希望の見つけ方(30):切り替える
心の切り替えスイッチがあれば
どんなに便利なことだろう
いやなことがあっても
サッと切り替える
「ダメだった」と下を向かず
「だから良かった」と上を向く
どんなことだって
プラスに転換するスイッチだ
久しぶりに会った友人がぼやいていました。「車の違反切符を切られちゃった、ついてないなあ!」。それも二度も続けてらしい。そのようなときは、気持ちを切り替えるチャンスです。マイナスを感謝に切り替える練習をしてみよう。信号無視であれスピードの出し過ぎであれ、人身事故のような取り返しのつかない事故がなくて良かった、ほんとうにありがとう、などと。
私は3年前に心筋梗塞になりました。夜中に急に心臓が大きくドッキドッキし始めたのです。冷や汗は吹き出る、吐き気はする。これはおかしい、こんなこと初めて、と妻に救急車を呼んでもらいました。結局、17日間入院することになりました。夜中にも関わらず、かかりつけの先生が病院にタクシーで駆けつけてくれました。幸い処置が早かったので今では、柔道の練習もできるほど回復しているのです。
誰でも病気になるのはいやです。でも元気になったこと、ドクターや家族の支えを痛感したこと、今では、病気になったからこそ獲得した気持ちに感謝へと切り替えています。
いっぽう私たちの先人には、すごい人がいます。たとえば白隠禅師(1689年~1769年)。あるとき檀家の娘が妊娠するという事件が起きました。父からだれの子かと厳しく問いつめられ、答えに困った娘は、「白隠さんの子どもです」と、ウソを言ってしまう。腹を立てた父は、生まれた赤ちゃんを抱いて白隠を訪れ、「恥を知れ!」と、白隠に子どもを押し付けて帰ってしまいました。
白隠さんそのとき、なんと言ったでしょうか?「ほう、そうかい」、それだけ。平然と赤子を受け取り、人々にののしられながら赤ん坊を育てました。一年がたち、赤ん坊を抱いて托鉢に歩く白隠の後ろ姿を見た娘は、ついに耐えきれなくなり、父に本当のことを打ち明けました。びっくりした父は、白隠のところへ行き、平謝りに謝りました。白隠は「ほう、そうかい」と言うだけ。また平然と子どもを返しました、娘や父を非難することはなかったそう。白隠には心の切り替えスイッチは必要なかったようですね、すごい!
ある私の人生の先輩が語りました。「松崎君、いくつになっても今がいちばん若いんだよ」。ほんとうだ!どうして気づかなかったんだろう。人は、いつでもいちばん若い時を生きているのですね。気持ちの切り替えによって、世の中の見方が180度変わります。
◎カイゼンひとくち英語
A change of mindset can make you see things 180 degrees differently.
切り替えれば、世の中の見方が180度変わるよ。