DocuSig 2025年度第2四半期 Earnings Call Transcriptまとめ (2024/09/05)

ソースはSeeking Alapha、まとめはClaude 3.5 SonnetのAPI版です。API版結構微妙ですね・・・

2025年度第2四半期 Earnings Call Transcriptまとめ (2024/09/05)

会社紹介

DocuSignは電子署名および契約ライフサイクル管理のグローバルリーダーです。主要製品ポートフォリオはeSignature(電子署名ソリューション)、CLM(契約ライフサイクル管理)、そして新しく発表されたIAM(Intelligent Agreement Management)から構成されています。eSignatureは市場シェア1位を誇り、CLMも急成長中です。DocuSignは1.6百万以上の顧客を持ち、Fortune 500企業の約85%が利用しています。2025年度第2四半期の売上高は7億3,600万ドルで、前年同期比7%増となりました。国際事業は全体の28%を占め、成長率は全体の2倍となっています。デジタル売上も全社平均を上回る成長を示しており、今後の成長ドライバーとして期待されています。

コール全体のまとめと今後の業績見通しに関する考察

DocuSignは2025年度第2四半期も安定した業績を達成し、効率性を高めながら将来の成長に向けた投資を継続しました。売上高は前年同期比7%増の7億3,600万ドルとなり、非GAAPベースの営業利益率は32%と過去最高を記録しました。フリーキャッシュフローは1億9,800万ドルと引き続き堅調で、マージンは27%に達しています。新製品IAMの初期導入も順調に進捗しており、受注率や平均取引規模の改善が見られています。
今後の見通しについては、IAMの本格展開により中長期的な成長加速を目指しています。短期的には国際事業やCLMが成長を牽引し、IAMの貢献は来年以降本格化する見込みです。マクロ経済環境の不透明感は続いていますが、契約管理の効率化ニーズは堅調で、DocuSignの製品価値は引き続き高く評価されています。
通期ガイダンスでは売上高成長率を7%に引き上げ、非GAAP営業利益率は29.0-29.5%を見込んでいます。IAMへの投資を継続しながらも、効率性と収益性のバランスを取る方針を維持しています。最終的には二桁成長への回帰を目指していますが、そのタイミングについては明確な予測は示していません。

2025年度第2四半期業績ハイライト

DocuSignは2025年度第2四半期も安定した業績を達成しました。売上高は7億3,600万ドルで前年同期比7%増となり、2四半期連続で7%成長を記録しました。サブスクリプション売上高は7億1,700万ドルで同じく7%増となっています。非GAAPベースの営業利益は2億3,700万ドルで40%増加し、営業利益率は32.2%と過去最高を記録しました。これは前年同期比で750ベーシスポイントの改善となります。フリーキャッシュフローは1億9,800万ドルで、マージンは27%と引き続き堅調です。
顧客指標も堅調に推移しました。総顧客数は約160万で前年同期比11%増となり、4四半期連続で11%成長を維持しています。年間契約額30万ドル以上の大口顧客数は1,066社となり、前年同期比で増加しています。また、契約総額100万ドル以上の案件も二桁成長を続けています。
ドルベースの純リテンションレートは99%と前四半期から横ばいとなりました。エンベロープ送信数や契約利用率は前年同期比で緩やかな改善が見られ、特にヘルスケア、保険、テクノロジー分野で改善が顕著でした。これらの指標は事業の安定化を示すものと捉えています。
国際事業は引き続き好調で、売上高全体の28%を占め、成長率は全体の約2倍となっています。デジタル売上も全社平均を上回る成長を示しており、eコマース戦略の成果が表れています。

製品イノベーションの加速

第2四半期の最大のハイライトは、新製品Intelligent Agreement Management (IAM)プラットフォームの初期リリースでした。IAMはAI技術を活用した契約管理ソリューションで、契約関連の非効率性による年間2兆ドルの経済損失に対処することを目指しています。中小企業向けに米国、カナダ、オーストラリアで提供を開始し、初期の導入状況は順調に進捗しています。
IAMの初期導入では、受注率の向上、平均取引規模の拡大、成約までの期間短縮が見られています。8月の受注額は6月と7月の合計を上回るなど、採用モメンタムは計画通りに推移しています。顧客からは使いやすさと短期間での価値実現を評価する声が寄せられており、特に契約の一元管理と即時の洞察獲得機能が高く評価されています。
今後のIAMのロードマップについては、今年度末までに大企業の部門単位での利用、複数言語・地域での展開、セルフサービス購入に対応する予定です。2025年には大企業全体への展開、言語の追加、機能拡充を計画しています。この段階的な展開により、顧客フィードバックを製品開発と販売戦略に反映させ、顧客ニーズに合わせた持続可能なアプローチを取っています。

