【AI活用】故人のAI化に想うこと
いまは亡きあの人をAIで復活!
みたいなものをたまに聞くようになりました。
僕自身、そのような話はあんまり好みではなく、むしろ冒涜にも感じてしまいます。
故人は、
本来なら亡くなられたそこまでで時間が止まっていて、
そこから先は僕ら生存者のバイアスがかかるものです。
「あの人が生きていたらこんなこと言っただろうなぁ」
とかは、
それぞれが関わった人が個人的に想うものであって、
AIに何か言わせるのは違う気がします。
それって本人が否定できないですから。
その人の言葉はその時代と共にあり
と思うんです。
AI仏陀とかもう信仰の対象にはできないでしょう。
AI化にもいろいろな切り口があって、
例えば、
マイケルジャクソンが往年の曲を踊る
美空ひばりがご自身のヒット曲を歌う
などは、まぁ過去作だしいいかなと思ったりもします。
AdoさんがやってたONE PIECEの『ウタ』がステージ上で再現されてるのとあまり変わらない。
個人の歌声や仕草、立ち居振る舞いを学習したモデルが学習した通りにパフォーマンスする。
しかし、誰かが作った曲を歌うならまだ良いのですが、
故人AIが作曲したとか、作詞した
となると話が別。
AIはご本人じゃない。
故人が生きていたらこんな曲を作ったかもしれない
ってことなんでしょうけど、
ありえないパラドックスが発生する。
ビートルズのジョン・レノン亡き後、
ビートルズは何曲かの新曲をリリースしています。
生前のジョン・レノンが作曲したり試奏した歌やメロディを加工して他のメンバーが追加編曲したもの。
これはまぁ、アリかなと。
それでもジョンが生きていたら難癖つけそう。
そして最新のMVもよかった。
生前のジョンがあたかも演奏に参加しているかのような演出だったし。
で、今後
ジョン・レノンAIがそれらを演奏するのはまぁアリとして、
ジョン・レノンAIがビートルズのために新譜を書いたと言われたら皆さんどう思いますか?
あとは亡くなったご家族に会えるサービスというケースもありましたね。
中国だったか。
お子さんや親御さんに会えるものです。
(本人じゃないけど)
ペットもそのうち実装されそうな気がします。
画面の中の家族に一時会えるというのは、ご遺族にとっては大切な時間かもしれません。
しかし、いろいろと思うところはございますね。
先日、学習データとなったら勝ちみたいなnoteを書きました。
ONE PIECEの尾田栄一郎先生の画風を用いた似顔絵サービスがちょろっと流行りましたね。
僕もやりました、ほぼ海賊王だったので満足です。
けど、ご本人が生きてらっしゃるから成立するって感じです。
雰囲気を楽しむサービス。
集英社が出してる公式のサービスであり、尾田栄一郎先生がみとめたクオリティ。
っていう、「権威」で成り立ってる。
こんなの死後は認められないでしょう。
作画作風は先生本人のものです。
ドラゴンボールはうまく代替わりしたなと思います。
鳥山明先生よりも鳥山な絵を描くで有名な「とよたろう」さんですが、もうここまで来ると1番弟子みたいなもので、なんなら『鳥山明』を襲名したようなものです。
AIが故人の作業を引き継ぐということはあり得るかもしれません。
けどそれがマニュアルかしたものではなく、
新作、創作、思想のようなものだった場合は
そのAIを作ったヒトによる「こう言うヒトだった」が反映されている気がしてなりません。
AIが生成するものはあくまで、それを出させようとする人のバイアスがかかるものだし、
となれば生成AIは高機能なプリンターみたいなものなんですよね。
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