後EBITDA: 9,300万ドル (前年同期比67%増)

  • 非GAAP営業費用: 前年同期比6%減

  • 営業利益: 3,700万ドル

  • 純利益: 2,800万ドル

  • フリーキャッシュフロー: -400万ドル (Q2の季節性を反映)

  • 自社株買い: Q2に4,000万ドル実施 (2024年は1億5,000万ドルを予定)

2024年通期および2024年Q3の見通し

2024年通期の見通し (上方修正):

  • Contribution ex-TAC: 前年比10-12%増 (為替変動の影響を除く)

  • Retail Media事業のContribution ex-TAC: 前年比20-22%増

  • Performance Media事業: 高単位の成長率

  • 調整後EBITDAマージン: 31-32%

2024年Q3の見通し:

  • Contribution ex-TAC: 2億6,400万ドル〜2億6,800万ドル (前年比8-10%増、為替変動の影響を除く)

  • 調整後EBITDA: 7,200万ドル〜7,600万ドル

質疑応答

主な質問と回答:

  1. Googleのサードパーティクッキー対応変更の影響

    • ユーザーの選択デザインは消費者にとって明確で公平なアプローチを取る予定

    • 残存するクッキーを活用しつつ、新しいアプローチとの比較・対照が可能に

  2. Microsoft提携の影響

    • 2024年の業績への重大な影響はないが、2025年以降に本格的な効果が現れる見込み

    • Retail Media業界の統合を促進し、Criteoの中心的な役割を強化

  3. Commerce Max (DSP)の進捗

    • エージェンシーからの需要が2四半期連続で1億5,000万ドルを突破

    • SKUベースの購入ツールなど、エージェンシーのニーズに合わせた機能を開発中

  4. Performance事業の見通し

    • 2025年の成長見通しはGoogleの対応次第で不透明

    • Retail MediaとPerformance Mediaの相乗効果を追求

  5. 代替IDの状況

    • 決定論的データに基づく代替IDは、現時点でCriteoが必要とする規模に達していない

    • 複数のアプローチを組み合わせ、顧客にとって最適なパフォーマンスを自動的に選択する戦略

Criteoは、Commerce Mediaプラットフォームのリーダーとしての地位を強化し、持続可能な収益性の高い成長を実現する戦略に自信を持っています。GoogleのChromeでのサードパーティクッキー対応の変更により、将来的な信号損失の影響は以前の予想よりも小さくなると見込んでいます。

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