エベレスト街道旅行記11日目(2022/04/28)ディンボチェ→チュクン→ディンボチェ→ペリチェ
ディンボチェの朝です。特に頭痛薬やダイアモックスを飲むことなく寝ることができました。高度順応できているのかな?動くとあいかわらずしんどいのですが。
今日もアマダブラムがよく見えます。天気が良くて良い朝です。下の小屋はトイレっぽいのですがとても使う勇気がありませんでした。
本来はディンボチェで2日過ごして先に進むのがセオリーなのですが、谷歩きがしたいのと、充電もWi-Fiもない宿をおさらばしたいので、今日はディンボチェの少し下にあるペリチェに向かいます。ここもディンボチェと同じく、高度順応に使われる場所です。距離的にはペリチェの方がベースキャンプに近いのですが、ディンボチェの方が眺望があり高度が稼げるのと、規模が大きいので人気のようです。
寝袋の中に着替えを入れておく戦略で朝もある程度快適に着替えができました。
順当に行けば明後日にはエベレストベースキャンプに、明々後日にはカラパタールに到達している。最初のチャウリカルカへの急坂を登ったときはかなりしんどかったけど、先も見えてきて、しんどさにも慣れてきました。
朝はチベタンブレッドに目玉焼き。タンパク質がたりねぇ。
さて今日は高度順応を兼ねて、チュクンへ行きます。チュクンはディンボチェから300mほど高いところにある村です。イムジャ・コーラという川の脇を緩やかに登って行くと2時間ほどで着くコースです。
絶景の谷間を行きます。ヌプツェ、ローツェと言ったエベレスト連峰とでもいうべきものが見えます。
ヌプツェは超巨大な剱岳のようです。
目の前にはアイランドピークが聳え立ちます。チュクンはアイランドピーク登山の拠点としても使われます。
アマダブラムもずっとこちらを見ています。
足元を見ながら歩いていると、前から「チーン」という音が。顔を上げると、
白いヤクが。神かと思いました。
少し歩くとチョルテンが。ここにはローツェ南壁に挑んだヒーローたちの名前が書かれています。ローツェはエベレストとサウスコルという場所で繋がっており、そこから登るのがノーマルルートなのですが、反対側の今見ている側から登るのが南壁ルートとなります。これは屈指の難易度だそうです。
チョルテンの近くにあった小屋の上を、ウサギだかネズミだかわからない生き物がパッと駆け抜けていったのだが、あれはナキウサギだったのではないだろうか。
チョルテンで一服していると、ラケシュにアンナプルナとかランタンにも行きなよ、と言われる。今後も仕事とか色々なことを休めるのであれば、ありですねw さすがに今度は人と来たいが。ネットワークがない時に話せる人がいるって違う。
またしばらく歩いてチュクンに到着です。登っている最中はお腹の調子が悪いかな?と思ったのですが登ったら回復しました。チベタンブレッドが重すぎるかも。
チュクンからはヌプツェやローツェと言った山々も見えるし、いい景色なのでゆっくり休みます。
このカーテンのような山はカンレヤムウというらしいです。この襞のことをヒマラヤ襞というらしいです。
チュクンの近くにはチュクン・リという丘があり、そこに登るルートもあるみたいですが、結構険しく、時間もかかるので今回は行きませんでした。
そしてディンボチェへ戻ります。戻り始めたところでシャワーズ(仮)夫婦とすれ違いました。彼らはチュクン・リに登るらしいですが、旦那さんは大丈夫なのだろうか。
こちらから見るディンボチェ方面の谷間も絶景の谷間も絶景です。
絶景すぎて満足感が生まれ、帰ったら他の人誘ってまた別のところ来たいなぁみたいな気持ちすら生まれました。早いw
ディンボチェが近づくとトゲトゲした草だらけになり、その間を縫うように道があるので道もわからなくなりました。ラケシュは後ろで電話してるみたいで結構離れたところにいます。
何度か村に戻れそうなポイントを見つけるのですが、放牧用の囲いがあり登れず・・・
ラケシュが少し下の方にいたので、とりあえずそこに行こうとして草の隙間を縫ってメインルートっぽいところに戻ろうとしたら、
グキイイイッ!!