オムニチャネル販売戦略の進化

DocuSignは直販、パートナー、セルフサービスの3つの販売チャネルを強化しています。直販チャネルでは、直販顧客数が前年同期比12%増と堅調に推移し、年間契約額30万ドル以上の大口顧客数も緩やかな加速を見せています。CLMの成長率は全社平均を上回っており、大企業向けビジネスの拡大に貢献しています。現在はIAMの販売体制整備を進めており、第3四半期中に全販売チームのトレーニングと認定を完了させる予定です。
パートナーチャネルでは、Microsoft、SAP、Salesforceとの戦略的提携を強化しています。Microsoftとは Azure MarketplaceでのCo-sellingやCopilotとの統合を推進しており、顧客数の増加につながっています。SAPとはCLM-Ariba統合を発表し、特に調達プロセスの最適化で協業を深めています。Salesforceとは数万社の共同顧客基盤を持つ最大のパートナーシップを継続しており、9月のDreamforceイベントで新たな協業内容を発表する予定です。
これらのパートナーシップ強化により、大手銀行や保険会社、小売企業などでDocuSignの導入が進んでいます。例えば、大手人材管理ソフトウェア企業が自社製品にeSignature機能を統合し、顧客の新規従業員オンボーディングを効率化するなど、様々な業界で活用が広がっています。
セルフサービスチャネルでは、過去12ヶ月間でインフラ整備に投資を行ってきました。その結果、デジタル売上高の成長率が全社平均を上回る成果を上げています。現在は、新規・既存顧客が無料トライアルから有料アカウントへの移行、プランのアップグレード、ID検証やSMS配信などの追加製品購入を、営業担当者を介さずに行えるようになっています。また、Docusign.comのパーソナライゼーション強化や国際市場での決済オプション追加などを実施し、コンバージョン率の向上に努めています。

効率性と収益性の向上

DocuSignは効率性と収益性の向上を継続しています。非GAAP営業利益率は32.2%と過去最高を記録し、前年同期比で750ベーシスポイント改善しました。これは2年前の18.0%から大幅に向上しており、効率的な成長を実現しながら研究開発などの重要分野への投資を継続できていることを示しています。
フリーキャッシュフローは1億9,800万ドルで、マージンは27%と引き続き堅調です。前四半期からは運転資本の改善効果が一巡したため若干低下していますが、回収効率は高い水準を維持しており、90日以上の滞留債権は1%未満となっています。
従業員数は6,612人と前年同期比2%減少しており、リソース配分の最適化を反映しています。一方で、研究開発やPLG(Product-Led Growth)など戦略的イニシアチブをサポートするための採用は継続しています。
バランスシートも引き続き強固で、現金・現金同等物・投資の合計は10億ドルとなっています。負債はゼロです。安定したバランスシートと一貫したフリーキャッシュフロー創出により、事業への投資と株主還元のバランスを取ることができています。第2四半期には過去最高の2億ドルの自社株買いを実施し、四半期のフリーキャッシュフローの100%を株主還元に充てました。
ただし、下期はIAMの展開に向けた投資を継続するため、営業利益率は若干低下する見込みです。それでも通期では前年比で改善する見通しを維持しています。

2025年度通期ガイダンス

DocuSignは2025年度通期のガイダンスを以下の通り更新しました。売上高は29億4,000万ドルから29億5,200万ドルで、前年同期比7%増を見込んでいます。サブスクリプション売上高は28億6,400万ドルから28億7,600万ドルで、同じく7%増となる見通しです。非GAAP営業利益率は29.0%から29.5%を予想しています。非GAAP加重平均株式数は2億600万株から2億1,100万株と見込んでいます。
第3四半期のガイダンスについては、売上高を7億4,300万ドルから7億4,700万ドルで前年同期比6%増、サブスクリプション売上高を7億2,200万ドルから7億2,600万ドルで同じく6%増と予想しています。非GAAP営業利益率は28.5%から29.5%を見込んでいます。
これらのガイダンスは、IAMへの投資を継続しながらも、効率性と収益性のバランスを取る方針を反映したものとなっています。マクロ経済環境の不透明感は続いていますが、契約管理の効率化ニーズは堅調で、DocuSignの製品価値は引き続き高く評価されています。

質疑応答

成長率見通しと中期的な成長目標について質問がありました。経営陣は短期的には国際事業やCLMが牽引し、中長期的にはIAMが成長ドライバーになると説明しました。最終的には二桁成長への回帰を目指していますが、そのタイミングについては明確な予測は示していません。
IAMの初期顧客フィードバックについては、契約の一元管理と即時の洞察獲得を高く評価する声が多いとのことです。導入の容易さと短期間での価値実現が特に好評で、中規模企業でも数千件の契約を管理できる点が評価されています。
ビリングの成長率と売上高成長率の乖離について質問がありました。経営陣はビリングが契約更新のタイミングに影響されやすいことを説明し、売上高の上方修正は主に予想以上に早い受注タイミングを反映したものだと述べました。
IAMとCLMの違いについて質問がありました。CLMは主に大企業向けでカスタマイズが必要なのに対し、IAMはより広範な顧客層とユーザー数をターゲットとしており、導入が容易であることが説明されました。
パートナー戦略についての質問では、大手ISVとの協業に加え、リセラーやSIとの連携強化が重要だと述べられました。特にIAMにより、SIとの協業機会が大幅に拡大する見込みだとのことです。
金利低下の影響については、不動産関連取引の増加につながる可能性はあるものの、事業ポートフォリオの多様化により影響は限定的だと説明されました。
ドル純リテンションレート(DNR)の見通しについては、当面は99%前後で安定的に推移する見込みだと述べられました。長期的には成長加速に伴いDNRの上昇を目指すとのことです。

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