自民党ワクワク雑技団の緩やかなご退場ご転職が今後は望ましい
石破政権が今、選挙戦を通じて安倍派の一掃を図ろうとしている。
という書き出しから始めようと思った訳だが、テレビニュースはここまで端的且つ露骨に報道しないので、読者の皆さんはあまりピンとこないだろう。「安倍派」という表現はちょっと不正確かもしれない。「裏金議員」だったらよりマスコミ報道に寄り添っているので分かりやすいのではないか。確かに、裏金を作るような悪い輩は一掃されて然るべきなのかもしれない。マスコミは何も間違えていないのである。この裏金というマジックワードの力は絶大だ。ここまでレッテル貼りされてしまうと正直なところ打つ手がないというのが自民党国会議員の本音だろう。しかし、本当は打つ手がない訳でもないのだ。ぱっと思い付く方法は誠実に説明するというやり方だ。国民の前で、「記載を“忘れて”いました!」と“正直に”告白するのである。ただし、何千万も記載を忘れる事が実際問題として本当にあり得るのだろうか。恐らくあり得ないのである。例えそれが後ろめたい用途でなかろうとも、自由に扱えるお金を作ろうとしたのは事実なのだ。開き直る議員が出て来ているのも満更根拠のない話ではないのだろう。
「詳細に説明しても国民には伝わらないし……でも分かってくれ!信じてくれ!俺は決して私腹を肥やした訳ではないんだ!」
という心境なのではないか。
僕は個人事業主ではないのでよく分からないが、確定申告の際、領収書を全部添付して提出しなければならないという民間の常識から逸脱している時点でアウトなのである。仮に不記載が判明しようとも申告し直せばお咎めなしなんてガバガバな法律を作ったのがそもそもおかしかったのだ。
マスコミの報道を聴きながら僕の拙い知識も交えて綴ってみたのだが、事実関係において間違いなかったろうか?こんな事は大して興味も湧かないのでこの程度と言ったらなんだがこの程度の理解で十分だろう。
問題は、
「安倍派に限らず他もやっているのでは?」
と考えてみる事だろう。何故、安倍派だけがこのたび明るみになってしまったのか。他には2名ほど二階派の名前が挙がっているらしいが、岸田派とか茂木派とか麻生派とか菅グループがいないなんておかしいではないか。抽出が恣意的なのである。この時点で自民党の崩壊が見え隠れしてしまっているのだ。つまり、完全に表には“まだ”出さないぞといった脅しを感じないでもない訳で、自民党は今正に揺すられている最中なんだろう。怖〜い大ボスが裏に控えてそうな匂いを僕はビンビンに感じるのである。
大ボスによる暴露対象は元々誰でも良かったのである。今回はちょっと安倍派を吊し上げてみただけだ。派閥の中では安倍派に比較的愛国者が多かったからという意見を述べている人もいたが、自民党全体に対する睨みと脅しという側面が一番大きいのだろうし、そもそも僕はあんまりそこを強調したくないのである。
恐らく、この度の選挙で非公認された議員さんの中には良い議員さんもいたのだ。比較的マシな存在から消されていくのは世の常である。しかし、そもそも自民党という存在自体が「裏金」一つとっても、時代から取り残されようとしているのだから、もう一層の事、自民党という巣にしがみつこうとするのは止めたらどうか。「新たな公職選挙法を立ち上げる会」なんて会派を旗揚げして、今だ居残っている自民党連中に対しては全員悪党呼ばわりすればいいじゃないか。逆レッテル貼りである。なんならマスコミに対しても一杯喰わせてやってもいいかもしれない。連中は自民党を見逃してやっているんだと。
自分達も昔々は裏金を作ったものだけど、今後一切の領収書は透明化してその他諸々に関しても綺麗さっぱり純粋生まれたての人間に生まれ変わりました!と大々的に世間に向けて叫んだらどうだろう。この際、選挙制度全てを一切見直して欲しい。絶好の機会ではないか。昨日はぐうたらだったけど今日からは真人間になるのだ。
駄目だ…自分で書いていてこれは駄目だと思ってしまった。これは完全に気の狂った芝居に過ぎない。普通の人はそこまで歌舞けないし、戦後民主主義社会は、そういう逸脱者を許さないだろう。ちょっとした演技、ちょっとした反省、ちょっとした胡麻擂りに対してはかわいい奴だと言って頭をなで上げるのに、本当に生まれ変わったかもしれない人間に対しては本質的に恐怖するのである。
人間がどこまで生き直せるだろうかという疑問を感じる点については共感出来る。本当のところ簡単には変われないけど、あっちだって恥をかいたんだと思えば大目に見れる筈だ。例えば、静岡の宮沢博行さんみたいな表向き堂々とした反省をした人間に対しては寛大に許してあげたら良いではないか。仮に裏金問題であっても。
このままでは自民党が揺すられて、罪の上に罪を上塗りしていくばっかりで不健全な政治が永遠行なわれていくだけである。罪はどこかで洗い流さなくてはならない。それが出来なくてウジウジやっているから、雑技団みたいな政治家らしくない俳優業へと身を落としてしまうのだ。表題における「自民党ワクワク雑技団」といった単語が気になった方は最近の政治記事を読んでみて欲しい。自民党の安倍派はそろそろ愛国的俳優ポジションを演じるのは止めて、この機会を通じて真人間へと生まれ変わるのである。
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