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エベレスト街道旅行記-はじめに-

はじめに

2022/04/18から2022/05/12まで、はるばるネパールまで、エベレスト街道トレッキングをしてきました。

エベレスト街道の旅は、2週間以上のトレッキングをし、エベレストを拝むというかなり長距離を歩く旅です。なぜここに行こうと思ったのか?

そもそもこの道を知ったのが、たまたま10年くらい前に読んだ2chまとめがきっかけです。

これを見てめちゃめちゃ面白そう!と思ったのが全ての発端です。

長距離を歩くロングトレイルという文化があり、エベレスト街道を含むネパールトレッキングもその範疇に含まれるのですが、他のロングトレイルと違い、テントや食料を持ち歩かず、村と村を歩きそのロッジで食事をとり、泊まるというRPG的な旅ができる(下記に挙げるメジャートレッキングルートに限られますが)のがネパールの特徴です。
もともと山登りよりも山を見るのが好きなので、山がよく見えるトレイルって面白いなというのもありました。涸沢カールまで行って戻ってくるとか、富士山や北アルプスのメジャーな山が見える別の山に登るとか、そういうものです。
また、人の営みがあるから谷歩きが好きなのです。谷には水があるので、必然的に人が生活して村が生まれる。稜線上で人が生きるのは困難です。村と村が結びついて街道が生まれる。今は都市が巨大化し、街道には幹線道路や鉄道が通っていて、村と村の結びつきのようなものは希薄化してしまいましたが、そのような谷と谷を結んだ街道旅というのをしてみたいなと思ってました。

そして、ちょうど仕事を辞めて長期休みができたのと、ネパール側のコロナ規制も、日本の帰国時の条件もだいぶ緩くなってきたので、行くなら今しかない!と思い行ってきました。
もともと働きながら行けそうな範囲で2年前にも計画していたのですが、コロナ禍で完全におじゃんになってしまい、行く機会を伺っていて、のこのタイミングになります。

ネパールトレッキングエリアについて

ネパールのトレッキングを計画する上で選択肢に上がるのは、大体以下の3つのエリアです。

エベレスト

ネパールトレッキングで言わずもがなの一番人気エリアです。以下がメジャーコースとなります。

エベレストのベースキャンプ方面に行き、カラパタールという丘(と言っても5545mあるのですが)に登り、エベレストを含む高峰を眺めるコース。一番人気でトレッカーもかなり多いです。その分スれていて、素朴さがないという意見も。街道上にはバーやカフェさえあります。

ゴーキョという村に行き、ゴーキョピークという丘(と言っても)に登りエベレストを含む高峰を眺めるコース。こちはエベレストは遠いけど山並みと氷河が美しく、村に隣接する氷河湖もあったりとベースキャンプとは別の魅力があります。また前述のコースよりも人が少なく穏やか、という側面も。

アンナプルナ

8000m峰の中では低い方ですが、最初に登頂されたり、難易度ゆえにたくさんの死者を出していることで有名な山です。この山域は高峰もさることながら、エベレストほど開拓されていないことによる素朴な雰囲気や、標高の変化による風景の多彩さの魅力があります。以下がメジャーコースになります。

アンナプルナのベースキャンプに行くコース。ここは10日程度で往復でき、ベースキャンプからは約4000mの比高があるので、比較的手軽に絶景が見れるコースだそうです。またエベレストのベースキャンプはテント村なのですがここは常設の村になっている。

サーキットコース。こちらは山は少し遠いけど、文化を味わったり、800m-5000mを歩くため、ジャングルから高地へ上がって行く過程で多彩な景色を味わうことができます。トロンパスという標高5000m以上の峠や、聖地ムクティナート、りんごで有名なマルファ、タトパニ温泉など見どころが多いらしいです。

ランタン

上記2エリアより人気が劣るのですが、カトマンズから近いエリアになります。ランタン谷という谷を登り、最奥のキャンジン・ゴンパまで歩くコースです。ランタンリルンという7000m級の山を拝むことができます。

自分はこの2コースで、アンナプルナとエベレストでかなり迷いました。メジャー感と最高峰を見る圧倒的ロマンさはエベレストですが、風景的にはアンナプルナの多彩さもいいなと。ただ、アンナプルナは結構ジープ道が開拓されてるので、ロマンがない(ジープとすれ違ったりする)のと、それゆえに細切れでいったりジープめぐったりできるなと思ったのでガッツリ休める今、時間のかかるエベレスト街道に行こうと思いました。
あと完全に余談ですが、GRAPEVINEのライブに行った時、何故かエベレストの光景が頭に降ってきたというのもありますで(山について歌ってたわけでもないのにわけわからん)

エベレスト街道も、時間に余裕があるので、せっかくなのでもう少しオプションがないかなと思い調べたところ、サレリという場所からスタートするコースがあるらしく、そこから始めることにしました。
エベレストへはルクラという飛行場がある村からから始めるのが普通なのですが、飛行場ができる前の時代、昔はジリという集落からスタートしていました。ここがジープで行ける最も奥の村で、そこからルクラまで歩いてました。
ただ、ジリは+8日になるので時間がかかるし、アップダウンも多く相当時間がかかります。また標高も低いため暑いです。
サレリルートは最近できたようなのですが、途中からジリからの旧エベレスト街道に合流し、行程が+3日程度になります。またジープなので行きの飛行機でスタートが左右されません
まだ旧エベレスト街道の方が客慣れしていなく、いい意味で素朴な暮らしが残っているという側面もあります。なのでこの旧エベレスト街道もつまみ食いできる、サレリスタートのルートを選ぶことにしました。
また、エベレスト街道は上記2つのメジャーコースがあるのですが、チョラパスという峠を経由することで、街道を周回しつつ、エベレストベースキャンプとゴーキョという二大スポットを一度に回ることができます。チョラパスは高所にある峠なため、それなりに通過はつらいですが、達成感はあります。また2つの見所をめぐるにもかかわらず、日程的に増えるのはチョラパス越えの日と、ゴーキョ滞在の2日程度ですみます。
なので日程としては、ベースキャンプ直行と比較すると+5日程度で設定されています。

ネパール入国について

コロナの影響でかなり状況が変わっていたので、あくまでも自分が行ったタイミングになります。

最初に行こうとした2020年は4月ごろは、完全に国外の人の入国はNGでした。ですが秋頃からトレッキングを収入源にしていることもあり、かなり条件を緩めていたようです(日本側の出入国条件が厳しかったのですが)

その後、2021年の夏頃はデルタ株の流行もあり、再び入国制限をしていましたが、その後9月ごろからかなり条件が緩くなり、
・ワクチンの接種証明書
・入国72時間以内のPCR陰性証明
があれば入国可能となりました。また2022年3月以降は接種証明のみあればビザの取得が可能になりました。
自分は入国ビザで拒否られるのが嫌だったので、あらかじめ大使館で申請をしました。
・大使館のWebページから申請をし、結果を印刷したもの
・ワクチン接種証明(接種証明アプリのQR)を印刷したもの
を準備すれば事前のビザ取得も問題ありませんでした。

またシンガポール航空を利用したのですが、シンガポール航空も陰性証明の提出は到着国のルールによる、ということだったのでそちらも不要になりました。

そんな感じで前置きが長くなりましたが、エベレスト街道日記を始めていこうと思います。

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