台風一九号/ジョン山田

台風一九号
ジョン山田


 水、食料、モバイルバッテリー。ヨシ!

 台風の警戒を煽るニュースに動かされた筆者は食料を買い込み、風呂の浴槽に水を溜める。さらに、それまで持っていなかったモバイルバッテリーを購入しスマホの電源を確保。備えあれば患いなし。

 台風が通過する間は雨風の音が強く、自宅のアパートが揺れたり網戸が動いたりと不安が高まる。結果としては筆者の住む地域では被害はなかった。しかし、テレビをつけると川が氾濫して街を沈めたり、山が崩れて道路が断絶している映像が目立つ。自分の地域は大丈夫だったが、場所によっては大災害だ。しかも、今回の台風は風よりも雨の方がよっぽど重大だったという予想に反する印象である。

 今年(令和元年)の台風一九号は東日本各地に大きな被害をもたらした。被害を受けた地域のいくつかは筆者の親しみのある土地だ。特に埼玉県秩父市とその周辺。飯能方面からの最もメジャーなアクセスである国道二九九号線、秩父に行くと毎回のように通ったあの道はいくつかの場所で土砂や泥水に塞がれた。東秩父村の県道一一号線、定峰峠を越える山道でおいしいうどん屋がある道も土砂崩れで通行できなくなった。週末よく遊びに行った場所が傷を負っていて残念だ。

 これを書いている時点で台風から既に一週間ほど経っており、多くの場所で通行止めが解除されつつある。一方でまだ修復されていない所も多い。この冊子が発行される頃にはみんな元通りになっていたらいいな。

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