と思いっきり捻挫。やってしまった・・・先ほど満足感を得てしまったからなのだろうか・・・
とりあえず踏み方に気をつければ歩くことはできるので、宿に帰還。
テーピングとかしたいところなんですが、テープ持ってきてないし(買おうか迷ってやめた)、Wi-Fiもないからこんな時どうしたらいいかも調べられず、というか通信環境ない状態でこれは心細い、ペリチェまで行ったら医者があるけど、医者にかかったらアメリカみたいにウン万とられるのかな、てか歩けずこのまま旅が終わってしまうのか・・・とどんどん心細く。
そんな気持ちでとりあえずモモを食う。ダルバートじゃないのは昨日食ったからです。ルールは1宿1ダルバートなのです。
とりあえずここにはネットもないしもういたくないので、ペリチェに向かう準備を始めます。
ペリチェに行くまでラケシュが荷物を持ってくれることになったので、迷いやすいところでルートガイドしてくれなかったのはまぁチャラとしましたw
ちなみに10分も使えなかったWi-Fiは500ルピーとられました。今後は僕もこの乱雑さで人からお金をとって行きたいと思います。
そしてペリチェへ道なき道をスタートします。街道ではなく丘を越える最短ルートになります。草も生えてなくてどこでも歩けるので。オープンワールドで目的地まで道を使わずに突っ切って行く感覚ですね。
というかラケシュの荷物軽すぎでした。よくこれだけでこれるな、と思いました。やはりガイドでも荷物重いのは重いらしく、俺の荷物持ったら水くれって言われました。
トレッキングシューズを履いていれば余計な動きがないので痛みが和らぎます。むしろ脱いでる方がしんどいです。狂戦士の甲冑みたいなものです。これは少し安心できました。まだやれそう!!
そして丘を越えて見えたのがペリチェです。
このコースできたのが正解なぐらいの絶景でした。山々とそこを流れる川、へばりつく集落を上から見下ろすことができました。
道なき道を、ステップに気をつけながら降りてペリチェへ。
宿についたらとりあえずラケシュにテープを買ってきてもらいました。キネシオテープっていうか包帯だけど、タイガーバーム塗って、バキバキに固定してもらう。バキバキすぎて足首が動かんw
とりあえず歩けそうではあるし、安静にしてれば問題なさそうではあるので一安心。
あとはWi-Fiです。1GBで500ルピーで1日なのと、10GBで2000ルピーどこでも使える、というエベレストリンクというのがあり、2択で後者にした。後者の方がクオリティが高いらしい。あんまり信用はしてないがないよりマシである。少なくとも10分に500ルピー払った身としてはw
ペリチェはちょうどエベレストベースキャンプからの帰り道のお昼に良いスポットらしく、たくさんの人が食事をしてました。陽キャ外国人を見ていて足のこともあり鬱になりました。
外を散歩したい気分はあるけれど、足を休めないといけないし、外もどんよりしてきたので宿で我慢。Wi-Fiもゲットできたしね。散歩は朝にしよう。
夜はいつものダルバート。最近はずっとこんな感じのタルカリ。昨日のはやっぱ辛かったな。充電もできないわ、Wi-Fiは繋がらない上に金取られるわ、雪は降るわ、ダルバートは辛いわ、村の入り口はわからないわ、足は捻るわ、いい思い出のないディンボチェだった。
ナルゲンに熱湯入れてもらって湯たんぽがわりに寝ることにしました。ペリチェの方が地形の関係で寒いという話だったけど、ディンボチェの方が寒かった気がしたな、天気のせい?