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そのカテゴリーから抜ける

今の私があるのは私を支えてくれた家族や友人、知人、様々なサポートの存在あってこそだ。

私が逃げ出した時、私は自分が被害者だと認識したくなかった。何かの間違いだと思いたかった。けれど私の心は、このままではヤバイと私に告げていた。渦中にいた時、私さえ我慢すれば、努力すれば事態は何事もなかったかのように収束し、良い方向に行くと思っていた。それこそが、完璧に被害者の心理状況だった。

被害者だと認めたくなかった一方、”二度と同じ間違いを繰り返したく無い”と強く思った。このままでは人に対して、特に男性に対しては不信感しか持てないだろう。それは、これから自分が生きる世界を狭め、自分自身が息苦しくなることは想像できた。”被害者であること”を克服する必要がある。

こんな風に、当事者自身も頭で理解していても心情が追いつくかどうかは別なのだと思う。これをはっきりと頭と心が一致するまで、私は2年ほどの歳月を必要とした。

人間関係の改善でよく言われることだが、”相手を変えることはできない、変えられるのは自分だけだ”

例えば、今までは何となくできなかったけど、自分から素直に”ありがとう”や”ごめんね”を言うようにしただけで、改善できる仲もあると思う。

例えば、もうやるだけやった、将来への不安は尽きないけれど別々の人生を歩むことを決める。これも一つだと思う。

例えば、気持ちとしては離婚したい。でも長年連れ添った相手と別れてこれから新たな人生を送ることとを考えたら不安だ。幸い子供も独立した。この先の家庭生活はゲームだとでも思って割り切って、外での自分の人生を楽しむ。そんな選択もあると思う。

もちろん、それぞれの置かれた状況によると思う。

どこにも正解はない。

でも、その時大事なのは、自分を”被害者”枠に置き去りにしないことだと思う。”被害者”枠から抜け出ることができれば、どの状況もどの対処でも良いのだと思う。