
親友から手紙をもらった話〜その手紙と私の思い〜
【一つ前のnoteで、その友達との関係や手紙をもらうまでの簡単なストーリーについて書いていますので、そちらを先に読んで頂けたら嬉しいです!】
手紙を開けると、最近はなかなか見る機会のなかった、その子らしい、小さくて美しくてどこか繊細な文字が、2枚の便箋にぎっしりと詰まっていた。
はじめの方には、私と出会ったときのことや、大学受験とかサークルのことを振り返ってのことが書かれていた。
出会ったときに、私から積極的に話しかけたのは、私が彼女にもともと抱いていた興味によるものだし、
大学受験もサークルも、私はただ自分の気持ちだけを考えて選んだものであるけれど、
彼女にとっては、その一つ一つが、何か迷ったり困ったりしたときの一つの参考として、高校・大学生活の支えになっていたのだと感謝の言葉が綴られていた。
彼女が、多少私の選択に影響を受けているのに気付いていなかったわけではない。
けれど、大学に入ってからというもの、私ばかり何かを相談する側で、私の方は彼女に対して何か与えられているのだろうかと考えることもあったから、それを読んで、少し安心したとともに、
自分も少しは誰かに影響を与えることができるんだと思い、なんだか嬉しくなった。
手紙をもらうなんて久しぶりだから、私はどきどきしたり、ほっこりしたり、懐かしんだりというような、いろんな感情を溢れさせながら、読み進めていった。
そして、さらに読み続けると、私は手紙の中の
「それと、気づいてないと思うけど」という言葉に辿り着いた。
私は、何だろうと思い、そこまでの文章を読んでいたときよりも胸が高まっていた。
『それと気付いてないと思うけど、私は街の子のこと尊敬しとるし、友達とか母とかにも、
「街の子はすごいんよ、見習いたいところがいっぱいなんだ」ってよく話しとるんよ?』
私の心が入浴剤のようにジュワッと溶けていくのを感じた。
「尊敬してる」
「見習いたい」
今まで、こんなにも優しくて嬉しいけれど、
だからといってその言葉に甘えてはいけないような言葉をかけてもらったことはあっただろうか。
**
私は少し前まで、人に
「もっと自信持っていいと思うよ。」
という言葉をかけられることが多かった。
そうやって優しい言葉をかけてくれるのは本当にありがたい。
けれど。そんなことわかっていた。
それを分かった上で、私には自分に自信を持てる理由がなかったんだ。
就活の自己分析、やっと就活が終わったと思ったら、自粛期間。
自粛期間を終えた後も社会人みたいに、毎日行く必要のあるところはないから、相変わらず自粛。
最近は特に、自分自身を見つめ直す時間があまりにも増え過ぎて、
「なんで自分はもっと気の利く人間じゃないんだろう。」
「自立してる人になりたい。」
なんてことばかり考えていたから、さらに自信がなくなっていっていた。
もちろん、自分の長所を一つも書き出せないわけじゃない。
だけど、その長所はきっと特に代わり映えのないもので、
この長所が何か人にもたらせるほどのものじゃない。
そう思っていた。
**
でも。
「私はあなたの〜なところや‥‥なところを尊敬してる。
そしてそこを見習いたい」
この言葉は私を大きく変えてくれた。
自信を持つように勧められるよりも、
ずっとずっと、自分自身を大切にしたいって思えるようにさせてくれた。
****
私は、ここまで友達のことを理解して、今の私の支えになるような言葉をかけてくれた彼女を心から尊敬している。
だから。
私も、これから生きていく中で、
たったひとりでもいいから、その大事な誰かのことを理解して、
その人が生きる上での支えになるような言葉をかけてあげたいと思う。
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