冗談は「ありえない」からこそ成立するという話
あなたは冗談を言うだろうか。
言うとしたら、その冗談はちゃんと伝わっているだろうか。
本気に取られて「冗談やんww」と訂正して恥ずかしい感じになったことはないだろうか。
僕は、あります。
脳内にミニジョーカーがいます
僕はよく冗談を言う。
というか、話す内容の4割が冗談みたいな感じである。
まぁ実際は8割冗談なんですけどね。
↑このくらいのめんどくさい冗談を毎日言っている。もはやバットマンのジョーカーだ。
高校生の時分から、頭のリソースの大部分をこういうところに使ってしまっている。非常にもったいない。
で、そんなことをしていると当然冒頭のように真に受けられてしまうことがある。
よく言うのが、「僕って〇〇が一番好きなんですよね」という言葉。
この○○には、僕が好きでも何でもないものが入る。例えば知らない韓国アイドルがテレビに映ったときに「うわ、"あの"〇〇(読み方すらわからない)じゃん!世界で一番好きだわ」とか。文章にしたら全然面白くない。
もちろん、知っている人からしたら冗談だが、知り合ったばかりの人には本当のことにしか聞こえない。え、そうなの?と聞かれていや全然知らない…→なんなんそれ、となったこと幾星霜である。
なので、ある程度の関係を築いた人にしか冗談は吐かないようにしている。これも当然のことだ。
危険な冗談、"不謹慎"
で、冗談の8割は身内ノリなのだが、中には本当に外に出せないようなノリもあるだろう。
これを読んでいる皆さんも、絶対に実社会では言えないような不謹慎な身内ノリがあったりすると思う。
僕の場合、なぜか"パートナーにめちゃくちゃDVする人"という嘘の設定をつけられている。
これを友達から、「お前って彼女殴って言うこと聞かせるもんねぇ」と言われたら僕は「まぁね、目立たないように内腿殴ってるけどね」となぜかノリ気で返すという、傍から見たらただのヤバい会話をするという良くないノリだ。読んでるだけでムカついてしまう人もいるだろう。
もちろん、僕はDVなどしたことがない。
というか、絶対にしない人間だろうな、と見られている。だからこそ友人はその嘘設定を笑って言えるし、僕自身も笑って返せる。
これは、DVをしていないという前提もあるが、加えて『DVする奴はヤバイ』という認識の一致があるからこそである。DVする奴は実際笑えない、だからこそそれを笑っている。対岸の火事というやつである。
あり得る話は、冗談になり得ない
例えば、僕らのグループの中にDVを受けている人がいる、もしくは友達にそういう人がいる…ということであれば、それは冗談ではなく"現実に近いこと"なので、全く笑えたことじゃない。DVの何を知って笑っとるんじゃ!という話である。
なので逆に言えば、"ひどいことが非日常である"という平和でお気楽なグループだからこそ笑っていられたのだ。ちなみに、ネタにしすぎてDVへの危機感が薄れそうだったので早々にやめた。
このように、往々にして冗談というのは「自分の身にありえないこと」を言うから面白いのである。
ネタにマジレスw←お前がネタにできてないだけ定期
だから、Twitter(自称X)ではありえないレベル(5000兆円とか)のクソデカ数字がウケるし、逆にあり得るネタだったら本当のことと受け取られかねない。
よくネタツイが炎上して、あとから「冗談なのにマジレスするやつが多くて困る」と弱小ムーブをかましているのを見かけるが、これは大抵あり得るラインのことを言っているか、いにしえのコピペであることを知られていないか、本当に面白くないことを言っているかの3つが原因である。
多くの人が冗談とわからないような「あり得る話」はそりゃあ冗談にはならない。
不条理ネタは究極の冗談
ところで、僕はネットの文章の中で『内川コピペ』が一番好きなのだが、これは本当に突拍子もなく人が死ぬしめちゃくちゃ不条理である。現実とかけ離れすぎているが故に笑える。不条理こそ冗談の極致だと思っている。もちろん、文脈がわかっていないと意味不明になるが。
死をネタにしてしまっているのはネット特有の不謹慎さだが、その中にどこか愛を感じるから好きなコピペである。
おわりに
以上のように、冗談というのはあくまで「現実から離れていること」「離れているということが分かっている関係であること」加えて、「ある程度互いの頭が柔らかいこと」が最低条件である。これを守れていないと相手に冗談であると伝わらなかったり、伝わらなくて自分が傷ついたり、時には人を傷付けたり殺すことだってある。
胸糞悪い話だが、喧嘩中に「お前飛び降りて死ねよ」と言ったらそれは冗談になるだろうか?実際にそれで命を落とした後、「いや、冗談でしたやん!真に受けられて困るわ」と言えるだろうか。
僕は情操教育の段階で、この冗談と現実の境目についてのお話はしっかりしておいたほうが良いと思っている。マジで。
これを読んでくれたあなたには、時に人生の咎を背負うことになるということも承知したうえで、「冗談」を言ってほしいと思います。
ということで、冗談抜きの「冗談」話でした。
したらなっ!